熱くなったり、寒くなったり……このステージは激しすぎる。
吐く息ですら痛い。これも幻覚?
リボーンの言葉を思い出した。
「無いものを、在るものとする…これが? 」
ないものというよりも、むしろ現実じゃないかと錯覚しそうなほどリアル。
カタカタと震える身体を少しでも熱を逃がさないように抱きしめる。
少女の小柄な体が簡単に吹き飛ばされた。
氷漬けのステージは消えたが、変わりに少女は体育館の床に転がっていた。
落とした武器にあわてて近づくクローム。
それに気づいたマーモンが、大事そうに抱えた武器が彼女の弱点だと気づき
間髪入れずに破壊した。粉々に砕け散る三叉槍と響く彼女の絶叫。
「ダメ!!」
次の瞬間、苦しそうに吐血したあと倒れ込んだ。
クロームのお腹が……しぼんでいく!?
細いとかの次元じゃない……あれ、中の臓器とか……どうなってるの⁉
もう試合とか中止して、今すぐ病院にでも連れていくべきじゃ。
「にわかには信じがたいけど…幻覚の内臓で延命していたんだね」
マーモンの言葉に、一同唖然とする。
「幻覚の内臓!?」
「それで幻覚のコントロールをうしない、腹がつぶれたんだな」
そんな……どうしてそこまでして戦えるの?
しきりに彼女は骸の名を呼んでいる。
彼のために……偽りの内臓で延命してまで戦うの?
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彷徨いアリス