[[rb:鳳夏芽 > おおとりなつめ]]の第一印象は『女の子らしくて可愛い』である。低めの身長、ゆるふわウェーブの淡いクリーム色の髪、ふんわりとした雰囲気の鳳夏芽は『見た目は癒し系』とみんなから称される。注釈『※見た目は』である。おやおや、性格に難ありか?いんや、性格は基本的には穏やか。まァ怒らせたらちょっと怖いってところかな。んじゃアその注釈はなンなんだい?
鳳夏芽の渾名は『美少女の皮被った性格は女神のゴリラ』である。
ヒデェ渾名だな、と彼女を知らない人間は言うだろう。だがしかし、彼女を知る人間は口を揃えて言う「マジゴリラ」と。いや、だってどこの世界に学校の机をクッキー割るみたいに破壊する女子が居るんだよ。居るんだなァここに。バキッと割れた机を前に「力加減間違えちゃった…えへへ」とマジ女神!みたいな顔を赤らめて笑う美少女。
どう思う?…すごく、ゴリラです。
笑顔より手元のそれ(机の残骸)がインパクト強すぎなんだわ、こえーわ。
そんな鳳夏芽に、クソ馬鹿男子は突っかかるもんだ。まぁ中学生だし。なんでも楽しむ年頃だしなァ。「なぁなぁ、鳳ってどんだけ馬鹿力なの?俺とか持ち上げられる?」ケラケラ笑う馬鹿男子A。「や、やめなよ〜」馬鹿に乗っかる馬鹿は今現在この空間に居なかった。煽る「やめなよ〜」ではなく「マジおまえやめとけ」の意である。教室内の気温が何度か下がる。馬鹿は空気が読めないので気づかない。致命的馬鹿。そしてこのゆるふわゴリラも中々に空気が読めなかったりする。空気って読むもんじゃくて吸うもんだしな、仕方ねェ。
「君くらいだったら、楽々持ち上げられるよ!」
馬鹿男子Aの胸ぐらを掴む。クラスメイト全員「なんでそこを掴むんだよ」と突っ込んだ。ただそれを声に出せる人間は誰も居なかった。馬鹿男子Aや美少女ゴリラと違って全員空気が読めるのだ。いや逆に言ってやれよ。触らぬゴリラに祟り無しなのである。
流石に馬鹿男子Aは「あれ?」と思った。思ったが遅い、オメーは判断が遅い。何処ぞの某水の育手がこの世に存在していたなら平手打ちどころか往復ビンタである。
「ぐぇッ」
「私の身長あんまり高くないから…あ!たかいたかーい!とかやってみようか?」
「エッ」これはクラスメイト+馬鹿男子Aの声であった。もう嫌な予感しかしねェ。「待っ」悲しいかな声は届かない。結果、馬鹿男子Aは天井に突き刺さった。漫画かよ。クラスメイト全員顔を覆ったし、ゴリラも流石に顔を覆った。「また力加減間違えちゃった…」泣きそうな美少女、しかしゴリラ。「っ、かわいい〜!」とは誰もならなかった。ゴリラ力が強い。なんだよゴリラ力って、女子力みたいに言うんじゃねェや。
駆けつけた担任もヒデェ惨状に顔を覆った。可哀想に、まったく惜しくない馬鹿を亡くしたな。殺すんじゃねェよ、生きとるわ。救急車で運ばれたが馬鹿男子Aは何故か無傷だった。超絶ミラクル。なんでそうなる。大怪我負ったのは天井だけである。あ、イヤ馬鹿男子Aの心にも深い傷を負わせたな。どうでもいいことである。
翌日「おはようございます姐さん!」と馬鹿男子Aが舎弟男子Aに進化するのだが、はてさてこれを進化と言っていいものか。Bボタンで進化キャンセルしといたほうが良かったんじゃね?やっぱり惜しい馬鹿を亡くしたかもしれねェな。
そんなことが起こった数カ月後、またもや馬鹿が現れる。虎杖悠仁とかいう馬鹿だ。まぁ虎杖悠仁は自分トコのクラスメイト(馬鹿)に巻き込まれだだけある。「虎杖もゴリラだし、B組の美少女ゴリラに勝てるんじゃね?」嗚呼馬鹿野郎め。B組のみんなは憤怒した。ゴリラを焚きつけるんじゃねェ!この美少女ゴリラ、変に負けず嫌いである。喧嘩は買わんが勝負事は受けて立つぞ。
「腕相撲でどうだ?」
全員祈った。馬鹿と巻き込まれ虎杖以外の全員が祈った。「どうか腕の骨が折れませんように…!」なお美少女ゴリラも自分の馬鹿力さには自覚があるので「…折らないようにしなきゃ…」ぎゅっと拳を握りしめていた。いや、殺る気満々じゃね?折ると祈るって似てるよね。だからなんだ。
「いきなり腕相撲とかごめんね?なんかコイツがうるさくてさぁ…あ、俺虎杖悠仁。隣のA組」
「ええっと、鳳夏芽です。よろしくね」
ちんまい鳳夏芽を目の前に「ザ女子!って感じだなぁ…」と虎杖悠仁は目の前の美少女の頭を撫でたくなった。実際撫でていた。無意識である。きょとんとした鳳夏芽だが、優しい手付きで撫でる虎杖悠仁に「え、えへへ」と笑みを浮かべた。ああ可愛いなァ。でも残念、ソイツはゴリラだ。ほのぼの空気のままで終われや。B組の全員は憤怒した。「いちゃいちゃすんな!おら始めろ!」オメーは今日から馬鹿男子Bな。B組の全員が憤怒した。
