『オレはお前のことを調べた。
お前はイタリアの下町で産まれ……産まれながらに炎を宿していた。

全ては貧困がなした技だ。

お前の母親は、お前が自分とボンゴレ九代目の間に
産まれた子供だという妄想に取り付かれたんだ』

そんな……敵ながらあまりにも不憫ふびんすぎる事情に胸が痛む。
ザンザスはこのことを知っていたのかと慌ててモニターを見ると
信じられないと言った顔で固まる男の姿があった。

知らなかったんだ……とさらにその事実が胸を締め付ける。
もうスクアーロにここでやめて欲しいと思う反面
それでもこれは聞かなければいけないとどこか感じる自分がいる。

こんなにザンザスは私たちをかき乱した。
その理由の根源に、自分の出自しゅつじやあらがえない血の定めが絡んでいた。

それは悲しいし、ザンザスの立場なら悔しい事実だと思う。
けれど、それでたくさんの犠牲を出していいわけじゃない。

『九代目と初めて会ったお前が見せた死ぬ気の炎。
それを見て九代目は、お前を自分の息子だと言った。
そしてその言葉を……幼いお前は信じて疑わなかった』



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彷徨いアリス