プロローグ
奪わせてなるものか。誰にも、渡さない。
穏やかに眠る小さな命を抱きしめる。もう俺には恵しか残っていない。アイツが残した、俺たちの最愛。アイツが死んで、禪院の連中が、禪院を出し抜こうとする連中が恵に群がる。許さねぇ。汚ねェ手で恵に触れようだなどと、許せるわけがない。
――片っ端から殺してやる。
今日も、今日で蛆蟲のように湧いて出てくる雑魚を仕留める。二十人そこらの呪術師どもだ。これで呪詛師じゃねぇってんだから腐ってるよなァ本当に。ぐしゃり、何人目だか忘れたその呪術師の顔面に拳を撃ち込む。そのまま脳漿が吹っ飛ぶ。背後から一人跳んでくる阿呆にナイフを一閃。その右手から向かってくる馬鹿の喉仏に血と油でギトギトになったナイフを力任せに突き立てた。ごぽり、血が飛び出すその前にそれを蹴り飛ばす。どさり、コイツが最後だったらしい。シン、と静寂に包まれた。
べっとりと付いた返り血、噎せ返る死の匂い、転がる沢山の死体。は、と息を吐く。気分が悪い。今更自分が汚れることに何の嫌悪があるのか。結婚して子供が出来て、随分と猿が人間らしくなったものだと嘲笑する。
「あーぅ」と、気の抜けた赤ん坊の声が響いた。瞬間、身体に纏わり付いていた嫌な空気が四散する。はぁ、もう一度息を吐いた。安堵の息だ。殺気を引っ込め、身体の力を抜く。腕の中に居る恵に視線を落とす。ぱっちりと開いた目は俺を見上げていた。気を付けていたとはいえ、結構暴れたがその間コイツは腕の中でぴくりとも動かなかった。それどころか安心しきったように寝ていた。随分と図太いヤツだと俺は笑う。
「返り血は、あー服は仕方ねぇ。顔には付いてないな」
「とーしゃ」
まぁるい、ふくふくとした手が俺の顔に伸びる。俺は汚れてるからやめろと離そうとするがそれより先に柔らかい手が俺の頬に触れた。「あー!」ぺちぺちと嬉しそうに俺に触れる恵に、口元が綻ぶ。恵の顔に自分の頬を擦り寄せる。俺は、この最愛を守るために生きている。
「恵」
「あい」
「帰るか…って、家帰れねぇわ」
家に居て襲撃されたんだったわ。そう思い出してガシガシと頭を掻く。どうすっかな。金だのなんだのはこんなことが有ったときのために常に自分が所持する呪霊の腹の中に収めている。ホテルか…ホテルはなァ…所持残高を思い浮かべては首を振る。高えんだよホテル。自分一人なら屋根さえあれば何処でも良いが、恵が居るとなると話は別だ。つか恵のメシ。考えることが多すぎて頭が痛くなる。やつあたりに足元の肉塊を蹴飛ばした。どうしようかと考えてスマホを呪霊の口から取り出す。通話履歴から見知った名前をタップする。1コール2コール3コール。こういうのは先手必勝なんだよな。繋がった瞬間俺は口を開く。
「孔、仕事受け持ってやるから泊めてくんね?」
『泊めてください。それと仕事をください、の間違いだろ禪院』呆れた声が機械の向こう側から聞こえた。間違っちゃいないが、一つだけ訂正だ。
「もう禪院じゃねぇ、今は伏黒だ」
禪院という家に興味はない。寧ろ関わり合いたくないものだ。呪力も術式も持たない出来損ないの猿には不必要な名札だ。そんなものは昔、クソ当主の目の前で破り捨てた。
伏黒甚爾が俺の名前であり、伏黒恵という最愛の父親だ。
[newpage]
第一章:愛を識る者よ
1
「俺は子持ちじゃねぇっていうのに、なんで俺の家に離乳食やらオムツやらが常備されるようになってるんだ」
ぶつくさと文句を垂れる孔を横目に、皿を用意する。離乳食が入ったかごを取り出し「恵、どれがいい」と聞けば恵は一つかごからカップを掴みだした。そのままレンチン出来るやつか。皿要らねぇな。レンジに離乳食を放り込む。
「手慣れてんな」
「慣れもするだろ」