「んじゃ、よろしくな」
「負けませんよ!」
まァ負けないだろうな。「レディー…ファイッ!」馬鹿男子Bの掛け声1秒後、「しょ、勝者…鳳夏芽…さん…」とコールされる。馬鹿男子Bドン引きだった。馬鹿野郎め。しかしみんな安心の溜息を吐いた。折れてなさそう。
何が起こったのか、まったく飲み込めていない虎杖悠仁が自分の腕を見る。普通に倒されていた。え、ええ?マジ?俺力入れたよな?なんかぐいん!って行った。ゴリラと噂されている美少女鳳夏芽のことは聞いたことがあった。でも女の子だしさぁ、馬鹿力って言っても女子にしては〜って感じだろ?そう思っていた。女子をゴリラなんて呼ぶな!とさえ思っていた。嗚呼良い子。しかし残念、目の前のそれは正真正銘ゴリラである。
「…鳳って強いんだな!びっくりした!」
「ありがとう!」
「俺、鳳がすごい可愛い子だから、力加減しちまった」
おや?再戦の申し込みかい?鳳夏芽の殺る気は、いや、やる気はあるぞ。だって1/10くらいの力しか出してないし。わきわきと手を動かす。どんとこーい!しかし虎杖悠仁、別方面から仕掛ける。
「鳳の手を握ったときさ、小さいし柔らかいし、めっちゃくちゃ女子だな〜って緊張した」
「……は、はわわ」
むぎゅっと手を握られた。
悲しいかな。この美少女ゴリラ、多方面から「可愛い」とは言われるが誰も女子扱いはしてくれないのだ。そらそうだ。中身が入ったダンボール3個を軽々と持ち運ぶ女子を、か弱い女子だとは誰も思えない。鳳夏芽もそれを自覚している。重いものを運ぶ?任せろ!バレーボールコートの円柱2本軽々持てるし、なんだったらボールも破裂させられる。円柱折れますか?小枝みたいに折れます。やめろよ!円柱が何したっていうんだ!
まァつまるところ、女の子扱いに慣れていないのだこのゴリラは。耐性がない。小さいし柔らかいってセクハラじゃにゃいですかね!?心の中で噛んだ。かみまみた。はわわ、語彙力が死ぬ。
「?おーい、鳳大丈夫か?」
「だ、だだだだだだいじょーぶだよ!」
「顔赤いぞ、熱でもあるんじゃ…」
ぴとり、大きな虎杖悠仁の手が小さい鳳夏芽のおでこを覆う。ぴゃー!男の子の手って大きい!もっと赤くなるゴリラ。いいや、今の鳳夏芽はゴリラではなく乙女です。
ゴリラに春が来た。クラスメイトは思った。まァ今秋なんだけどな。いんやちょっと気が早くねェかい?ちょっと優男にふらっとしただけさね。いンや、合ってる。人が恋に落ちる瞬間をみてしまった。まいったナ。青春の1ページだが困惑が大きい。
「ぷしゅー…」
「煙出てね?マジで大丈夫?」
「だいじょうぶでしゅ…もう一試合お願いします…」
「なんで??」
「このままだと試合に勝って勝負に負けた気がするので…」
よくわからん、と虎杖悠仁は首を傾げた。んまァいいか。「今度は俺も本気出すな」と人懐っこい笑みを浮かべる虎杖悠仁。正面から笑顔を受ける乙女ゴリラ。どっひゃー!となった。もう心臓バクバクで死にそう。再び握られた手が、カタカタと震える。虎杖悠仁の手はごつごつとして固くて、男らしい手だった。腕だってムキムキである。握られていない方の手で頬を押さえる。めちゃんこ熱かった。
「小さいし柔らかいし」「すごい可愛い子」「めちゃくちゃ女子」エコーで脳内に再生される虎杖悠仁の声。「レディー…」恋に恋する少女鳳夏芽、恋に落ちた瞬間である。「ファイッ」
「好ッ!」
「酢??」
その時、馬鹿男子Bは目撃した。いや、この場にいる虎杖悠仁と鳳夏芽以外の全員が目撃した。馬鹿男子Bの友人である虎杖悠仁が空中で2・3回転…いやもっとか?なんかよくわからん回転をした後床に叩きつけられた場面を。「ぴゃー!くぁwせdrftgyふじこlp!!」奇声を上げる美少女否ゴリラ。奇声だが声はめちゃんこ可愛かった。ときめきはしなかった。虎杖悠仁に合掌。
「い、いたどりーッ!大丈夫か!?」
「…やっべー…俺に何が起こった?マジ何一つわかんねえ」
「なんか…めっちゃ回転した」
「なんて?」
俺だって何が起こったか聞きてえよ、と馬鹿男子B。B組のクラスメイトは割とピンピンしてる虎杖悠仁を見て「折れてなさそう…セーフ」と安心していた。もっとなんか突っ込めよ。
「ごごごごめんなさい!私ったら力加減間違えて…け、怪我してない?」
「怪我してない。痛いところも無し!」
「よかったー!よかったよぉおお!」
初恋相手に怪我させなくて本当に良かったな。
