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「楽しい!楽しい!」
「バレンタイン!!バレンタイン!!」
「チョッコレート!チョッコレート!」

うきうきわくわくと何やら奇妙な踊りを踊るおそ松と名前。だが楽しげだった空気が一瞬にして消え去る。

「っって!!!楽しい訳あるかっ!!!」
「うわっ、びっくりした…!」
「チョコをもらう相手もいないのに!バレンタインなんて死ね!消え去れ!リア充よ!溶けてなくなれ!」
「うわぁ自暴自棄…」

だんだんと下を蹴るおそ松を冷たい目で眺めつつ「トト子ちゃんは?」と問いかける。

「トト子ちゃん!?!??トト子ちゃんからもらった事なんてないけど!?は!?名前あるの!???」
「え、毎年家まで持ってきてくれたよ…お返しは5倍でも100倍でもいいよってお決まりのセリフと共に…ってこれいつも言ってなかったか?」

おそ松は絶句したような顔をした後酷く醜い顔になり名前にガンを飛ばす。

「はああああああ!????意味わかんないんですけど!?初めて聞いたんですけど??なんで名前にはあげて俺にはないの?!」
「六つ子にあげるの大変だったんじゃないかなぁ、あでも俺毎年おまえらにあげてたじゃん、ホモチョコ」
「チョコボール1個だったじゃんっ!嬉しかったけど!!」
「今年もあげるからな」
「ありがとっ!!!」

怒りのボルテージも徐々に下がってはぁはぁと息荒くベンチに座るおそ松、そうここは外だ。周りには誰もいない。なぜなら先ほどのバレンタインダンスを見て母親たちが子供の手を取りそそくさと公園を去って行ったからだ。

「でもほら、おそ松とかみんなもだけど中学の時はそれなりにもらえてたじゃん」
「名前には負けてたけどね」
「高校ももっと貰えてたりしてたんじゃないの?」
「中学時代の名前には負けてたけどね、名前こそ高校ではもっともらってたんじゃねぇの」
「………いやぁ〜そんなぁ〜」
「うわこれもらってるよ腹立つ〜」

照れたようにガシガシと頭をかく名前を口をへの字にして睨んでいると名案でも閃いたと顔にかいてあるかのように「あ!」と大きな声を出した名前。

「今年、俺達、が!!」
「がぁ?」
「作る!」
「なにを?」
「チッコレート」
「………ハイかいさーんお疲れっした〜」

パンと手を叩きよっこらせと立ち上がり帰ろうとするおそ松に軽く蹴りを入れツッコむ名前だったが振り向いたおそ松は苦虫でも噛んだような顔をしていた。

「んでだよ!みんなで作ったら最低でも6個はもらえるんだよ!?よくない???」
「誰が野郎に…しかも同じ顔の奴らからもらって嬉しがるかよバカか」
「俺もいるし!」
「はいはい、名前ちゃんのチッコレートうれしいな〜〜楽しみ〜わ〜〜」

棒読みで名前を煽るとカチンときたのか「じゃあ!いいよ!」とおそ松にメンチを切る名前。

「このやろう!ニートこのやろう!いいよ!俺はー!大学のー!知り合いのーー!女の子達とー!!一緒にチョコ作るもんねー!!!!バーーーーーカ!」
「は?!なにそれ?ハーレムじゃん、クソかよ滅びて、名前くん滅びて」
「しらねぇよバーーーーーカ!!!今日はおごってやんねぇから!バーーーーーカ!!」
「うっせぇ!!あとでチビ太んとここいよクソ野郎!」
「上等だクソニート!」

なんともくだらない喧嘩をし両者背を向け公園を去る。が、喧嘩をしても夜には一緒に飲むという馬鹿だからできる約束をきちんとしていた。

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