【リボーン視点】

『チャオッス!!俺はリボーン♪――今回、九代目の依頼いらいで例の女子生徒を
しばらく観察し、人物像をまとめてボンゴレ本部に送ることになっているゾ』

赤子あかごと見間違う程可愛らしいスタイルで並盛を歩きながら
中身はやけに大人びたスーツ姿のリボーンが、今しがた出てくる女生徒の群れの中から画像にうつる女子を探す。
本部がどこからか入手したであろう荒い画素の、恐らく監視カメラの映像写真にうつる女生徒は
おびえた様子で、雲雀の横に立っている ふくよかな体型の茶髪の女子生徒 望月 美緒 14歳。

「お、出てきたゾ♪」
恐らく美緒と思わしき少女が疲れた様子で校門から出てくるのを見計みはからって
バレナイように後を追っていく。しばらくはこのようなストーカーまがいな行動になるが
リボーンが手に入れたい情報は、書類上のプロフィールではなく生の少女の実態じったいだった。

画像の少女と実物の少女を見比べるリボーン。画像ではどこか怯えた様子で表情も固まっていたが
実際は愛くるしい笑顔で、お年寄りや子供、地域の住民にもハキハキとした快活かいかつな態度を見せている。

根暗ねくらかと思ったが……結構愛くるしくて見た目もそんなに悪くねぇな。性格もいいみてぇだし。
後4、5年年食えば……俺の愛人リストにいれてやったもよかったゾ。そんな失礼なことを思いながら
手に持ったメモ帳に、事こまかに記載きさいしていく。

『性格も明るくて優しい。ゴミもポイ捨てせずに遠くのゴミ箱まで捨てにいく。困っている年寄りの荷物を持つなど非常に道徳的』

リボーンはメモを確認しながら、怪しげに笑みを浮かべた。
時期ボンゴレの花嫁候補になる少女かも知れないのだ。社会秩序ちつじょを守れぬような異端者いたんしゃは非常に困る。

しかし目の前の少女は、今時の若者にしては珍しいくらいに良い子で安心した。
と、同時にすでにマフィアの道に進むことが確定したような少女の人生に同情もある。




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彷徨いアリス