例えるなら、試合前のような高揚感。
    [Side:G.Mukahi] 

    「今日は部活を休みにする」

    跡部が変なこと言い出した。
    いや、変なことを言い出すのは今に始まったことじゃねぇか。

    「全員で行きたい所がある」
    「それってどこですか?」
    「…病院だ」

    病院?なんで病院なんか行くんだ?検診はこの間やったばっかりだし…

    「ちょ、待ちや跡部」
    「アーン。なんだ忍足」
    「自分、いつから知っとったん?」
    「お前が宍戸と行った日だ」

    宍戸と侑士はなんか知ってんのか。

    「…盗み聞きとはええ趣味しとるやん」
    「偶然だ。とにかく、必ず全員で行くぞ。説明はその後だ」
    「ほんまええ趣味や」
    「なぁ侑士」
    「岳人も行けばわかるで」

    なーんか侑士キレてねぇ?
    宍戸の様子もいつもと違うからか、鳳もそわそわしてる。

    いや、ここしばらくずっと雰囲気がおかしいか。あの日から隠そうとしていても、どこかおかしくなった。

    「行くぞ」
    「侑士、なんかあったのか?」
    「なんもあらへんよ」

    ならいいけどよ…異様な雰囲気に珍しくジローまで起きてんじゃねぇか。

    「なんか変じゃない?」
    「だよな…侑士に聞いても行けばわかるって言って、なんにも言わねぇんだよ」
    「ふぅん」
    「なんで病院なんだろうな」
    「わかんねえ」
    「だよな」

    でも、なんか楽しみな気がしてんのは俺だけか?