どの程度2人に伝わったのかはまったくわかんないけど、なんとかアリスの事を教えてくれそう。
ちなみにアリスのことを話すにあたり、私の食べ終わり待ちみたいになってた。リナリーは私がうどんを食べ終えるより早く食べ終わってたからね、申し訳ない。
「確か、【アリス】は赤が嫌いだったわよ」
『赤?』
「ええ。赤は人が死ぬのを連想するからって言ってたわ」
赤って言っても、他にも苺とか林檎とかかまぼことかトマトとかいろいろあるのにもったいない。アリスは視野が狭かったんだね。
「だからオレ嫌われてたんかぁ」
「もしかして髪の色?」
「たぶん」
えー、髪くらいいいじゃん。と思ったけど、頭から流血してるイメージがついたらもう無理か。アリスナイーブか。
「いつも「近寄るな食糧」ってすっげー言われたさー」
『食糧?』
「【アリス】は兎を食べるから」
『食べるの?』
「ええ、メニューとしてはシチューとか煮込んだものが多いかしら」
兎って食べるんだ。美味しいのかな。
まさか兎を卸したことがある、なんて事ないよね?だからラビが苦手とかじゃないよね?
「あと暗いのが嫌いだったみたいよ。これは直接聞いたわけじゃないから、得意じゃないってくらいにしかわからないけど」
「でも星は好きだったよな。任務の時とかよく見上げてたさ」
「と言うより自然が好きだったわね」
「そうなんか?」
「わかりづらかったけど、花とか雲とかよく見てたわよ」
「へー。でも【アリス】って動物苦手だよな」
「リスくらい怖がらなくても良いのにね」
アリス、なんかいろいろバレてる!できれば隠したいと私が思うような苦手が全部バレてるよ!
そもそもこれだけバレてるとなると、本当に隠してたのかも怪しいな。
「あとはなにかある?」
「前も嘘は苦手だったよな」
「隠し事は上手かったけどね。【アリス】の中で嘘となにが違ったのかしら?」
もしかしたら、同じ所を探すよりアリスと違う所を探す方が早いのかもしれない。
「性格はユウそっくりだったさ!チョーこえーの」
「ラビだけよ。本当はすごく優しいのよ?ただ、どうしようもなく不器用でちょっと頑固なだけで」
それ結構致命的じゃない?
「あと!さっきもちょっと言ったけど、キレると元々悪い口がもっと悪くなるんさ!」
「女の子なんだから直しなさいって何度か言ったんだけど、なかなか聞いてくれなかったのよね」
私もそれなりに口悪いと思う。リナリーはずっと嫌がってるみたいだし、これを機にちゃんと直そうかな。
「女の子がユウより口悪いとか、オレダメだと思う」
「そうよねぇ」
『そうだよねぇ』
「あれ?アリスわかるんか?」
『うん。みんなと会ったとき、あれで神田の口の悪さはだいたいわかったよ』
「この場合は【アリス】の」
「とにかく!神田も少し素直にならないとだめね」
聞いてる限りほとんど私と同じだけど、違うところは赤が嫌いと動物嫌い。あと不器用で頑固も違うと思ってる。私そんなに頑固じゃないもん。
それと、食の違いはお国柄と言うことにしておこう。
「他にはなにか聞きたいことある?」
ああ、そうだ。ただの勘だから違うかも知れないけど、これを聞くのを忘れたらいけない。
『ここ最近【アリス】に変な所あった?』
「変な所?」
「例えばどんなん?」
『挙動不審とか?』
「それは今のアリスさ」
それは自覚してる。ラビとは一瞬たりとも目を合わせられないから。
別に怖いとかそんなんじゃない。ただ、目を合わせたら私の知らないところまで全部見透かされそうで怖いだけ。
そんなこと言ってられないのに…
「…そう言えばなにか悩んでるようではあったわ」
「へー、珍しい」
「すぐに解決したみたいだったから詳しくわからないけど、それくらいかしら」
『そっか』
解決した?本当に?
だって私は悩んでも解決しないもん。ぐるぐる考えるばっかりで、いつまでたっても答えは出ない。まったく同じとは思ってないけど、そんなにすぐ答えが出る悩みならそもそも悩んだりしない。
「こんなんでよかったんか?」
まだまだわからないことは山のようにあるけど、焦らなくて大丈夫。いくら私の事とは言え【アリス】は私じゃないんだから、ゆっくり知っていけばいい。
『うん。ありがとうラビ、リナリー』
「…っ!!」
「ラビ?」
『どうかした?』
なぜかラビが少し引いてプルプルしだした。
兎さんか?それともまたなんか変なこと言った?まともに目も合わせないでなに言ってんだこの野郎とか思ってる?
