誰もが息を飲む。予想していなかった男の告白。
ザンザスの言葉に沈黙が走った後、風船がしぼむように
ツナの死ぬ気モードが解かれた。
「ザンザス…」
「同情すんなッ!!」
ツナの言葉を遮るように男は叫んだあと、すぐ視線を落とした。
私たちもそれぞれ居たたまれない空気に無言で視線を交わす。
その視線には試合はどうなるのかや、ツナを助けに行くべきか?
このまま見過ごしていていいのか?と言った様々な思いが絡み合っていた。
『オレには分かる』
突然の声にハッと視線をあげる。
スピーカーから聞こえたのはスクアーロの音声。
『裏切られた悔しさと…恨みが』
その言葉を聞き届けた後、噛み締めるようにザンザスは生きてやがったかと呟いた。
「分かるだと?テメェに俺の何が分かる?」
苦し気なザンザスの言葉が、スクアーロを責めた。
『いやっ分かる!!――オレは知っているぞ!!』
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彷徨いアリス