まるで雲雀さんのような立場になったな、と
自嘲気味な笑みを浮かべる。
人から
蔑まれることはあっても、こんな恐怖や
畏怖の対象ということは珍しい。
沈黙に耐え切れずにえっと、と言葉をおどけたように
濁して
眉をさげ、いつものどこか困ったような顔を浮かべた。
警戒心を
解いてもらうように
慌てて付けたした言葉は
先ほどよりも嘘っぽくて……そんな自分に
反吐が出そうだった。
「だって、あなた達がなんで連れて来たのかとか
どういう人達なのか、私はよく知らないから……」
本当は『私もよく分からないんです。――何か知ってるなら助けて欲しい』が言いたかったはずなのに
私の
唇はいつものように、気を
利かそうと
強引にどこか真実をちりばめつつも
本心ではない、本当に今このタイミングで質問するべきではない言葉に歪んでいたことに
言い終わった後に気づいて、またかと心の中で舌打ちをした。
いつものように自分が
嫌いになるのを感じて
だんだん
冷めていく感覚と、そんな現実に
目眩を覚えた。
………
……
「えっと……つまり、話を整理すると
あなた方はマ………マフィアということなんですか?」
リボーンくんは確かに
乳幼児らしからぬ奇妙な
出で立ちで
それこそ天才を通り越して不気味なほど(中に誰か乗り移ったんじゃないかというくらい)
ハッキリとした
口調で何度も私の言葉に
肯定して
頷く。
「すいません。突然こんなことを言われても困りますよね……」
慌てて
弁明するかのように言葉を
紡ぐツナの必死のフォローもだんだん遠くに聞こえる。
当初はなんの
冗談だ、私をからかっている?と
馬鹿らしい気持ちでいっぱいだったが
赤ん坊の奇妙な言動、最近起こった
他校生狩りやあの黒曜ランドの一件など
確かによく考えると、常識を越えた何かこう大きな力が動いているようでならない。
39(431)
→|
back
彷徨いアリス