「オレ…オレっ今初めてアリスにお礼言われたさ!」
『は?』
私がまったく思ってもなかった答えにアホみたいな声が出た。
「初めてに決まってるじゃない。まだ来たばかりなんだから」
「違くて【アリス】に言われたことなかったんさ!」
「え?」
『マジ?』
「マジマジ。【アリス】強かったし頼られる所か助けてもらってばっかりで…」
『それは男としてどうかと思うよ?』
ほら、リナリーも困ってるじゃない。
「だからたまに助けてもお礼の一つもなかったんさ!」
ここは実力社会だから仕方ないのかな。でもなんにも言わないのはちょっとなぁ…印象悪いよなぁ。
『なんか、【私】がごめんなさい』
「いいんさ、アリスはアリスのままでいいんさ!」
『それは前の私?今の私?』
「もう、アリスまでそんなこと言って」
「今のままでいいんさ!前のアリスはそれはそれでよかったけど、今のアリスも無理せんで自然体でいてほしいんさ」
「そうね。どんなアリスもアリスなんだから」
こんな、突然中身だけ入れ替わった私に私でいていいだなんて、普通言えないよ。目も合わせられないような弱虫になったのに。
「アリス?」
『ぅえ?』
あれ?なんか視界がにじんできてるんだけど?
「どしたんさ、いきなり」
『や、なんかわかんないけど』
なんだなんだ。もしかしなくても私泣いてるのか?
「やだ、私達なにか言っちゃった?」
「え。マジで?」
『そんなことないよ。なんか、勝手に…』
そうこうしてるうちにダムは完全に決壊したらしい。
止めようとする気持ちは全然頭に届いてないのか、涙が止まる様子はまったくない。
『ごめん、すぐ止めるから…』
何事もなくご飯食べて喋ってたのに、いきなり泣き始めたら誰でもビビるよ。もはや迷惑だよ。
「無理して止めなくてもいーんでね?」
『え?』
「そうね」
「そういえば、いままでに【アリス】が笑うことはたーまにあったけど、泣いてるのって見たことなかったさ」
「【アリス】は努力家だったから」
そんなこと言われたらよけい止まんなくなる。私年上なのに、こんな意味もわかんないでみっともなく泣いて。恥ずかしい。
『…っ…ぅ…』
アリスは何に悩んでたの?私はこれからどうすればいい?
戦う?ここにいる限りそうなるだろう。
帰れる?そんなのわかるはずもない。
だってここは私の知らない世界。国が違うとかそんなレベルじゃない。帰り方もなにもない。どうやって世界を越えればいいのさ。私はなにから始めて、なにを考えればいい?
『ぅうー!』
なんて、こういう時は考えるだけ意味ないんだよ。そう、全部無駄なんだよ。でも考えちゃうんだよー!私うだうだ考えちゃうタイプなんだよー!
「よしよし。無理に泣き止めとはいわんけど、とりあえず人目もあるし1回落ち着くさ」
「ねぇアリス。今日は教団を見てまわりましょう?これからたくさん覚えなきゃいけないことがあるんだから、ゆっくり馴れていけばいいわ」
私がこれから覚えること。
まずはこの世界の事。ここでの生活の仕方。それから戦い方。たぶん言葉だって覚えていかないといけない。
『…そ…だね』
そうだ。うだうだ考えるのは後でもいい。帰り方なんて更にその後でいい。今はこの世界で生きることを考えなきゃ。帰るには生きなきゃいけなくて、ここで生きるには戦わなきゃいけないんだから。
郷に入っては郷に従え。私は私に戻るまで、なにがなんでも生きなくちゃいけない。絶対に死ねない。その為には、まず強くならないといけない。
「落ち着いたか?」
いつまでも子供じゃいられない。
『…うん。これから頑張るから、よろしく』
まず、ちゃんと目を合わる。
「これからも、と間違えてるさ」
「そうね」
なんだ、なんにも怖くないじゃん。
私はなにを怖がってたんだろう。2人はずっと優しかったのに、勝手に怖がって距離を作ってた。
「少しずつ頑張りましょう」
『…ん』
これもアリスのおかげ?それなら私はアリスがここに戻ったときに恥ずかしくないように生きなきゃ。
少なくともラビより強かったみたいだから、私がまずやらなきゃいけないことは…
『あの、』
「んー?」
『し、修業?ってどこですればいいの?』
強くなること。
この世界で言う強いの基準がよくわからないからどうすれば良いのかもわかんないけど、まず寝たきりだったこの体をちゃんと動かせるようにしないといけない。
体も満足に動かせなかったら、戦う云々なんて言ってる場合じゃないからね。
「それなら修練場があるからそこですればいいわ」
「なんなら今から行くか?」
『いっいいの?』
「もちろん」
とにもかくにも、私の次の予定が決まりました。
ちなみにアリスのことを話すにあたり、私の食べ終わり待ちみたいになってた。リナリーは私がうどんを食べ終えるより早く食べ終わってたからね、申し訳ない。
「確か、【アリス】は赤が嫌いだったわよ」
『赤?』
「ええ。赤は人が死ぬのを連想するからって言ってたわ」
赤って言っても、他にも苺とか林檎とかかまぼことかトマトとかいろいろあるのにもったいない。アリスは視野が狭かったんだね。
「だからオレ嫌われてたんかぁ」
「もしかして髪の色?」
「たぶん」
えー、髪くらいいいじゃん。と思ったけど、頭から流血してるイメージがついたらもう無理か。アリスナイーブか。
「いつも「近寄るな食糧」ってすっげー言われたさー」
『食糧?』
「【アリス】は兎を食べるから」
『食べるの?』
「ええ、メニューとしてはシチューとか煮込んだものが多いかしら」
兎って食べるんだ。美味しいのかな。
まさか兎を卸したことがある、なんて事ないよね?だからラビが苦手とかじゃないよね?
