02

こんな昼間からやっている居酒屋があったのかと関心する名前。自分で金を出すわけでもないおそ松は「とりあえず生二つでー」と既に注文していた。

「んで、名前はなんでこっち帰ってきたの?」
「親の仕事上引っ越したじゃん?んでまた親の仕事上戻ってきた感じかな〜」
「へぇー親御さんなにしてんだっけ?」
「医者と看護師〜、前勤務してた病院にまた戻るらしいよー」
「へぇー」
「聞いといてその反応まじおそ松だわ、懐かし」
「お前どんだけ懐かしがってんのウケルー」

離れていた時間などなかったかのようにずっと一緒だったように話すおそ松に名前は懐かしさしか感じない。そこに注文したビールが届き乾杯をした。ぷはーとおじさん臭さを出しながら飲むおそ松に笑い自分も飲む名前。

「あーこの時間に飲むビールもうまいわー」
「ビールはいつでもうまいって」
「確かに」

メニューを見てつまみを探す名前をボーっと見つめるおそ松、それに名前が気がつき首を軽く傾げるとにっこり笑ってなんでもないという。なんでもないならと名前はおそ松におすすめのつまみを聞く。

「あーここは無難にからあげじゃね?」
「お、からあげか、いいね」
「あとは適当でいいっしょ」
「せやな」

つまみも注文し話題は今何をしているか、に変わる。おそ松は先ほど話したが名前はまだ言っていない。おそ松はそれが気になるようだ。

「俺?俺今普通に大学行ってる。あ、あと塾でバイトかな。実は俺親より先にこっち帰ってきてて」
「帰ってきてたの!?」
「いや、ここらへんじゃないよ?大学に近いとこ。んで親が帰ってくるらしいし家賃払わなくていいしで俺もこっち帰ってきたって感じ。」
「んだよ名前だって親のスネカジリじゃん!」
「いや、おれ生活費入れてるからね?それにうち共働きだからご飯とかない時あるし」
「スネカジリ!スネカジリ!」
「うっせぇ!ニート!」

見つめ合って罵り合い、数秒後ふたり揃って大笑い。何が楽しいのかわからないが酒の力は偉大である。空になったジョッキをテーブルの端に寄せまたもういっぱい。

「ってかさーおそ松ンちは?ほかの松にも会いたいんですけどー」
「おー会いにこいよ、家かわってねぇから!」
「ニートだからいつでもいる?暇なとき押しかけるわ、ってかおそ松ライン交換しようぜ」
「ニートがスマホなんて持ってると…!」
「まじでか!このご時世!で!」
「じゃじゃーん」
「あるんかい!」

茶番がひとつ終わりふるふるとラインを交換した2人。おそ松は名前のリア充っぽいアイコンを見つめたあとからあげを食べていた前に座る幼馴染をパシャリと撮った。

「え、なんで撮ったの、めっちゃ間抜け顔だったでしょ、ちょ、消して」
「やだー」
「おい」

わーぎゃー文句を言う幼馴染を無視しておそ松はスマホをタップする。ニヤリとひとり笑った後パーカーのポケットにスマホをしまう。

「なにしたんだよーくそ松め」
「へへへ内緒〜」
「うわはらたつ!」

ぷんすこ怒る名前にまぁまぁ怒らないでよとイカゲソを渡す。ぱくりと食べながら不満げな幼馴染がおかしくておそ松は笑った。

「くそー!今日は飲むぞ!くそ!」
「わーい名前の奢りだー!」
「はなからそのつもりだろニートこのやろう!そうだおごりだ!たんまり飲めよ!!」

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