ぐずぐず泣く鳳夏芽をあやすように頭を撫でる虎杖悠仁。泣き顔にきゅんとした。…おやおや?くしゃり、頭を撫でて小さい鳳夏芽と視線を合わせるように腰を下ろす。ぐすんぐすん。泣いても美少女、ぐう女神。きゅーんとする虎杖悠仁。おやおやおやおや?俺の好みはジェニファー・ローレンスだったはずなんだけどな…なんか、めちゃくちゃ鳳が可愛く見える。見るだけならめちゃんこ可愛い、だがしかしゴリラ。そんなことは知ったこっちゃねェ。
「鳳〜泣き止んでくんね?」
「どうやってとめるかわかんないぃ…」
「そっかー」
ぺろり、虎杖悠仁が鳳夏芽の目元を、涙を舐めた。「ハ??」B組全員が目を見開いた。「…??」馬鹿男子Bは友人の行動を上手く脳で処理できなかった。ぐすぐす泣いてた鳳夏芽はまだ気づいていない。志村ー!うしろじゃなくて真正面ー!ぺろぺろ、犬か猫みたいに涙を舐めていく虎杖悠仁。アカンやつや。そして生暖かい感覚に「うん?」と鳳夏芽は気づいた。舌を出して涙を舐め取る虎杖悠仁を瞳に映す。
「…??、????」
宇宙猫よろしくゴリラの頭じゃ一気に処理しきれなかった。
虎杖くんが、私の涙を?うん??ぺろり、また舐められる。スンッと涙が治まった。
「あ、とまったんね」
もっと他に言うことあんだろこのアンポンタン。教室が静まり返る。
ここでようやく虎杖悠仁自身が今何をしたのか自覚した。コイツ無意識でやってたんだぜ、ヤベェヤツだ。ボンッ!と顔が赤くなる。「あ、いや、その!ごめん!!」何故か鳳夏芽を抱きしめる虎杖悠仁。なにやってんだテメエ。虎杖悠仁はこんらんしている。
「こうすれば、泣き止むかと思って」
何言ってんだテメエ、イカれてんのか。悲しいかな、未来で呪術師の素質アリと某最強に太鼓判を押される宿儺の器だ。そりゃあイカれてる。いや、それとこれとは話が別だろうに。
馬鹿男子Bは冷静に虎杖悠仁の頭を叩いた。めちゃんこ力を入れて叩いた。テッテレ〜!馬鹿男子Bは普通男子Bに進化した!良い進化だ。拍手拍手〜。「お前何やってんの?なにやってんの??」虎杖悠仁を鳳夏芽から引き剥がそうとするがびくともしなかった。鳳夏芽からみれば虎杖悠仁は赤ちゃんゴリラである。が他の人間からしたら虎杖悠仁もまたただのゴリラなのである。ただのゴリラってなんやねん。馬鹿力ってことヨ。
「あばばばばば」
「鳳がバグったぞ!」
「だいぶ前からバグってるけどね!」
「生まれたときから色々バグってね?」
せやな。容赦ないツッコミだ。
ジタバタ暴れ始める鳳夏芽を離そうとせず抱きしめ続ける虎杖悠仁。お前その辺にしないと女神の天罰(物理)が下るぞ。ぐわし!鳳夏芽が虎杖悠仁の腰に抱きついた。「…ッ」虎杖悠仁の顔が赤くなった。ちゃうねん、抱きついたんやけどちゃうねん。スープレックス。いわゆるプロレス技。正面からだからフロントスープレックスな。完璧なフォーム、わぁ!まるでお手本のよう!女子が男子にやる技じゃねェんだわ。
容赦なく虎杖悠仁の頭が床に叩きつけられた。これが照れ隠しなんだからこえーわ。
虎杖悠仁は動かなくなった。するり、抱きしめていた腕もすり抜ける。床とおともだちキメる虎杖悠仁に「お、おい…虎杖…?」普通男子Bが声を掛ける…返事がない、ただの屍のようだ。
「い、いたどりーッ!!」
まったく惜しいヤツを亡くしたぜ。だから殺すんじゃねェよ、生きとるわ。
いつもだったら慌てるB組だが、倒れた虎杖悠仁を汚物を見るような目を向けていた。ゴリラだけど、女の子で美少女なのよね。手のひらクルー。うちのクラスのアイドルなのよ、ゴリラだけど。手を出してタダで済むと思うんじゃね―よ。まぁタダで済まなかったので良い気味だとB組は虎杖悠仁を嘲笑った。「B組怖…っ」普通男子Bは戦慄した。くっそ重い筋肉ダルマを引きずりながら普通男子Bは自分たちのクラスへ帰っていった。もう来るんじゃねェよ。
次の日
「鳳ってプロレス好きなの?」
なんか普通に話しかけている虎杖悠仁が教室に居た。特に怪我は無かったようだ、頑丈すぎるだろ。すっげぇニコニコ顔、顔が緩んでる。そんな虎杖悠仁に鳳夏芽はタジタジだった。恋する乙女は好きな人が目の前に居るとうまく喋れないのよ。一方虎杖悠仁は好きになった子にグイグイ行くタイプである。しれっと手を握ってんじゃねェよ。距離感が可笑しい。昨日知り合ったばかりであるはずだ。
「うう、ええっと、プロレスに限ったことじゃなくてね、体術教えてくれる先生が何でも出来るから、プロレス・合気道・拳法・カポエイラ・ムエタイ…色々習ってるよ」
「すっげー!」
すげぇなおい。普通の女子中学生が習うモンじゃねーんだわ。ゴリラの生態をあんまり詳しく聞いたことが無かったのでクラス全員聞き耳を立てていた。
「あと剣道とか、真剣使ったり」
真剣使ったり??