「あと暗いのが嫌いだったみたいよ。これは直接聞いたわけじゃないから、得意じゃないってくらいにしかわからないけど」
「でも星は好きだったよな。任務の時とかよく見上げてたさ」
「と言うより自然が好きだったわね」
「そうなんか?」
「わかりづらかったけど、花とか雲とかよく見てたわよ」
「へー。でも【アリス】って動物苦手だよな」
「リスくらい怖がらなくても良いのにね」
アリス、なんかいろいろバレてる!できれば隠したいと私が思うような苦手が全部バレてるよ!
そもそもこれだけバレてるとなると、本当に隠してたのかも怪しいな。
「あとはなにかある?」
「前も嘘は苦手だったよな」
「隠し事は上手かったけどね。【アリス】の中で嘘となにが違ったのかしら?」
もしかしたら、同じ所を探すよりアリスと違う所を探す方が早いのかもしれない。
「性格はユウそっくりだったさ!チョーこえーの」
「ラビだけよ。本当はすごく優しいのよ?ただ、どうしようもなく不器用でちょっと頑固なだけで」
それ結構致命的じゃない?
「あと!さっきもちょっと言ったけど、キレると元々悪い口がもっと悪くなるんさ!」
「女の子なんだから直しなさいって何度か言ったんだけど、なかなか聞いてくれなかったのよね」
私もそれなりに口悪いと思う。リナリーはずっと嫌がってるみたいだし、これを機にちゃんと直そうかな。
「女の子がユウより口悪いとか、オレダメだと思う」
「そうよねぇ」
『そうだよねぇ』
「あれ?アリスわかるんか?」
『うん。みんなと会ったとき、あれで神田の口の悪さはだいたいわかったよ』
「この場合は【アリス】の」
「とにかく!神田も少し素直にならないとだめね」
聞いてる限りほとんど私と同じだけど、違うところは赤が嫌いと動物嫌い。あと不器用で頑固も違うと思ってる。私そんなに頑固じゃないもん。
それと、食の違いはお国柄と言うことにしておこう。
「他にはなにか聞きたいことある?」
ああ、そうだ。ただの勘だから違うかも知れないけど、これを聞くのを忘れたらいけない。
『ここ最近【アリス】に変な所あった?』
「変な所?」
「例えばどんなん?」
『挙動不審とか?』
「それは今のアリスさ」
それは自覚してる。ラビとは一瞬たりとも目を合わせられないから。
別に怖いとかそんなんじゃない。ただ、目を合わせたら私の知らないところまで全部見透かされそうで怖いだけ。
そんなこと言ってられないのに…
「…そう言えばなにか悩んでるようではあったわ」
「へー、珍しい」
「すぐに解決したみたいだったから詳しくわからないけど、それくらいかしら」
『そっか』
解決した?本当に?
だって私は悩んでも解決しないもん。ぐるぐる考えるばっかりで、いつまでたっても答えは出ない。まったく同じとは思ってないけど、そんなにすぐ答えが出る悩みならそもそも悩んだりしない。
「こんなんでよかったんか?」
まだまだわからないことは山のようにあるけど、焦らなくて大丈夫。いくら私の事とは言え【アリス】は私じゃないんだから、ゆっくり知っていけばいい。
『うん。ありがとうラビ、リナリー』
「…っ!!」
「ラビ?」
『どうかした?』
なぜかラビが少し引いてプルプルしだした。
兎さんか?それともまたなんか変なこと言った?まともに目も合わせないでなに言ってんだこの野郎とか思ってる?
