ふと空を見上げると、月は峠を越えていた。

「あら、もう夜も更けてしまいましたね。お仕事の邪魔をしてしまったかしら」

立ち上がったなまえの言葉に、そんな事はない、と黒羽丸は返した。
そこでふとある事を思い出し、黒羽丸は彼女に声をかけた。

「そういえば・・・なまえ、今日出て来る前に若が宿題で苦戦していたが、そなたは良いのか?」

なまえは現在、リクオの護衛も兼ねて浮世絵中学校に通っている。
ただ潜り込んでいるだけの氷麗や青田坊と違って正式に生徒として学校に通っており(戸籍はぬらりひょんが手配した)、授業も受けている。

ピシリ、と音を立ててなまえが固まった。

「い、急いで帰らせていただきます! ではこれにて!」

なまえは黒羽丸に一礼すると空に舞い上がり、あっという間に黒羽丸の視界から消え去った。


夜空の邂逅


(「しゅーくーだーいーっ!」)

(「うるせぇ、近所迷惑だろーが」)

(「んな事言ってらんねーんですよ若様! しゃらぷ!)」

(「・・・お前ェ、見た目に反して地味に口悪りィよな。そして発音が酷ェ」)

→あとがき。

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