「へぇ〜」
流すんじゃねェよ。明らかに可笑しいだろ。
「あと銃の扱い方とか」
???
「銃!?かっけー!」
誰か、誰かツッコめ!
やだよ!藪つついたら絶対大蛇が飛び出すよ!やべーやつだよ!
ヤのつく自由業だよ絶対!
やめろ!俺たちは何も聞いてない!!
クラスメイトの心の中は阿鼻叫喚。
「花道も嗜みだからやってる」
「鳳って良いトコのお嬢様だったりする…?」
「うーん…どうだろ。裕福ではあると思う。お嬢って呼ばれるし」
「家政婦さんに?」
「ううん、ウチの人に」
「ウチ?」
「うん」
それ構成員や。クラスメイト全員顔を手で覆った。つーか気づけよ虎杖悠仁!
恋は盲目虎杖悠仁、取り敢えず鳳夏芽の事を何でも知りたい。頭がうまく働いていない脳内お花畑野郎は「そっか〜」と笑顔だった。しかしハッと気づく。違うそうじゃない。
「いや、ふつーに普通のこと聞いてないわ俺」
「うん?」
「鳳の好きなもの、教えて」
「ほぁ」
「食べ物でもなんでも。あ、俺料理上手だよ。なんならお菓子だって作れるし。甘いもん好き?」
「…すき」
「んん!そっか!なら作ってくるから食べてくんね?」
「…うん、たべる。たべたい、虎杖くんの作ったもの」
ふぁ〜あまずっぺー空気ィ!でもなんだろうな、甘い空気に混じるこの複雑な空気は。
B組は虎杖悠仁の事をあんまり知らなかった。鳳夏芽を好きになる人間だ、きっと普通じゃねぇ。B組は調査した。体育の授業で砲丸投げをしたらとんでもねぇ飛距離を叩き出し、更には校舎に風穴ぶち開けた伝説を聞いた。やべぇな。でもウチの鳳だって素手で壁に風穴ぶち開けたぜ!いらん張り合いな。どういう状況で壁に穴開けたんだよ。転んだ拍子に壁に拳が刺さったんだ。そうはならんやろ。
まぁ、つまりアレだな。
ゴリラの恋人もまたゴリラってことネ。
マジ誰がどう見ても両思いなのにどっちも明確に口にしないから、付き合い出したのが中学の卒業式だというびっくり仰天。お前ら付き合ってないであんなイチャイチャしてたんかい!中3で毎日のように手を繋いで登下校し、お昼もいつも一緒。たまにちゅーしてるところも見た。信じられるか?これで付き合ってなかったっていうんだぜ…?軽くホラーである。
なお中学の卒業式後、鳳組げふんげふん!鳳家に拉致…お招きされたのだが、無事組ちょ…鳳パパに気に入られたので虎杖悠仁の未来は安泰である。
なんて、未来は不明瞭だ。安泰だなんてこと、ないのだ。
…ていうかヤのつく自由業で安泰もなにもねェだろ、っていうツッコミはしないで欲しい。
[newpage]
鳳夏芽は部活の先輩たちが大好きだ。ドン引かれるこの馬鹿力も「やべー!すげー!」で片付けてくれた。んでもってめちゃくちゃ自分を可愛がってくれた。「や、だってめっちゃ可愛い美少女が私達の後輩よ?可愛がる以外に選択肢ないでしょ」めちゃくちゃ懐いた。恋人である虎杖悠仁が嫉妬するくらいには懐いた。
そんな大好きな先輩たちが、正体不明のバケモンに襲われてるのを見て、鳳夏芽はブチギレた。基本鳳夏芽は穏やかな性格である(性格だけは。馬鹿力のコントロールに穏やかさは見合っていない)。だがしかし、だいだいだいすきな先輩たちを害するバケモン。テメーぜってーゆるさねー。鳳夏芽はブチギレた。
グシャッ
嫌な音が響いた。マズい、と両面宿儺の指を回収に来た伏黒恵は焦った。
今この学校に居るのは、両面宿儺の封印を解こうとしているオカ研メンバー、虎杖を除いた3人だ。呪いがだいぶ濃い。もう宿儺の指の封印は解かれているだろう。力を持たない非術師は呪霊共の格好の餌だ。階段を登る。「きゃぁああああああああ!」と女子の叫び声が聞こえた。そして、ぐしゃり、肉が潰れるような嫌な音。まずいまずいまずい!登りきって、呪霊を見つけた。
「玉け」
グシャッ!
