そのあと色々話していると男の人と女の子が来て赤井さんに話しかけた。どうやら赤井さんの弟と妹らしい。
その時に赤井さんは怪我の理由を話していてどうやらお母さんとやりあってできた傷らしい。どんなバイオレンス親子だよ。
そこからお母さんもやってきてついに私の場違い感は半端なくなった。いやもう泣きそう。無理。赤井さん腕離して。
赤井さんが腕を離してくれないのでもう寝てやると思いマジで寝てしまった。
赤井さんの笑い声で目が覚め、こんなに笑う人だったんだ…と思い立ち上がる。
みんなの目の先には新一がいて、後から蘭ちゃんもやってきた。

「あー!恭子こんなとこにいたのか!!」

「はぁ」

「すごく探したんだからな!」

プリプリと怒る新一は天使並に可愛いと思う。自慢の従兄弟だ。
赤井さんに知り合いか?と聞かれ、いとこと答えるとホー、と返事を返された。お前はホー◯ーか。

「あ、そうだ!もー、新一またホームズごっこしてたんでしょー?」

「ゴッコじゃねーよ!名探偵になるための修行だ!」

「ほどほどにしとけよ新一、いつ命を狙われるかもだし」

「えっ!?」

驚く新一は凄くcuteで抱きしめたいくらいだったがいきなり謎解きをしに行くのはちょっと危険だ。もしマフィアが工作したトリックを新一が解いたらそのマフィアに新一が狙われるかもしれないんだし。…って、考えすぎか?
私の言葉を聞いて、蘭ちゃんもプリプリ怒る。ほんっっっとに可愛い。蘭ちゃんも天使だと思う。エンジェルって言葉が似合うよね。将来が楽しみだ…!!!

「恭子お姉ちゃんの言う通り!ひどい目にあうよ!さっきのお兄さん達すっごく怒ってたし…」

「怒らせとけよあんな奴ら…」

新一がジト目で吐き捨てる。あぁ…また何かに首を突っ込んだんだろう。困ったちゃんだねほんと新一…どこにでも首突っ込みすぎ…

「小僧…やっと見つけたぞ…」

新一達の後ろから大柄な黒焦げ男が出てくる。手をボキボキ鳴らせて威嚇をしているがちょっとそれが面白い。じわる。

「さっきはよくも恥をかかせてくれたなぁ?」

「あれはオメーらが悪いんだよ…」

新一はそう言うと黒焦げナンパ野郎達に身体を向けた。

「ほとんど食べ終わった焼きソバにハエを入れて、大騒ぎしてお金払わずに帰ろうとしたから…」

「お前がチクんなきゃバレなかったんだよ!」

「逆ギレすんなよ黒焦げ。肌の色焼きソバと同じ色じゃねーか…お前は自分の肌にハエを乗せられて嬉しいのか?」

「何の例え方だよ!!!クソ、ムカつくなぁ…!!!」

そう言って黒焦げは私を殴ろうとしてきたので、赤井さんが独特の構えで動こうとしていたが拳を横にスレスレで避け、後ろに回り顎を掴み転ばせる。
後ろに転んだ瞬間、殴ろうとしていた腕をつかみ腕ひしぎ十字固めをキメる。もう1人殴ろうとしてきていたのでそいつは赤井さんがやってくれた。

「ここで腕折られるのと逃げるのどっちがいい?」

怒った私にはなんか気迫かなんかが出ていたし赤井さんもなんとか言ってくれていたようで、黒焦げ達はヒィ〜〜!と情けない叫び声をあげながら逃げて行った。

「すごーい!2人とも今の技ってなに?」

「フィンガージャブ!日本でいう目潰しだ…截拳道の技の一つだよ」

「私のはCQC護身術と柔道を合わせた技だよ」

「しかし…恭子が戦えるとは思ってもいなかったよ。どこでそれを?」

「お父さんからです」

赤井さんのお母さんも興味があるようで、なんかこちらに近づいてきた。怖い。

「ボウヤ達!スマンが妹の相手をしてやってくれないか?どうやら妹は友達が欲しいらしい…」

「いいけど…」

その時、崖から車が飛んできて海に飛び込んだ。

「ありえねー…なんだよ今日…」




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