腕に抱く恵にスプーンを渡すと恵はしっかりとスプーンの柄を握った。じっと、レンジを見つめる。何だお前、そんなに腹減ってたのか。くしゃりと頭を撫でれば恵はレンジから視線を外し俺を見上げた。そのまま俺の胸元にすり寄る。
「お前が子育てっていうのはイメージつかなかったが、随分と懐かれてるんだな」
「当然だろ」
「子煩悩」
「うっせ」
レンジが鳴る前に開き、カップの蓋を外す。「ごはん!」と喜ぶ恵を腕から下ろし、椅子に座らせる。机の上にカップを置けば、恵はじぃっと俺を見つめる。「食っていいぞ」と言えば恵は不満そうに頬を膨らませた。「なんだ?」と首をかしげる孔と「やー!とーしゃん!」と机をバンバン叩く恵。普段大人しいくせにこういう時は主張するんだよな。
「孔、メシ」
「あ?」
「俺の飯」
「自分で用意しろよ…恵は放置か?」
「一緒じゃないと嫌だってよ」
「は?」
「一緒に食いたいんだとよ」
なぁ?と恵に視線を落とせば「う!」とスプーンを持った手を掲げた。というわけでメシ、と孔に視線を向ければ「カップ麺くらいしかねぇよ」呆れながらカップ麺を寄越した。湯沸さねぇとな。ヤカンに水を注ぐ。
「沸かしてる間に冷めるからお前は食い始めとけ。どうせ食うの遅ぇんだから」
「いー」
「…いや、食ってろ」
「やー!」
「あー…わかった。恵、ひとくちくれ」
腰を下ろし恵と同じ位の目線になると、満足げに笑う恵がスプーンに乗せた離乳食を俺の口元に持ってくる。「ぶふッ!」と背後で笑う孔は後で蹴る。口を開け小さなスプーンに齧り付く。流石離乳食、味が薄くて全然わからん。何だこれ、何味だ。「ん、うまいうまい」と恵の頭を撫でてやれば、「むふー!」と満足そうな顔をして、ようやく「いあ、いたぁーきまーす!」と自分の分を食べ始めた。じーっと恵の食べる様子を観察し、ピー!とヤカンの湯が沸く音がして火を止めに動く。自分の分と孔の分のカップ麺にお湯を注ぐ。
「ん」
「おお、ありが…いや、俺が礼を言うのは可笑しい」
「カップ麺ありがたくいただくぜ」
「はいはい」
3分待つ。その間はずっと恵を眺める。「普通餓鬼っていうのはもっと暴れたり汚したりするもんだと思ってたけど、恵は随分大人しいな」孔の言葉に確かに、と頷く。机にも前掛けにも食べ物を一切零さず綺麗に食べるさまを見て、コイツ器用だなと思う。本当に赤ん坊か?騒がないしぐずらないし。俺としてはもう少し手がかかっても良いと思っている。
3分経って、カップ麺の蓋を開ける。「なぁ」目線を恵に向けたままの孔が口を開く。
「俺はお前の嫁さんが死んだと聞いた時、お前が恵を置いてどっか消えると思ってた」
「…行き摩りの女相手の子供だったら、そうしてたかもな」
前までは、子供なんて面倒なものだと思っていた。ぎゃーぎゃー喚くわ、予測不能な行動を取るわ、意味のわからない生物。俺とは無関係なモノ。
金稼ぎに非合法な事を繰り返し、溜まる性欲を発散するために行き摩りの女を捕まえる。そんなクソみたいな日々に終わりを突き付けた女。とんでもねぇお人好し。馬鹿みたいに騙されそうで、でも「私、見る目あるから!」なんて自慢げに言う、本当に馬鹿で阿呆で太陽みたいに明るい女。俺を絆した、唯一の女。もう死んでしまった、俺の最愛。
そんな女と俺の間に生まれた子供。
――ふふ、甚爾くんそっくり。可愛い。
幸せを詰め込んだような顔で笑うアイツ、アイツの腕の中で穏やかに眠る恵。絶対に忘れられない幸せな光景。
俺の一番はアイツで、その次は恵だ。アイツが死んでしまった以上、俺が最優先すべきは恵である。
俺たちの最愛。
「――捨てるわけ無いだろ」
「ふっ」
「なんだよ」
「いや、出会った頃はケダモノみたいに刺々しい空気纏ってたのに、嫁さんに出会ってからは随分と変わったもんだと思ってな」
ずるずる、麺を啜る。
