未知との遭遇
………
……

「どうしてこんなことに……」

現在、あの薄暗(うすぐら)い路地から学生で賑(にぎ)わうファミレス店に連行された私達。
目の前の申し訳なさそうな少年達とドヤ顔でふんぞり帰る奇妙な赤ん坊を見やって
ここに連行されるまでの手際(てぎわ)の良さと強引(ごういん)さ、そしてどうにか拒否(きょひ)して
逃走(とうそう)しなかった自身が悔(く)やまれて、もう一度ため息をつくと目の前の少年の肩(かた)がびくりとはねて抗議(こうぎ)の声をあげた。

「おいっ!!リボーン、なんで連れて来たんだよ?」
「そうですよリボーンさん!!この女にいったいどんな用があるんすか!?」

リボーンくんっていうのか、と赤子を見る。私の視線に気づいたのか
乳幼児(にゅうようじ)とは思えぬ優雅(ゆうが)な仕草で黒帽子(くろぼうし)をとり、胸の前にあてた後小さく礼をしかぶり直す。

「実は……六道 骸(ろくどう むくろ)についての件で美緒に話があったんだゾ♪」

「えっ!?むっ……骸!?」
「どうしてあいつの名が!?また何かあったんすか!!」
「あれ?骸の知り合いなのか?」

リボーンの反応に様々な反応が返ってくる中、少女ただ一人だけが
その名前を聞いた途端(とたん)、血の気が引いたような青ざめた顔で表情を固まらせた。

「む……くろ?」

ほとんどうわ言のように紡いだ言葉に、思い起こされる先日の記憶。
早くもトラウマになりかけている、少年二人の血みどろのバトルを思い出して小さく胸の前で手を握(にぎ)り身震(みぶる)いした。

どうしよう、まさかだとは思うけど警察関係者(けいさつかんけいしゃ)?
確かにあれだけ血みどろの流血(りゅうけつ)バトルしてたし、廃墟の黒曜ランド(これは帰る時に確認した)を
めちゃくちゃ壊(こわ)したり、荒(あ)らしたりしたから………?

ヘタレな私はどんどんネガティブで悪い方へと思考が転がり落ちていくことに絶望(ぜつぼう)しながら
サーっと血の気がひいた青い顔で項垂(うなだ)れた。



36(431)
→|back

彷徨いアリス