10歳の時、従兄弟が生まれた。

「あぅあぁ」

「あらあら新一、恭子ちゃんが好きなのね」

もう1歳になった新一は産まれたばかりの時よりもとても大きくなり、私の手をぎゅっと握って笑いかけてくれるようになった。
いやほんと可愛いって言うかマジ天使…無理…

「新一」

「あぁ〜ぶぅ？」

「大好きだよ」

「きゃっ、きゃっ！」

手をパタパタさせて喜ぶ新一は天からの授かり物のように可愛い。私は自他共に認める面食いなので有希子さんと優作さんが大好きだ。そんな顔面偏差値80くらいの2人から産まれた新一はさぞかしイケメンになるであろう。あぁ将来が楽しみだ…早く大きくならないかなぁ…

「あーもう、そんな新一くんに引っ付いてないで早く行くわよ！」

「うるせーよ老け顏ババア」

「ハァ！？だ〜れ〜が〜老け顏ババアですってぇ！？！？」

「ギャー！！！！！」

この老け顔ババア(お母さん)は有希子さんの姉だ。歳も離れてるからすんげー老けてる。顔は悪くないけど。

「さっ、行くわよ。じゃあね有希子、優作さん！」

「またね新一！有希子さんと優作さんも！！」

ヘッドロックをかまされた上に襟首を掴まれずるずると引きずられるしどうせ抵抗しても無駄なので私は工藤一家に手を振りながらババアに身をまかせることにした。
有希子さんはめっちゃ笑顔だし優作さんは苦笑いだ。一体どうしたんだろう？



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