思わず血の気が引き、目眩を覚える。震える唇で何度もマフィアという言葉をこぼし
聞き間違(まちが)いじゃないのかと自分に言い聞かせて、動かない思考に動くように促(うなが)す。

「マフィアって………あのマフィア?えっと、よくアクション映画とかで出てくる
あの怖い人たち………?」

この前そういえば深夜番組でたまたまやっていた有名なマフィア『アル・カポネ』のドキュメンタリー見たなと
ぼんやり思い返した時には時すでに遅(おそ)し。思い出さなければ良かった、とマフィアの恐怖の実態(じったい)を思い出し
さらにうなだれて、呆(ほう)けたように放心気味(ほうしんぎみ)でもう一度マフィア……と呟いた。

だんだん血の気が引いて怯(おび)える私の様子にリボーンは不敵(ふてき)な笑みを浮かべ
ツナに至(いた)っては、どう説明していいか分からないといった困惑(こんわく)した様子で
何度も私とリボーンを見て、深くため息をついた後リボーンの言葉を補足(ほそく)するかのように真剣な表情で言葉を紡いだ。

「えっと、自分達は……というか俺も少し前までは信じていなかったんだけど
どうやらマフィアらしく、美緒さんもリボーンの言葉だとどうやら
骸(むくろ)に関係したせいか、恐らく今多くのマフィアが狙っている……んだと思う」

骸と関係という言葉にビクッとした私に、追い打ちをかけるように
イラ立った様子で、殺気(さっき)を飛ばしながら獄寺がガンを飛ばす。

「やっぱりテメェ、あいつのこと知ってるんじゃねぇか!!
まさか、他のマフィアの回しもんか?」

ドスが効いた声に怯えて息をのんだ私は、なんで骸(あんな奴)を無意識に
かばって嘘をつこうとしたのかと内心後悔した。
いや、庇(かば)うというよりもむしろ逃げに近いかも知れない。
最悪自分には何も関係ない、分からないでしらをきろうかとすらも思っていたのもあり
目の前の少年達に嘘をつこうとしたことは事実なため、骸との関係性を指摘されると
痛いところ突かれた感じと同時に一抹(いちまつ)の罪悪感を覚える。


「獄寺、そういうなって……美緒だってビビってたんだろう。
そりゃあ突然目の前で戦闘されたりしたらな………。
早く忘れたい、もう二度と関わりたくないと思うのは至極当然ダ♪」

赤ん坊の発言に涙目で何度もヘッドバンキングで同意する。
そうなんだよ、もう関わりたくないんだよ!!平和に穏(おだ)やかに
ああいう世界がもしあるとしてもなるべく関わらずに傍観(ぼうかん)していたいんだ!!と思ったときに
一瞬なぜか雲雀さんの顔が浮かんだ気がした。
確かに、彼も遠くでなるべく関わらずにいたいな……。



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彷徨いアリス