「なんだい?沢田 綱吉(さわだ つなよし)……」

沢田綱吉くん……恐らく少年の名前だろうか。それにしても珍(めずら)しい、他人に興味がない雲雀さんが名前を把握(はあく)してるなんて。
全然怖そうじゃないし………何者なんだこの少年、とまた新たな捕食(ほしょく)者かと失礼にも身構(みがま)えた瞬間
甲高(かんだか)い叫び(恐(おそ)らくツッコミ)が耳に飛び込んできた。

「ななななっ!?――何やってるんですか雲雀さん!!女の子相手に!?」

小さく雲雀が舌打ちする。

「君には関係ないよ」

「で……でも、この状況って………」

顔を真っ赤にして、肩で息をつきながら私と雲雀を見比べる。

ああ、きっとカツアゲか何かだと勘違(かんちが)いされたのかなと思っていると
怖い物知らずなのか、銀髪(ぎんぱつ)の少年がくってかかってきた。

「おい!!てめぇ雲雀!!――十代目になんて態度だ!!」
「そうだぜ雲雀先輩(せんぱい)……みんなで仲良くしようぜ♪」

後に声を発した黒髪で短髪(たんぱつ)のいかにも体育会系といった少年の人の良さそうな笑顔に
なんとなくパリピさがにじむのを感じた。
こんな風に思っていることがさっそく僻(ひが)みかも知れないけど
その眩しさがやけにスクールカーストど底辺オタク(私)には突き刺(さ)さるんです。



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彷徨いアリス