変わった、か。そりゃあ随分と変わっただろうな。自分でも驚きだ。たった一人の女に、それもそう長くない時間で、俺という人間は塗り替えられた。…ほんの、数年の付き合いだった。その数年が、そして恵が生まれた時が人生で一番幸せだった。
「もう少し、いや少しじゃない、この先ずっとお前らが一緒にいるところを見たかったけどな」
そう言いながら、孔がスーツの内ポケットから一枚紙を取り出した。裏面には何も書かれていないそれを、じっと見つめる。
「お前の嫁さん殺したヤツの情報。連々と書いても面倒だろからリストにてある」
「目星は付けてんだけど、何処から何処までってのがわかんなかったからな。助かる」
「その後から沸いて出てきた恵を狙ってる連中は多すぎて掴みきれん」
「いい、そっちは来たら片っ端から殺す」
ぺらり、紙を捲る。まぁ、随分と見覚えがある名字が並んでるもんだ。「まったく、縁は切っても切れねぇなクソが」ぐしゃりと紙が潰れる。コイツらは全員殺す。でも簡単には殺してやらねぇ。地獄という地獄を見せてから殺してやる。泣き叫ぼうが殺してくれと懇願されようが知ったこっちゃねえ。精神的にも肉体的にも殺し尽くして――
「とーしゃ」服の袖を引っ張られる。目線を向けると黒く丸い目がじっとこちらを見つめていた。恵が両腕を俺の方へ伸ばす。…あー。俺は恵を抱き上げ、そのまま抱きしめる。「とーしゃ、とーしゃ!」俺の腕をぽんぽんと叩く恵。俺の息子はとても可愛い。
「どうしたお前」
「時間かけて殺してやろうって決めてたのに、時間かけたら恵と居る時間が減ることに気づいた。いや、連れてけばいいか」
「殺しの現場に赤ん坊を連れて行くな!恵は置いていけ危ないから」
「お、い、?やー!とーしゃといっしょ」
「おー、一緒な」
「教育に悪い!」
教育…教育ねぇ?今更だろ、それ。「まだ赤ん坊だから人の生死なんて理解していないだろうけど」と愚痴愚痴と言い始める孔の声を左から右へと素通りさせる。赤ん坊だから理解してない?んなわけねェだろ。なぁ恵、お前ちゃんと理解してるだろ。母さんの死も、俺が何をしているかも。倒れていく肉塊を、じっと見つめている黒い瞳。考えていることは、きっと同じだ。
俺たちの幸せを壊した奴、壊そうとする奴は殺す。
きっと似なくていいところばっかり似て育つんだろうな、お前は。
ゆらり、恵の影が歪んだ。
[newpage]
2
孔から受け取ったリストの下の方から片付けていくか。やっぱ雑魚から片付けるのがセオリーだろ。「だから恵は置いていけ!面倒は見といてやるから!」と止める孔を無視し、恵を腕に抱き夜の街へと出ていった。
雑魚のくせに禪院という名前を持つだけで呪術界で踏ん反り返るクソ野郎。どうもあちこちで遊び呆けているらしい。あの吞んだくれ当主、こういうのは放っておくんだよな。馬鹿は自滅するからってことなんだろう。今が正にそれだな。手を出さなくていいヤツに手を出して、報復を受ける。
俺は禪院とは縁を切った。それでもなお、嫌がらせと称し手を出すクソ共。全員ぶっ殺す。お前らが一体何に手を出したか、嫌というほど理解らせてやる。
「さ、猿の分際で!呪力も術式も持たない禪院の欠陥品が!」
「その欠陥品の猿に殺される気分はどうだ?」
刀で一閃。禪院の下っ端も下っ端、見たこともねぇような雑魚の腕を切り落とす。同時に「お、おお俺の腕!うでがああああ!」汚ねぇ叫び声が響く。あーあー煩ぇ、腕の中の恵も顔を顰めている。
「恵が嫌がってんだろ、黙れよ。高が腕の一本切り落とされたくらいで」
「は、は?お、おれの、俺の腕を切っておいてがが、餓鬼の機嫌伺い?い、イカれてんのかクソ猿…」
「テメエら禪院の人間に言われたかねぇわ」
「が、餓鬼が大事ならソイツからぶっ殺してやる…は、ははは!どうせ何も持っていない餓鬼を大事にして馬鹿じゃねぇの!天与呪縛の猿と非術師の間の子供!は、はは禪院の血を汚す愚か者めが!」
「うるせぇな、クソが」