何度も聞いた音。呪霊がこちら目掛けて吹っ飛んできた。
「は?」
呪霊は伏黒恵にぶつかること無く横を通り過ぎ、背面にあった壁に激突した。ひゅぅー、風圧やべえ。伏黒恵の視線の先には、ちいさく可愛らしい女子がいた。…かわい、らしい?伏黒恵の顔が引き攣った。女子は真っ赤だった。血塗れのようだった。すわ呪霊に襲われたんか!?…とはならなかった。血塗れに見えたそれは呪霊の残穢だった。まぁ分かりやすく言うと返り血ってことだ。両手の残穢やべえな。呪霊をタコ殴りしたんか?大正解!フルボッコだドン!ただし鳳夏芽は非術師だ。呪霊を祓うことは出来ない。がしかし、鳳夏芽に燻ぶるとんでもねえ殺意。その殺意は呪力に昇華される。扱いに慣れていない力を纏わせ、取り敢えずぶん殴った。めっちゃ殴った。もうやめたげてよぅ!祓いきれない呪霊。もう一回遊べるドン!難易度鬼である。鬼はテメーだよ鳳夏芽。
「せんぱい、傷付けるヤツゆるさない」
呪詛か??すごいまともなこと言ってるのにおどろおどろしい雰囲気だった。そんなところにバリーン!と窓を蹴割って侵入してきた人間がいた。虎杖悠仁である。視線は鳳夏芽一点である。「夏芽!」「あ、悠仁くん」恋人になってから名前で呼び合うようになった二人、あ〜青春じゃ〜。いや、今それどころじゃないんだよ。血塗れ(のようにみえるが残穢)の鳳夏芽を見て絶句。思わず抱きしめる。「なななななつめ、怪我、おおけが」「ん、怪我してない」「え?」「かすり傷一つないよ!」「…よ、よかったぁー!」いやいやいやいや。非術師が呪霊相手にかすり傷一つ無いほうが可笑しい。
スンッ、伏黒恵は真顔になった。
先輩たちはホラーが苦手なので無傷で気絶していた。良かったナ、スプラッタを見ないで済んで。みんな無傷でハッピーエンド!
「あ、夏芽、両面テープの指持ってる?」
「両面テープの指??」
「両面宿儺、な。お前らオカ研が封印解こうとしてた呪物だ」
「じゅ…これ?」
鳳夏芽はポケットから不気味な指を取り出した。よくそんなもん軽々しく持てるな。伏黒恵から見ても可愛いと言える美少女が、おどろおどろしい指を持つ場面。なんのスチルですか?
「ほら、指はさ。見慣れてるから!」
「…?まぁ、そうだな」
まあ自分の手に指はあるが…一緒にしちゃいけないだろ。なお鳳夏芽が言っている指は確かに正真正銘の指ではあるが…まァ手から離れてるやつな。「ンンッ」虎杖悠仁は察している。だいぶ染まってきたなアンタも。根っからの善人ではあるハズなんだけどネ。
ちなみにここら一帯を締めているヤクザは、結構仁義に熱いと評判である。詐欺ィ?するわけねェだろ。麻薬ゥ?元締め探せ、クスリは容認しねえ。問答無用で海の藻屑にしろ。町内のゴミ拾いに参加するヤーさんだ、高感度爆上げだろ。
「それ寄越せ」
「はい、どう」
ぞ、とは続かなかった。頭上に巨大な呪霊が降ってきた。慌てて伏黒恵は鳳夏芽を押し飛ばした。飛ばした先、虎杖悠仁が鳳夏芽の身体を抱き支える。
「伏黒!」
ドゴッ、鈍い音。伏黒恵の身体は呪霊によって壁に叩きつけられた。そのまま、校舎の外までふっ飛ばされる。えらいこっちゃ!虎杖悠仁と鳳夏芽は外へ飛び出した。ちなみに鳳夏芽、伏黒という人間についてまったくわからん。そらそうだ。でも悠仁くんの知り合いらしいし!鳳夏芽も大概善人である。
頭を強く打った伏黒恵はピンチに陥っていた。術式が途切れた。もう一度術式を使おうとしたが上手く頭が回らない。近づく呪霊。上から降ってくる男女。ウン、可笑しいな?そのまま降ってきた虎杖悠仁が呪霊に拳を叩きつける。ゴンッと鈍い音。ちょっとだけ浮き上がった呪霊に、追撃するように鳳夏芽がアッパーをキメる。めっちゃ飛んだ。「コイツらゴリラか?」と伏黒恵は思った。大正解だぜ。二人は伏黒恵を庇うように攻撃し続ける。
ダメージは入っているだろう。でも駄目だ、呪いは呪いでしか祓えない。
「いやそれ早く言ってくんない?あとなんかゴリ押しでイケそうだけど?」
「……いや、無理だ」
ぶっちゃけイケそうとか思ったりした。だって割とダメージ入ってるっぽいし。「でも、そっか」虎杖悠仁はどこか納得した。決定打に欠けると分かっていた。ジリ貧になったら、危ないのはこっち…こっちか?無傷かつまだまだ体力がある鳳夏芽に目を向ける。
