「さ、着いたわよ」
ところは変わって修練場。
私の希望もあり、リナリーとラビも一緒にいるわけなんだけど、ここも食堂に続き無駄に広い。いったいここはどんな広さを誇ってるんだ。敷地面積どんだけだ。
「どした?」
いやね、少なくともここが狭いとダメなんだろうけどさ、廊下もどこもいちいち天井は高いし病室や食堂、科学班も規格外に広いし、庶民としては気になるんですよ。家賃。
そもそもここには家賃という概念があるのか?
『なんでもない』
そんなこと聞いたところで、無一文どころか裸で戦場に立ってるレベルの私に家賃なんて払えないけどね。そもそもこの世界の通貨すらわからんよ。
ドルか?ペソか?それともユーロか?
「服は…動けないって事もなさそうだしそのままでいいか」
そう言えばすっかり忘れてたけど、結局【私】の部屋にはまだ行ってないんだなぁ。これから絶対行くから別にいいけど。
「どりあえずどうする?」
部屋も広かったりするのかな?めちゃんこ広かったらどうしよう。あんまり広かったら寂しくて泣いちゃう…わけないわ。さすがにそれくらいじゃ泣けない。
「そういえば同調率下がっちゃったのよね」
『あ、うん。私になったせいなのかなと思う』
ざりざりと無駄に足元の感触を確かめてみる。
石造りだから、跳んだり走ったりしたら少し痛そう。クッションの効いた靴が合っても膝の負担は免れないな。
「へー、一応同調はしてるんか」
『らしいよ?よくわかんないけど』
たぶんラビも私と同じ事を思ったんだろう。なぜ【アリス】でなくなった私がイノセンスと同調しているのか。
あんまり覚えてないけど、イノセンスって神様かなんかだから、イノセンスに人間側が選ばれないとダメなんだよね。だから肉体よりも精神が関係してるんだとばかり思ってたんだけど、案外そうでもないのかな?
「ふーん」
もしかしたらイノセンスが究極にものぐさなのかもしれない。「え、なに?なんか変わったっぽいんだけど。これ別人なの?えー…でも今から別の人間探すのめんどくさいし、いいよこのままで。見た目一緒だしいいでしょ」とか思って妥協してくれてるのかもしれない。この辺はイノセンスと話せたらわかるんだろうな。
もしも【アリス】じゃなくなった時点でイノセンスに拒否されてまったく同調しなくなってたら、私はどうなってたんだろう。
「イノセンス発動できるかも確認したい気もするけど、まずは軽く体動かして動けるかどうか確認した方がいいんじゃね?ずーっと寝てたわけだし」
うんうん。関節はやっとギシギシ言わなくなったけど、私はまだ【私】のことをよくわかってないからね。
ついでにさっきちょっとだけ考えたけど、【私】のイノセンスのこともよくわかってないからね。そのくらいから始めていただけるととっても助かるかな。
ラビ、ナイスアシストだよ!
「そうね。アリスはまだ慣れてないでしょうし、軽く運動するくらいにしておきましょうか」
2人もなにやら納得したようでラビは壁側に、リナリーはイノセンスを発動して部屋の真ん中辺りに向かった。
『…ん?』
え。ねぇちょっと待って、なんかおかしくない?リナリーったらここでイノセンス発動しちゃうの?いくら広くてもここ室内だよ?確認って、え?なに?そう言うこと?
『あの、』
…まさかとは思うけど、攻撃なんてしてこないよね?私丸腰だし、今は発動できないってリナリーもわかってるから大丈夫だよね?信じていいんだよね?ねぇ、私はなにを信じたらいいですか!?
「アリス!こっち来て!」
「頑張るさー」
え。マジですか。ちょっとラビのこと殴っていいかな?こう、げんこでぽこりと。だってなんかムカついたんだもん。いいよねお母さん。
なんて脳内で1人漫才を繰り広げてる間に、リナリーの準備は完了したようです。私の準備は肉体精神共になんの準備も終わってないです。初期装備すらないレベルです。
「とりあえず避けてね」
ねぇリナリーさん、それはマジで言ってんのですか?今のちょーかわいかったけど、言ってることは全然ミリ単位でかわいくないからね?