肺の辺りに刃を突き刺した。ゴボ、ソイツの口から血が溢れ出る。禪院の血…くだらねぇ。お前だって相伝でもなければ碌な術式も持ってないだろ。そんなに禪院の血が好きなら、自分の血でも被ってろ。
「が、ああア」
「なァ、知ってるか。名前ってのはこの世で一番短い呪なんだとよ」
――この子の名前、何が良いかな。…めぐみ?甚爾くん、もしかしてずっと前から考えてた?ふふ、いい名前ね。なぁに?「頭が良くねぇから、意味とかそのまんまだけど」…人一倍、恵まれるように。そうね、でも心配要らないわよ。だって私と甚爾くんの子供だもの。それだけできっと、人一倍恵まれてるわ。
「俺が持ってないもの全部、コイツに持たせるように。才能も力も全部全部、祈りを込めて名に刻んだ。何も持ってない?馬鹿言えよ」
恵は俺たちの愛を持っている。禪院の家では絶対に持ち合わせないものだ。そんなものは馬鹿馬鹿しいと一蹴するだろうけどな、馬鹿はお前らの方だ。
「どんな人間に育つか、楽しみだなァ?」
きっと、誰よりも力を持った人間になるという予感。あの世で見物してるといい。お前らが馬鹿にした人間が、どう生きていくかを。
スパンッ、男の首を刎ねた。どしゃり、死体が地面に崩れ落ちる。
まずは一人目。まだこれが二十以上続くのか。ちと面倒だな。首が無くなったそれを踏みつける。死体、このまま放置でいいだろ。どうせ禪院の奴が掃除にくるだろう。変なちょっかい出して殺されて、馬鹿馬鹿しい出来事を表世界に出すわけにはいかないからな。末端雑魚に後処理ご苦労さま。
「わんわん」
「…あ?わんわん?犬がどうした」
遥か遠くで鳴いているのか、犬の遠吠えが聞こえた。…何だお前、犬が欲しいのか?悪いが流石に犬は無理だ。世話ができない。「わんわーん」ゆらゆら首を振る恵の頭を撫でる。「犬のぬいぐるみでも買ってやるから、それで我慢しろ」そう言って死体を背に歩き出す。
「わんわん」
「はいはい」
「もぐもぐ」
「…何お前、腹減ってんの」
「うーう」
「違うと」
何が言いたいのかイマイチわからん。「わん」そう言いながら小さい手と手を合わせ…なんだ?「わんわん!」嬉しそうに重ねた手を掲げる恵。…あぁ、影絵ってやつか。そういやアイツ、恵に楽しそうに影絵で遊んでたな。
「母さんの真似か。器用なもんだな…犬に、見えるか?これ」
「わんわん!!」
「はいはい、わかったわかった」
…?今、何か変な気配がした気がした。後ろを振り返る。首のない死体はそのままだった。辺りを探ってみても、変なところは何もない。俺たち以外の人の気配もない。気の所為か…?やはり何度探ってもおかしなところは何もなかった。
◇ ◇ ◇
「わんわん」
幼い恵が覚えていること。母のぬくもり、母の声、母の教え。
――これがワンちゃんよ。これがキツネさんで、カニさん。これがうさぎさん。
懐中電灯を当て、壁に映る動物たち。影。母の手はくっきりの壁に影を作る。
同じように自分も手を重ねて、壁に映った影が、ゆらゆら、ゆらゆら揺れる。そしてずるり、影から這い出てくる。
狗。
狗はじっと恵を見つめた。恵は目の前の影に手を伸ばした。
撫でる。母と父が優しく自分を撫でてくれたように。ぐるるる。狗は目を細め喉を鳴らした。
それから、狗は恵が手を合わせると現れる様になった。
「わんわん」
それは温かかった。自分と同じように、父と同じように生きた温かさ。
――しーっかり食べるのよ恵!生きるために、大きくなるために必要なんだから。
口に入れて飲み込む。そうすると母も父も、頭を撫でてくれた。
「わんわん」
――まだ早いかしら。でもちゃーんと教えないと。ご飯を食べるときはね「いただきます」って言うのよ。まだ恵はしゃべれないから早いだろうけど。…甚爾くん!甚爾くんは喋れるんだからちゃんと言う!ほら、手を合わせて!