…万が一夏芽に怪我一つ付いたら、すげーやだ。
漢だねェ。鳳パパもにっこりである。
「俺にジュリョクがあればいいんだろ」
鳳夏芽から、いつの間にか受け取っていた両面…りょう、なんだっけ。テープじゃない両面なんちゃら。その指を口に入れる。「馬鹿!!やめろ!!」と伏黒恵が吠えた。しらん、俺は俺の大事なものを守るんだ。ごくん、その特級呪物を飲み込んだ。
暗転
「ああやはり!!光は生で感じるに限るな!!」
虎杖悠仁の顔した、虎杖悠仁とは違うモノがそこにいた。
「呪霊の肉などつまらん!人は!女はどこだ!!」
ばちん、ソレと目が合った。にやり、嫌な笑みを浮かべるそれはすごいスピードでこちらに飛んできた。「逃げろ!!」伏黒恵が大声を上げる。
「は、貧相な女だが…まあ良いだろう。手始めに犯してやろう」
ガシッ、と虎杖悠仁に似た何かの顔面を掴んだ。「あ"?」と不機嫌な声を上げたそれは一瞬で「グッ、貴様ァ!」と声を上げることになる。アイアンクロー。からの足払いで体制を崩し、キャメルクラッチ。容赦ねェなお前。プロレスラーも真っ青である。「があああああああ!」女子高生にプロレス技キメられて悶絶する呪いの王(笑)。女と侮った汝が悪い。こっちとらゴリラの王だぞ。
目を疑う伏黒恵。そら仕方ない。技キメながら首を伏黒恵に向ける。
「悠仁くん、どうしちゃったの?」
しょんぼり。犬の耳が垂れてる幻影が見える。でも呪いの王相手に技キメてる女相手に、伏黒恵はドン引きだった。そして、事実を伝えようか悩む。しかし、言わねばならない。
「虎杖悠仁の肉体は両面宿儺に奪われ、受肉した」
「……」
「俺は、ソイツを呪いとして祓」
「つまり、悠仁くんの体から両面テープを引き剥がせばいいんだね?」
「いやだから両面テープじゃねぇ。しかもテープみたいに簡単には剥がせ」
「出ていきたい、って思わせれば良いんだ」
ぞわ、鳥肌が立った。やべえ、マジだ。本気と書いてマジだ。「プロレス技、私が知ってるの順番にやっていくね」無表情美少女。こわっ。あれ人間か?ウーン人間の皮被ったゴリラかな。
「じゃあ」
「人の体で何してんだよ。返せ」
愛しい愛しい、虎杖悠仁の声が、聞こえた。
「って何!?わー!なんで夏芽俺の上に乗っかって…ッ!わー!!ていうかなんか全身激痛なんだけど!?」
赤くなったり青くなったり忙しいやっちゃなオメーさん。
鳳夏芽は歓喜した。よくわからんけど愛しい悠仁が帰ってきたぞ!嬉しくて抱きしめた。力加減?しらんな。上半身裸のお年頃男子が大好きな恋人に抱きしめられる図。とても…くる、し…。
「あああああああああ痛い痛い!!悪い夏芽!も、もうちょい力抑えああああああああ」
「うううう悠仁くん…!」
「ウッ」
おい、気絶したぞ虎杖悠仁。緊張が解けた鳳夏芽も、ふっと意識が飛んだ。
[newpage]
起きたらよくわからん応接室っぽいところにいた。んん?鳳夏芽は何があったか思い出す。なんかスリリングな夜を過ごした気がする。部屋には誰も居なかった。うん?悠仁くんは何処だ?部屋に一つあるドアに向かう。さて開けようとした時、ガチャっとドアが開いた。
「あ、起きたみたいだね」
やべえ不審者。黒ずくめの服に目隠し。怪しいを通り越したわ。ぴゃっ!威嚇する猫のようにぴょんっと背後に飛び下がる。
「怪しい者じゃないよ〜」
説得力の欠片がねェな。しかしその怪しい男の背後からひょっこりと虎杖悠仁が顔を出した。瞬間ぱぁあああ!と笑顔になる鳳夏芽。いやァ青春してる学生は可愛いねぇ。五条悟もにっこり。
「さて、現状の説明をしようか」
そこで聞く虎杖悠仁の現在の立場。はわわわ、鳳夏芽は顔が真っ青だ。なんやねん秘匿死刑って。ちゃんと法律仕事しろや。いやいやお前が言うな。
「で、だ。悠仁は東京行き確定なわけなんだけど…君もどうかな?」
「ふぁい?」
「エッ」
「恵から聞いたけど呪霊相手に無傷だったんだろ?しかもあの両面宿儺の相手もして無傷!すっごいね〜!君呪術師の素質あるよ」
主にイカれているという点で、である。そこに虎杖悠仁が唸った。おや?恋人同士だと聞いたけど一緒はやだ?そりゃあ危険が付きまとう世界だけどさ。「いやー…」虎杖悠仁の口がどもる。