いやいやいやマジで無理だって、マジちょたんま!
『ぎゃん!』
きた!本当に攻撃してきた!期待は裏切らなかったけど私の心を盛大に裏切った結果になった!
なにこれ怖!めっちゃ怖!体感するとまじハンパねえ!リナリー本当に怖い!なんてったって速いんだよ!よく避けたよ私!つーかよく見えたな!
「おー、避けたさ」
『そりゃ避けるわ!これ当たったら死ぬだろバカ兎!』
「あれ?ユウもう帰ってきたんか?」
「よそ見してると危ないわよ」
『ちょちょちょ!待った待った、リナリー待ったー!』
私の声は聞こえてないのか、リナリーが待ってくれる事は少しもない。ラビは外野で高みの見物を決め込んでる。
あいつマジ後で殴る。
「アリス避けないとマジで死ぬぞー」
『うっせーわかってるっつーの!』
ほらー!今の一撃で床えぐれた!修理だよもう!
ねぇ本当にちょっと考えてよ。こんなのまともに受けたら私死んじゃう!だって普通だもん!ギリギリでいつも生きていたいわけじゃないから!もっと余裕を持った人生を過ごして生きたいよ!
そうしてひたすら逃げ続けて今。
『ちょ…たんま…!』
足全然動かない。なにこれ、棒になるってこのことだ。始めてからどれくらい時間がたったかなんてわかんないよ。たぶんだけど、そんなに時間たってないんじゃないかな。だって私体力ないならね。
「大丈夫?」
ねぇ、忘れてるかもしれないけど、私今日ここに来たばっかり。アリスの体に関しては目覚めたばっかりの病み上がりなの。
それがなんでこんなことになってるの?
「こりゃ体力作りから始めないとか?」
それだよ私に今1番必要なのは!
体はちゃんと動いたから大丈夫。問題はこの体力のなさだよ。私元から体力なし子なんだから是非そこからお願いしたいです。
じゃなきゃすぐへばるに決まってるじゃん!それが今なうだよ!
「発動はやっぱりできなさそう?」
『ぶっちゃけよくわかんない』
「どうしようかしら…」
感覚的なものだから教えられないとか、そんな感じかな?
できるならこんな命懸けのおいかけっこよりそっちを優先的に教えてほしい。
「まぁ動いてたらできるようになるかもしれないし、もう少し続けてみましょ」
嘘ですやん!リナリー意外と脳筋思考だったの!?
「準備はいい?」
『うわわわっ!よくないよくない!』
マジで待った無しの音速攻撃が来るんですけど!死んじゃう!私本当に死んじゃうから!
『待って待って!リナリー待って!』
「なんとか避けてるから大丈夫さー」
『そう言う問題じゃないから!』
「なにもリナリーだってアリスを殺す気でやってるわけじゃないから安心しろー」
『…それもそうか』
足を止めてラビに返事を返してからリナリーを見ると、私の準備ができるのを待ってくれているらしかった。
よく考えたら当たり前だ。リナリーは私を殺すために攻撃してるわけではないから、今みたいに隙をつく必要なんて全くない。むしろちゃんと構えをとった後にリナリーが来てくれるから、私はギリギリでもなんとか避けられてる。
そうじゃなかったら、たぶん間違いなく本気で私は死ぬ。
よし。そう考えたら避けるだけならなんとか出来そうな気がしてきた。私は絶対に死なない!
「じゃあいくわよ」
…って待った!
避けられてるから大丈夫って、それ無茶だよ!疲れたら避けらんなくなって近々当たって死んじゃう!!
『ちょっ、やっぱりちょっと待ってリナリー!!』
「頑張るさー」
『うっっっっっざ!!』
ラビは後で絶対に殴るから覚悟しとけよ!
(げほっ…生きてる…私生きてる…!)