「オレ…オレっ今初めてアリスにお礼言われたさ!」
『は?』
私がまったく思ってもなかった答えにアホみたいな声が出た。
「初めてに決まってるじゃない。まだ来たばかりなんだから」
「違くて【アリス】に言われたことなかったんさ!」
「え?」
『マジ?』
「マジマジ。【アリス】強かったし頼られる所か助けてもらってばっかりで…」
『それは男としてどうかと思うよ?』
ほら、リナリーも困ってるじゃない。
「だからたまに助けてもお礼の一つもなかったんさ!」
ここは実力社会だから仕方ないのかな。でもなんにも言わないのはちょっとなぁ…印象悪いよなぁ。
『なんか、【私】がごめんなさい』
「いいんさ、アリスはアリスのままでいいんさ!」
『それは前の私?今の私?』
「もう、アリスまでそんなこと言って」
「今のままでいいんさ!前のアリスはそれはそれでよかったけど、今のアリスも無理せんで自然体でいてほしいんさ」
「そうね。どんなアリスもアリスなんだから」
こんな、突然中身だけ入れ替わった私に私でいていいだなんて、普通言えないよ。目も合わせられないような弱虫になったのに。
「アリス?」
『ぅえ?』
あれ?なんか視界がにじんできてるんだけど?
「どしたんさ、いきなり」
『や、なんかわかんないけど』
なんだなんだ。もしかしなくても私泣いてるのか?
「やだ、私達なにか言っちゃった?」
「え。マジで?」
『そんなことないよ。なんか、勝手に…』
そうこうしてるうちにダムは完全に決壊したらしい。
止めようとする気持ちは全然頭に届いてないのか、涙が止まる様子はまったくない。
『ごめん、すぐ止めるから…』
何事もなくご飯食べて喋ってたのに、いきなり泣き始めたら誰でもビビるよ。もはや迷惑だよ。
「無理して止めなくてもいーんでね?」
『え?』
「そうね」
「そういえば、いままでに【アリス】が笑うことはたーまにあったけど、泣いてるのって見たことなかったさ」
「【アリス】は努力家だったから」
そんなこと言われたらよけい止まんなくなる。私年上なのに、こんな意味もわかんないでみっともなく泣いて。恥ずかしい。
『…っ…ぅ…』
アリスは何に悩んでたの?私はこれからどうすればいい?
戦う?ここにいる限りそうなるだろう。
帰れる?そんなのわかるはずもない。
だってここは私の知らない世界。国が違うとかそんなレベルじゃない。帰り方もなにもない。どうやって世界を越えればいいのさ。私はなにから始めて、なにを考えればいい?
『ぅうー!』
なんて、こういう時は考えるだけ意味ないんだよ。そう、全部無駄なんだよ。でも考えちゃうんだよー!私うだうだ考えちゃうタイプなんだよー!
「よしよし。無理に泣き止めとはいわんけど、とりあえず人目もあるし1回落ち着くさ」
「ねぇアリス。今日は教団を見てまわりましょう?これからたくさん覚えなきゃいけないことがあるんだから、ゆっくり馴れていけばいいわ」
私がこれから覚えること。
まずはこの世界の事。ここでの生活の仕方。それから戦い方。たぶん言葉だって覚えていかないといけない。
『…そ…だね』
そうだ。うだうだ考えるのは後でもいい。帰り方なんて更にその後でいい。今はこの世界で生きることを考えなきゃ。帰るには生きなきゃいけなくて、ここで生きるには戦わなきゃいけないんだから。
郷に入っては郷に従え。私は私に戻るまで、なにがなんでも生きなくちゃいけない。絶対に死ねない。その為には、まず強くならないといけない。
「落ち着いたか?」
いつまでも子供じゃいられない。
『…うん。これから頑張るから、よろしく』
まず、ちゃんと目を合わる。
「これからも、と間違えてるさ」
「そうね」
なんだ、なんにも怖くないじゃん。
私はなにを怖がってたんだろう。2人はずっと優しかったのに、勝手に怖がって距離を作ってた。
「少しずつ頑張りましょう」
『…ん』
これもアリスのおかげ?それなら私はアリスがここに戻ったときに恥ずかしくないように生きなきゃ。
少なくともラビより強かったみたいだから、私がまずやらなきゃいけないことは…
『あの、』
「んー?」
『し、修業?ってどこですればいいの?』
強くなること。
この世界で言う強いの基準がよくわからないからどうすれば良いのかもわかんないけど、まず寝たきりだったこの体をちゃんと動かせるようにしないといけない。
体も満足に動かせなかったら、戦う云々なんて言ってる場合じゃないからね。
「それなら修練場があるからそこですればいいわ」
「なんなら今から行くか?」
『いっいいの?』
「もちろん」
とにもかくにも、私の次の予定が決まりました。