「夏芽と一緒っていうのはすごい嬉しいよ?でもなぁ…夏芽の家が多分なー」
「夏芽の家?」
「うーんと…イイところのお嬢…様なんだよね」
「へぇ、そうなんだ」
現在、虎杖悠仁及び鳳夏芽の素性を伊地知に調べさせている最中である。記憶から「鳳」という名字を探す。呪術師にそんな名字の家は無かったかな。じゃあガチで表のお嬢様かぁ…確かにそれは難しいかもしれないな。
虎杖悠仁はめっちゃオブラートに包んだ。イイところのお嬢様。合ってる。鳳家金持ちだし、そんな家の一人娘だし。鳳パパは娘溺愛。おじいちゃんも孫溺愛。おーい聞いてるか禪院家並び腐った呪術界隈よ。娘は可愛がるもんだぜ?ぶぇくしゅん!禪院家の男共は一斉にくしゃみをした。
「ていうかイイところのお嬢様連絡なしに保護したのマズい?」
五条悟、今気づいた。虎杖悠仁は顔が真っ青になった。鳳夏芽は「あー」と苦笑した。
瞬間、部屋のドアが吹っ飛んだ。
すわ敵襲か!呪力をまったく感じなかったぞ!?五条悟は吹っ飛んだドア先を睨みつける。そこに現れた人物とは
「ウチのお嬢誘拐してんじゃねェぞ五条の餓鬼」
「………は、?」
五条悟は目を見開いた。だって、ソイツが生きているはずがないのだから。過去にその男は自分が殺した。あんな状態で生きてるわけがない。それでも、その男はそこに居た。片腕が銀色に光っている。
「「甚爾さん!」」
鳳夏芽と虎杖悠仁の声が重なった。やっぱり、そうだよな。紛うことなき憎き人間、禪院否伏黒甚爾。コイツの出現により五条悟の鳳夏芽への認識が変わる。お嬢って言ったか…呪詛師の娘か?ぴりぴりと張り詰める空気。
「やあ伏黒甚爾、随分身体の調子が良さそうだね。なにそれオートメイル?あっちに持ってかれた?ああ、持ってったのは俺か」
「はは、イカすだろ?違和感なく動かせるぜ」
「随分良い呪詛師に拾われたみたいだな」
「勘違いすんじゃねぇよ。これやったの真っ当な闇医者だ」
真っ当な闇医者とは??真っ当だったら闇医者っていわねェんだわ。
五条悟は混乱した。何いってんだコイツは。そんな五条悟を無視し、伏黒甚爾は自分トコの可愛いお嬢と坊に近づく。
「さァて、お嬢怪我ねえか?」
「かすり傷一つ無いです師匠!」
「師匠???」
「悠仁は?」
「夏芽にキメられたプロレス技で全身痛いっす!」
「それは諦めろ」
仲良さそうだな?五条悟は取り敢えず、警戒をそのままに伏黒甚爾に問いかけた。
「鳳夏芽は何者だ?」
「あァ?そんなことも調べてねェのかよ。こっちはお嬢と坊を誰が誘拐したのかバッチリ調査済みで俺がここに来たのによぉ」
「なッ」
「ウチの抱えてる情報屋は優秀だからな」
五条悟を嘲笑う。うっわー!俺本当にコイツ嫌い。思わず昔の一人称に戻るくらいには嫌悪してる。クククと楽しげに笑う伏黒甚爾は教えてやんよ、と口を開く。
「鳳組組長鳳龍彦の愛娘がそこにいるお嬢、鳳夏芽だ」
「なんて??」
「ヤクザの組長の一人娘だ」
はーへーふーん。やくざ…823?ヤクザ!!??!?五条悟は鳳夏芽を穴が開くくらいガン見した。ヤクザの娘ェ!?呪術界とは確かに関係ない一般人であるが…いや一般人ではないな!?!?わかりやすく五条悟は頭を抱えた。やべぇ爆弾連れてきてしまった。
「よかったなァ五条、俺が居て」
「はァン?」
「俺が居なかったら今ここは鳳組の構成員100人が[[rb:拳銃 > チャカ]]持って襲撃してたぜ?」
「うっわ…マジかよ。でも僕銃なんて効かないし」
「手榴弾投げ込まれて生き埋めはお前でも面倒だろ」
すげー嫌だよ。五条悟は両手を上げて降参した。万年人不足の呪術界だが、流石にヤーさんの娘を引き込むのは諦める。「んじゃお嬢と坊は連れて帰るわ」いやいや待て待て!お嬢の方は仕方ないけど悠仁の方は駄目だって!ガッ、五条悟は伏黒甚爾の肩を掴んだ。マジでオートメイルじゃん?某錬金術師の漫画は五条も読んでいた。めちゃくちゃハマった。リアルオートメイル、めっちゃワクワクする。目が子供のように輝いていた。
「なんだよ」
「…ハッ、悠仁は関係ないでしょ。連れてかれたら困るんだけど?」
「知るか困れ」
「アァン?悠仁は特級呪物両面宿儺の指を食って宿儺の受肉体になったの!」