くぅ、お腹がなる。自分のものではない。自分のナカにあるもの。
「わんわん」
覚えている、全部。
「わんわん、いたーきまし、ぅ」
影に教えるように、狗の目の前で手と手を合わせる。動きに合わせるように狗が頭を垂れる。そして、
ばき、がりがり。ぐちゃり
聞き覚えのある音。父が赤く染まる時の音にそっくり。
狗が、まぁるいそれに噛み付く。
「おいし?」
黒い黒い目が、恵を見つめた。むぅ、恵は不貞腐れる。どうやらあまり美味しいようではないらしいと狗の感情が伝わる。でも、残したら大きくなれないよ。だって母がそう言ったのだから。狗は再びソレに齧りつく。
ガツガツ、ガツガツ。
犬が食べ終わると、父は歩き出した。
わんわん、いっしょ。どぷん、と狗は影に溶ける。
そこに残るのは、首なしの死体。
刎ねた首は
「ご、ごち…しょー…しゃ?」
ごちそうさまでした、と言うのはちょっと恵には早いようだ。
[newpage]
3
孔から「最近良からぬ輩が呪術師を襲ってるらしいからなんとかしてくれ、って依頼が入ってる」と笑いながら言ってきた。「何処の誰だろうなァ?」クツクツと俺も笑う。孔から貰ったリストの名前も、あと数えるほどしか残っていない。「受けるやつは?」「居ねぇよ。俺の知り合いはみんなお前の案件だって知ってるからな。誰も手なんか出さねぇよ」俺も随分と顔と名前が知られるようになったな。
「お前、裏でなんて呼ばれてるか知ってるか」
「この界隈に裏も表もあんのかよ…呼ばれ方?」
「現代の子連れ狼」
「…いや、確かに間違っちゃいないが」
「でもって今『狼』が話題になってるわけだ」
「俺?」
「いいや、お前じゃなくて。…一応聞くが、お前殺した奴らの死体を野良犬や…若しくは呪霊なんかに喰わせたりしてないよな?」
は?と気の抜けた声が出た。なんでも、俺が殺した連中の死体が悉く獣のような生き物、或いは呪霊に喰い荒らされているということ。なんともまぁ見るも無残な現場になっているらしい。当然ながら俺は知らねぇぞそんなもの。「まず一人目、お前首を刎ねたって言ったよな」刀でスパっとな。「その首何処やった?」…そこら辺に転がってるはずだが。「どこを探しても頭部は見つからなかったらしい」孔の言葉にふと、あの時感じた気配を思い出した。そして、その後も俺に付き纏う気配。
最初はそいつの頭をいくら探しても見つからない、というところから始まった。それが2人目では食残しらしい肉片が散らばり、3人目4人目と続けばそれも酷くなり、更にエスカレート。昨日殺った奴に至っては内臓があちこちにぶち撒けられていたらしい。「腹を喰い破った後、あっちこっち引きずり回したような現場だった、って聞いた。俺は見てねえぞ、見たくもねぇ」そらそうだ。
「一応聞くが、拷問とかしてないよな?」
「するかよ。やってやりたい気はあるが…恵に返り血が付くだろ」
「だから恵を殺しの現場に連れて行くなよ…」
あーあー!聞こえねえなぁ。つーかお前も恵がいる場所でそんな話しだすなよ。なぁ恵?と腕の中に居る恵に目を向ければ「う?」と恵は首を傾げた。なんも分かってないから聞いてても良いんだけどよ。
しっかし獣…獣ねぇ…。
「…確かに『何か』は居た」
「『何か』って何だよ」
「さてな。気配はあった、でも俺には見えなかった」
「ってことはやっぱり呪霊か何かってことか」
しかし違和感がある。妙な気配はあれど殺気は全く感じないのだ。蠅頭のようなどこにでも居るような呪霊ならまだしも、仮にも人を喰らう呪霊が全く殺気を出さないというのはあり得るだろうか?
