率先して報告したい人
「やあ名前、お待たせ〜!待った?」
「いや〜待ってないよ、一旦家帰ってるしね!」
商店街内の駄菓子屋へ差し掛かったところで、ビニール袋提げた私服姿の名前が出てきた。
慈郎のやつ名前とも約束してたのか。道中名前の話とか一切出てこなかったから、偶然出くわしたのかと思ったじゃねーか。
「言えよ。名前と待ち合わせてること。」
「A〜?言ってなかったっけな?」
「亮…もしかしてジロちゃんと2人きりでデートできるの楽しみにしてた…?こら慈郎!思わせぶりな態度はよくないぞ!」
「わ〜ん、ごみんね〜!じゃあ今度2人でデートしよ!」
「おい、あんまからかうようなら帰んぞ今すぐ!」
「ごめんごめんごめん、とりあえず移動しましょうかね!」
店前で駄弁り続けてはいけないと言わんばかりに、名前が俺の腕を引いた。
言っとくが名前が余計なこと言うからこうなったんだぞ。
しょうがなしに名前に腕を引っ張られながら歩いてると、もう片方の腕に慈郎が巻き付いてきた。
それに便乗して名前も腕組んできやがった。
「おい…なんだこの状況。」
「あははっ!なんか連行されてるみたいだね〜」
「それで思い出したけど宇宙人捕獲って画像知ってる?あれめちゃくちゃ切なくて可愛いんだよね!」
「お前らなぁ、ふざけんのも大概にしろよ!いいから離…」
って怒鳴りながら左右交互に見たら、しゅーんとうなだれた顔の慈郎と死ぬほど眉を八の字にした名前が目に入った。
そんな顔すれば俺が折れるとでも思って…………はぁ。
「で、どこ行きたいんだよ。」
「あ!マック行こうと思っててさ!ちょっと歩くけど、荷物置いてから行く?」
「いいって。このまま行こうぜ。」
商店街で駄弁れるとこと言えば、マックか近くの喫茶店のどちらか。
ま、俺たちにはマックがちょうどいいかもな。そこそこ歩くが大した距離じゃないんでね。
腕組みは次の信号渡るまでっていう話してると、慈郎がしみじみと呟いた。
「そいや最近、ご近所メンバーでマック行ってないよねー。」
「昔と違ってみんな忙しいからねぇ。特に岳人は!」
「岳人か。なんかつぶやくので忙しいっつってたな…アイツの携帯依存症、どうにかなんねーのかよ。」
「あ〜SNSか!フォローはしてるけど、あんまり開かないからな……今日久々に覗いてみよ!もしかしたら彼女自慢してるかも!」
「は?彼女自慢?あいつ、彼女いたのか!?」
「あっ。知らなかったの〜!」
知るもんかよ!部活だって毎日ちゃんと来てるし、そんな素振りもまったく見せなかったし…もしかして俺がそういうの見逃してただけか?
つか都大会近いってんだよ!今彼女なんか作ったら絶対腑抜けるだろ!!
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わらびもち