「君、イタリアに行くの?」

何でいつも真後ろにいるんだという若干じゃっかんの恐怖と
まだ誰にも話していない後ろめたさから
笑顔が引きつりながらうなずく。

「まぁ……その…なりゆきで」

どこまで話して良いんだろうかと考えあぐねいていると
いつものように勘が鋭い雲雀さんにズバッと切り込まれる。

「おおかた赤ん坊に言われたんだろう?
君、意外に重要人物らしいし」

意外にとはなんだ!!今をときめく世界の守護者ガールだぞ!!
と脳内で盛大にボケてみるも、むなしくなった。
現実の状況が笑えないからだ。

他人に興味がない彼が少しでもマフィアに狙われてることを
把握しているだけでも凄いことではあるんだけれどさ。
もういいか、どうせ隠しておく意味もないだろうし。

彼に言ったところで回りに言いふらしたり騒ぎそうにもない。
一番困るのは決まっても居ないのに噂を流されたり広められることだ。

万が一にでも身内の耳にでも入ったら本当に寝耳に水どころの騒ぎじゃない。
それこそ文字通りの箱入り娘ならぬ、一生部屋から出して貰えなさそう。
あ、でもそれはそれでありかもとぐるぐる考えていると
無視?と突っ込まれて慌てて我に帰る。



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彷徨いアリス