(ちょっとやり過ぎちゃったかしら)
(にしてもよく避けてたさ)
ところは変わって修練場。
私の希望もあり、リナリーとラビも一緒にいるわけなんだけど、ここも食堂に続き無駄に広い。いったいここはどんな広さを誇ってるんだ。敷地面積どんだけだ。
「どした?」
いやね、少なくともここが狭いとダメなんだろうけどさ、廊下もどこもいちいち天井は高いし病室や食堂、科学班も規格外に広いし、庶民としては気になるんですよ。家賃。
そもそもここには家賃という概念があるのか?
『なんでもない』
そんなこと聞いたところで、無一文どころか裸で戦場に立ってるレベルの私に家賃なんて払えないけどね。そもそもこの世界の通貨すらわからんよ。
ドルか?ペソか?それともユーロか?
「服は…動けないって事もなさそうだしそのままでいいか」
そう言えばすっかり忘れてたけど、結局【私】の部屋にはまだ行ってないんだなぁ。これから絶対行くから別にいいけど。
「どりあえずどうする?」
部屋も広かったりするのかな?めちゃんこ広かったらどうしよう。あんまり広かったら寂しくて泣いちゃう…わけないわ。さすがにそれくらいじゃ泣けない。
「そういえば同調率下がっちゃったのよね」
『あ、うん。私になったせいなのかなと思う』
ざりざりと無駄に足元の感触を確かめてみる。
石造りだから、跳んだり走ったりしたら少し痛そう。クッションの効いた靴が合っても膝の負担は免れないな。
「へー、一応同調はしてるんか」
『らしいよ?よくわかんないけど』
たぶんラビも私と同じ事を思ったんだろう。なぜ【アリス】でなくなった私がイノセンスと同調しているのか。
あんまり覚えてないけど、イノセンスって神様かなんかだから、イノセンスに人間側が選ばれないとダメなんだよね。だから肉体よりも精神が関係してるんだとばかり思ってたんだけど、案外そうでもないのかな?
「ふーん」
もしかしたらイノセンスが究極にものぐさなのかもしれない。「え、なに?なんか変わったっぽいんだけど。これ別人なの?えー…でも今から別の人間探すのめんどくさいし、いいよこのままで。見た目一緒だしいいでしょ」とか思って妥協してくれてるのかもしれない。この辺はイノセンスと話せたらわかるんだろうな。
もしも【アリス】じゃなくなった時点でイノセンスに拒否されてまったく同調しなくなってたら、私はどうなってたんだろう。
「イノセンス発動できるかも確認したい気もするけど、まずは軽く体動かして動けるかどうか確認した方がいいんじゃね?ずーっと寝てたわけだし」
うんうん。関節はやっとギシギシ言わなくなったけど、私はまだ【私】のことをよくわかってないからね。
ついでにさっきちょっとだけ考えたけど、【私】のイノセンスのこともよくわかってないからね。そのくらいから始めていただけるととっても助かるかな。
ラビ、ナイスアシストだよ!
「そうね。アリスはまだ慣れてないでしょうし、軽く運動するくらいにしておきましょうか」
2人もなにやら納得したようでラビは壁側に、リナリーはイノセンスを発動して部屋の真ん中辺りに向かった。
『…ん?』
え。ねぇちょっと待って、なんかおかしくない?リナリーったらここでイノセンス発動しちゃうの?いくら広くてもここ室内だよ?確認って、え?なに?そう言うこと?
『あの、』
…まさかとは思うけど、攻撃なんてしてこないよね?私丸腰だし、今は発動できないってリナリーもわかってるから大丈夫だよね?信じていいんだよね?ねぇ、私はなにを信じたらいいですか!?
「アリス!こっち来て!」
「頑張るさー」
え。マジですか。ちょっとラビのこと殴っていいかな?こう、げんこでぽこりと。だってなんかムカついたんだもん。いいよねお母さん。
なんて脳内で1人漫才を繰り広げてる間に、リナリーの準備は完了したようです。私の準備は肉体精神共になんの準備も終わってないです。初期装備すらないレベルです。
「とりあえず避けてね」
ねぇリナリーさん、それはマジで言ってんのですか?今のちょーかわいかったけど、言ってることは全然ミリ単位でかわいくないからね?
