07/29
(ほんのり
これの続き)
バッシュの音が響く。息が乱れる。点差は2。残り時間は僅か。空気は張り詰めたまま。
でも、この緊張感が嫌いじゃない。
「#name1#!」
受け取ったボールが手を離れる瞬間、あたしの世界から音が消える。
そんな無音の世界で、ゴールにボールが飲み込まれてようやく音が帰ってくる。
試合終了のホイッスルがする。
「か…」
「勝ったー!」
「さすが#name1#!愛してるー!」
ギリギリだったけど、モチベーション下げないですんでよかった…
「ぐえ!苦しいから離れて!」
「#name1#ー!マジ愛してる!結婚しよう!」
「ポイント決める度に結婚してたらきりないわ」
残念なことに男子並みの腕力があるあたしは、今日みたいなギリギリな時よくボールが回ってくる。
3ポイントより後ろから打っても入るのは、チームでもあたしだけ。あんまり嬉しくないけど…
「#name2#さん」
「あ、はい!」
「まさかほとんどセンターラインから入れるとは思わなかった。本当にすごいのね」
「いや!今回は偶然ですよ!ダメ元でやったんで!」
「それでもすごいよ」
「あ、ありがとうございます」
「次は負けないから」
「望むところですっ」
…って!
「ごめん知英梨!キャプテンでもないのに…!」
「気にしなくていいよー。私が言っても、#name1#みたいに対等に向き合ってる感、なくなっちゃうからー」
「それでも一部員の私なんかが」
「あんたはうちの点取り屋なんだから、胸張っときなさい!」
「柚李…」
うちのおっとりキャプテンの知英梨と、しっかり者副キャプテンの柚李。
遠距離からの点取りがメインになるあたしと違って、攻守バランス良くこなしてる。チームも見れる。
この二人がいて、ホントよかった。
「次も絶対勝とう!」
「もちろんだよー」
「うちが負けるわけないじゃない!」
(あんまり人数増えると収集つかなくなるから二人だけ)
(知英梨は兄と姉がいる)
(柚李のフルネームは姉ヶ崎柚李)