「…私からはそれだけ。じゃあね、サヨナラ」
そんな台詞を吐いたのは金曜日の夕方、別れ際こと。私はずいぶん長いこと付き合ってきた彼氏と別れた。
実際付き合ったのは中一からだけど、一応幼稚舎からの付き合いだから、今更嫌いになるとかそんなことが理由ではない。嫌なところが目につくとか、そんなの今更すぎる。
じゃあ、どうして今更別れたのか。
それは簡単。始めから私が好きじゃなかったから。まぁあの時は子供だったし、仕方ないよね。こうして気付けたんだから成長って素敵。
そう思いながら私は今日も学校に足を運ぶ。気落ちしてるのは朝だから。絶対そう。他の理由はない。ホント低血圧ってめんどくさい。
「はよっ」
「おはよ岳人」
岳人はクラスメート。ただそれだけ。それ以上も以下もない。なんとなく流れで仲良くなってしまった…理由はわからない。
「今日はまたずいぶんと不機嫌じゃねえの」
「別に…眠いだけ」
「ならいいけどよ」
そしてたいして楽しくもない朝読書なんてなんてものが始まった。岳人が読んでるのは、どうせ忍足辺りに借りたラブロマだろう。たいして面白くもなさそうな岳人に構うことなくあたしは惰眠を貪ることにした。
ちなみにあたしはラブロマが嫌いだ。あんなベタ甘な話嫌い。ちょっとこじれてちょっと泣いて、最終的に大団円なんてふざけてるとしか思えない。恋愛はそんなにあまっちょろくない。そんなのは、所詮妄想と理想と願望の産物なんだから。
ホント、どうしてこんな本が売れるのやら…