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……

「どうしてこんなことに……」

現在、あの薄暗うすぐらい路地から学生でにぎわうファミレス店に連行された私達。
目の前の申し訳なさそうな少年達とドヤ顔でふんぞり帰る奇妙な赤ん坊を見やって
ここに連行されるまでの手際てぎわの良さと強引ごういんさ、そしてどうにか拒否きょひして
逃走とうそうしなかった自身がやまれて、もう一度ため息をつくと目の前の少年のかたがびくりとはねて抗議こうぎの声をあげた。

「おいっ!!リボーン、なんで連れて来たんだよ?」
「そうですよリボーンさん!!この女にいったいどんな用があるんすか!?」

リボーンくんっていうのか、と赤子を見る。私の視線に気づいたのか
乳幼児にゅうようじとは思えぬ優雅ゆうがな仕草で黒帽子くろぼうしをとり、胸の前にあてた後小さく礼をしかぶり直す。

「実は……六道 骸ろくどう むくろについての件で美緒に話があったんだゾ♪」

「えっ!?むっ……骸!?」
「どうしてあいつの名が!?また何かあったんすか!!」
「あれ?骸の知り合いなのか?」

リボーンの反応に様々な反応が返ってくる中、少女ただ一人だけが
その名前を聞いた途端とたん、血の気が引いたような青ざめた顔で表情を固まらせた。

「む……くろ?」

ほとんどうわ言のように紡いだ言葉に、思い起こされる先日の記憶。
早くもトラウマになりかけている、少年二人の血みどろのバトルを思い出して小さく胸の前で手をにぎ身震みぶるいした。

どうしよう、まさかだとは思うけど警察関係者けいさつかんけいしゃ?
確かにあれだけ血みどろの流血りゅうけつバトルしてたし、廃墟の黒曜ランド(これは帰る時に確認した)を
めちゃくちゃこわしたり、らしたりしたから………?

ヘタレな私はどんどんネガティブで悪い方へと思考が転がり落ちていくことに絶望ぜつぼうしながら
サーっと血の気がひいた青い顔で項垂うなだれた。



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彷徨いアリス