「はァ!?悠仁お前拾い食いはヤメロって言っただろ!!」
「俺がしょっちゅう拾い食いしてるみたいな言い方やめてくんない!?甚爾さん!」
「つーかなんで悠仁まで連れてくんだよホントに!」
そりゃアお前
「悠仁がお嬢の婚約者だからだろ」
「なんて??」
鳳組組長の一人娘鳳夏芽とお付き合いしている虎杖悠仁。互いが互いに愛し合ってる。まだ高校生だけど本気の愛だ。それを認めた組長。「お前が未来、鳳組を引っ張っていくんだぞ。覚悟はあるか」ぶっちゃけヤクザの組長になるだなんて全然想像できない。でも未来俺は夏芽の隣りにいたい。ずっといる、その覚悟はある。だから、なんでも受け入れる。
いやァ、勢いあり過ぎでは?ヤクザの組長ぞ?しかし虎杖悠仁は決意したのだ。
そんなこんなで虎杖悠仁は鳳夏芽と婚約した。
「どっちもとんでもねぇ爆弾じゃねぇか!」
五条悟は地団駄を踏んだ。せやな。
まァなんとか虎杖悠仁と鳳夏芽、更には鳳組組長鳳龍彦をなんとか説得して二人は見事に呪術高専に転入することになる。今までで一番疲れた任務だと五条悟は涙した。だってマジでヤクザの組長こえーよ殺されるかと思った。無下限がなければ死んでたね。何があったかご想像におまかせする。
「転入してきた虎杖悠仁です!よろしくな伏黒…あれ、伏黒?」
「同じく転入してきた鳳夏芽です!よろしくね伏黒くん…あれ、伏黒?」
「お嬢の護衛、伏黒甚爾。そこにいる伏黒恵の実の父親だ」
「は?」
爆弾を撃ち込まれた人間がここにも一人。可哀想になァ。
[newpage]
「つぅか生きてるんなら息子迎えにきたらどうなんだよ。組長の娘は可愛がってるくせに」
「はァ?俺の勝手だろ」
「マジ最低だな」
「…まぁ本音言うと、死にかけてた俺を勝手に治して勝手に義手付けて『お前の手術に掛かった金額はこれだ』っていきなり億の借金叩きつけられて、そっからタダ働き。まぁ仕事内容は俺に合ってたし苦じゃねえし、功績も認められるし。んで数年後気づいたら借金返済は終わってて金も貯まってて、あとなんか組長の右腕の肩書が出来てた」
「やべぇ人生だな。金あるなら尚の事恵迎えに来いよ。今更返さねぇけど」
「お前よォ、今更迎えにいけるかよ。借金返済で数年経ってんだぞ。そんでもって俺の仕事ヤクザの幹部なんだけど、一緒に来るか?なんて言えるか?ドン引きだよ」
「ド正論」
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イカれた連中を紹介するぜ!
・鳳夏芽
美少女の皮被ったゴリラ。とんでもねぇ馬鹿力。純粋に力の強さのみで言ったら伏黒甚爾の上を行く。やべぇやつ。経験値不足で総合的には伏黒甚爾が上。これで天与呪縛じゃねぇんだ。純粋に自前の馬鹿力。ここまで行くとゴリラに失礼なレベル。見た目は超美少女。性格も穏やか、たまにドジっ子。でもゴリラどうあがいてもゴリラ。
ヤのつく自由業、鳳組組長の一人娘。
虎杖悠仁の恋人。悠仁だいすき。お似合いのゴリラップルだよ。
・虎杖悠仁
次期鳳組組長の地位を約束されているゴリラ。ゴリラ人間の中ではまだまだ。ゴリラ人間ってなんだよ。
なんか色々あって夏芽に惚れる。初対面で割とやべーことしてる。お前もお前でやべーな?イかれてる。予定調和のように夏芽の恋人の座を獲得する。まじ俺の彼女可愛い。溺愛。イチャイチャしてるとたまに力加減を間違えた夏芽に殺されかける。
将来は夏芽より強くなりたい!無理だよ、ヤツはゴリラの女王だから。
・伏黒甚爾
元祖ゴリラ。体半分ふっとばされて死にかけてたところを鳳組組長に「めっちゃ面白そうな奴いんな」と勝手に助けられた。闇医者にアレコレされて息を吹き返す。あの状態からよく生き返ったな?天与呪縛が働きました(ご都合主義)。数年鳳組でタダ働き。んで気づいたら組長の右腕になってた。割と楽しんで生きている。めっちゃ生き生きしてる。だってアンタ、ヤクザぴったりだもん。
お嬢の体術の師匠。
・五条悟
どういうことなの…
・伏黒恵
虎杖と鳳がヤクザで親父がヤクザの右腕で…はい??
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