あれから私はなんとなく雲雀さんと距離きょりを置いている。
……と言うか、今ままでだって距離は取ってたつもりだったんだけど
まさかあんな風に急に壁際かべぎわまで追いつめられるような、例えるなら格ゲーの
逃げ場のない壁ハメ(壁際に追い詰めて逃げられなくしたうえで無抵抗むていこうな所をボコボコにする)に近い状態まで
おちいるなんて、誰が想像するかね?――ええ!?そこで見てるお前<神>か?

と、脳内で一人ボケツッコミ劇場を展開してみるも独り身がさびしいぼっち生活です。
あれから草壁さんのはからいか何かで、学校に行っても病欠扱びょうけつあつかいになってたし
なんならしばらく休んでも問題ない、とまで言われた。

どんだけ悪い病気にしたてあげられたんだ、と思ったものの私のゆるキャラボディーを見れば
何かしら悪い箇所かしょが見つかってもおかしくはない、という結論にいたりため息をついた。
どうりで友人や同級生の哀れみの視線が突きさったわけか。(生類憐しょうるいあわれみの令が施行しこうされたかと思ったぜ)

ふと目線をあげた先の窓からは楽しに帰宅する学生がちらほら見えた。
あれからお言葉に甘えて、行きたくなかった学校にも行かずにすむという絶好の機会を逃さずキャッチし
そのままお家でまったり、という名のゲーム三昧ざんまいぐーたら三昧、時折ときおり夢小説を読みふけるという
まさに生産性せいさんせいのないニートのような生活をしていた。

「まぁ……もともと私と雲雀さんの住む世界が違ったわけだし、これも別に会う前に戻ったわけで
わざとけてるとかそういう……わけじゃ」

自分で独り言のように言い訳を並べ立ててみたものの、そのとうりすぎてぐうの音が出ず
最後は茶髪ちゃぱつをかき乱して、あーっと声をあげてベッドにたおんだ。



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彷徨いアリス