不幸中の幸いの幸い
手当てが終わった頃、保健室のドアが開く音がした。
カーテン越しに跡部さんと樺地君がやり取りしている声が聞こえる。
どうやら、樺地君が私の体操服を持って来てくれたらしい。
随分と早いから、走って行ってくれたのかな。あとでちゃんとお礼言わなきゃ。
「苗字さんの着替え、取りに行ってくるわね。」
「はい、ありがとうございます!」
先生は私の着替えを取りに行くため、カーテンの隙間から抜け出した。
カーテンで視界を遮られているので、私は先生達の会話に耳を傾けるしかない。
「跡部君、教室に戻っていいわよ?もうそろそろで予鈴なるでしょう。」
「いえ。俺は、しばらくここに。」
「そう…心配なのね。それなら、あとお願いしてもいいかしら?手当ては済んであるし」
「ええ、構いませんよ。」
「良かった!それじゃ苗字さん、先生ちょっと職員室に用事があるから、あとは跡部君に任せるわね!」
先生はカーテンの隙間からひょっこりと顔を出しながら、笑顔で体操着袋を手渡してきた。
待って待って!なんでわざわざ跡部さんに任せる!?任せるくらいなら私一人で大丈夫だよ!
やめてくれと言わんばかりにブンブン首を横に振ったが、先生はバチコーン☆とウインクをかまして颯爽と保健室を出て行ってしまった。
どういうおつもりだ今のウインク!!
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わらびもち