いやいやいやマジで無理だって、マジちょたんま!
『ぎゃん!』
きた!本当に攻撃してきた!期待は裏切らなかったけど私の心を盛大に裏切った結果になった!
なにこれ怖!めっちゃ怖!体感するとまじハンパねえ!リナリー本当に怖い!なんてったって速いんだよ!よく避けたよ私!つーかよく見えたな!
「おー、避けたさ」
『そりゃ避けるわ!これ当たったら死ぬだろバカ兎!』
「あれ?ユウもう帰ってきたんか?」
「よそ見してると危ないわよ」
『ちょちょちょ!待った待った、リナリー待ったー!』
私の声は聞こえてないのか、リナリーが待ってくれる事は少しもない。ラビは外野で高みの見物を決め込んでる。
あいつマジ後で殴る。
「アリス避けないとマジで死ぬぞー」
『うっせーわかってるっつーの!』
ほらー!今の一撃で床えぐれた!修理だよもう!
ねぇ本当にちょっと考えてよ。こんなのまともに受けたら私死んじゃう!だって普通だもん!ギリギリでいつも生きていたいわけじゃないから!もっと余裕を持った人生を過ごして生きたいよ!
そうしてひたすら逃げ続けて今。
『ちょ…たんま…!』
足全然動かない。なにこれ、棒になるってこのことだ。始めてからどれくらい時間がたったかなんてわかんないよ。たぶんだけど、そんなに時間たってないんじゃないかな。だって私体力ないならね。
「大丈夫?」
ねぇ、忘れてるかもしれないけど、私今日ここに来たばっかり。アリスの体に関しては目覚めたばっかりの病み上がりなの。
それがなんでこんなことになってるの?
「こりゃ体力作りから始めないとか?」
それだよ私に今1番必要なのは!
体はちゃんと動いたから大丈夫。問題はこの体力のなさだよ。私元から体力なし子なんだから是非そこからお願いしたいです。
じゃなきゃすぐへばるに決まってるじゃん!それが今なうだよ!
「発動はやっぱりできなさそう?」
『ぶっちゃけよくわかんない』
「どうしようかしら…」
感覚的なものだから教えられないとか、そんな感じかな?
できるならこんな命懸けのおいかけっこよりそっちを優先的に教えてほしい。
「まぁ動いてたらできるようになるかもしれないし、もう少し続けてみましょ」
嘘ですやん!リナリー意外と脳筋思考だったの!?
「準備はいい?」
『うわわわっ!よくないよくない!』
マジで待った無しの音速攻撃が来るんですけど!死んじゃう!私本当に死んじゃうから!
『待って待って!リナリー待って!』
「なんとか避けてるから大丈夫さー」
『そう言う問題じゃないから!』
「なにもリナリーだってアリスを殺す気でやってるわけじゃないから安心しろー」
『…それもそうか』
足を止めてラビに返事を返してからリナリーを見ると、私の準備ができるのを待ってくれているらしかった。
よく考えたら当たり前だ。リナリーは私を殺すために攻撃してるわけではないから、今みたいに隙をつく必要なんて全くない。むしろちゃんと構えをとった後にリナリーが来てくれるから、私はギリギリでもなんとか避けられてる。
そうじゃなかったら、たぶん間違いなく本気で私は死ぬ。
よし。そう考えたら避けるだけならなんとか出来そうな気がしてきた。私は絶対に死なない!
「じゃあいくわよ」
…って待った!
避けられてるから大丈夫って、それ無茶だよ!疲れたら避けらんなくなって近々当たって死んじゃう!!
『ちょっ、やっぱりちょっと待ってリナリー!!』
「頑張るさー」
『うっっっっっざ!!』
ラビは後で絶対に殴るから覚悟しとけよ!
(げほっ…生きてる…私生きてる…!)
(ちょっとやり過ぎちゃったかしら)
(にしてもよく避けてたさ)