「お前、倉庫代わりに使ってる呪霊いるだろ。あんな感じでお前に付いて回ってるとか」それはねぇな。あの呪霊はとある筋から買い入れた『調教された呪霊』だ。使うにも色々条件が付いている。普通呪霊は人間に従ったりなどしない。そういう術式持ちなら兎も角、俺のような天与呪縛には縁のない話だ。
「わっかんねぇなあ…」
「次のターゲット殺る時、適当に依頼した呪詛師でも連れて行くか?」
「めんど…でも俺じゃなくて恵を狙ってるって可能性もあるしな」
「お前の場合、自分より恵狙いのほうが過敏に反応するじゃねぇか」
まぁ図星。でもそうなると余計に分からん。俺狙いでも恵狙いでもない、ただの死体喰らいの呪霊。
…ふと現場での恵の様子を思い出した。最近アイツ犬を気にしてるんだよな。遠吠えする犬の声を聞いては「わんわん」と楽しそうに…否、昨日クソ野郎を殺った現場で犬の声は聞こえていたか?覚えは無い。昨日は豪雨で雨音が酷かった。犬の声など、聞こえなかったはずだ。でも昨日も恵は「わんわん」と言っていた。どこを見て?下だ。まるで足元に居る『何か』を見るように下を向いていた。そして何か言っていた。何だったか、死にたくないと喚いていた声に紛れて恵は、
「わんわん、いただき、ましゅ」
手を合わせて、飯を食うときみたいに。
「マジかよ」ぽつり声が漏れた。抱いていた恵を地面に降ろし目線を合わせる。「どうした?」孔の声を背に、恵をじっと見つめる。
「恵」
「あい」
「犬とオトモダチか?」
「ん!」
にこにこと頷く恵に頭を抱えた。「おい、どういうことだ」と孔も食いつく。妙に「わんわん」って言ってるなぁとは思ってたんだけどよ、まさかそう来るか。呪われてるんじゃないだろうなお前。「今、その犬はどこにいる?」そう聞けば恵は自分の影を指差した。影、影のナカ。ゆっくりと手を伸ばし恵の影に触れる。ズズ、妙な感覚が指先に走る。
「…術式か」
「呪術師がもつアレか?」
「ああ。普通なら4歳から6歳くらいで現れるモンなんだが…」
「恵は確か…1歳かそこらだったな」
「やべぇな俺の息子天才」
「うるせぇ親馬鹿」
親馬鹿で何が悪い。ぐしゃぐしゃに恵の頭を撫でてやると「きゃー!」と楽しそうな声を上げる。嗚呼、俺の恵が今日も可愛い。
褒められたことが分かったのだろう。気を良くした恵が「わんわん!」と言って恵は自分の手と手を重ねた。いつか嫁と遊んでいた影絵遊び。そういや一人目を殺った時にも、恵はそれをしていた。あの時より、ずっと犬に見える手の影が映る。
ぞ わ り
無かったはずの見えない気配が、俺の神経を刺激する。あー、そうだわ。これだこれ、この気配。くるくると俺と恵の周りを徘徊するそれ。微かに足音がする。四足。多分、恵の言うように犬なのだろう。
術式、影絵、犬。そのワードから導き出されるものは。
「いや、確かに恵まれるようにとは言ったけどよ」
影を媒介に式神を召喚する術式、十種影法術。流石に禪院家の相伝引き当てるのはやりすぎじゃないか?これは禪院に見つかると厄介なことになる。恵を禪院家に寄越せ、と普通に言ってくるだろうな。素直に渡さなければ奪う、それが当たり前の家だ。クソ野郎、誰が渡すか。チッと舌打ちが漏れる。
「とーしゃん」
「なんだ?」
「わん…いぬ、いや?」
「あー違う、そうじゃない」
犬は別に好きでも嫌いでもないが。
不安そうな顔をする恵を抱きしめる。大丈夫だ。何があってもお前は俺が守ってやる。腐った呪術界の連中には指一本触れさせねぇ。俺の、俺だけの恵だ。誰にも渡さねえ。
「悪いな。犬好きだろうけど、暫く出さないでくれ」
「わんわん、だめ」
「おう。知らない奴に見つかると厄介なんだ」
「わかった」
こう、手が掛からないのは助かるんだが、ここまで素直に言う事聞いてくれんのもなんだかな。恵を抱き上げる。「もうちょっとわがまま、言って良いんだぞ」そう言うと恵はきょとんとした。ゆらゆら首を揺らす。わがままの意味、通じてないのか?首を捻って「なんか父さんにしてほしいこと、あるか?」そう聞くと恵は俺の顔に抱きついた。
「ずーっと、いっしょ。とーしゃんと」
めぐとずーっといっしょに、いて。
その言葉に俺は膝から崩れ落ちた。恵はしっかりと抱いて離さず、両膝と片手が地面に着く。「俺は一体何を見せられているんだ…」孔の呆れた声に「親子愛じゃね?」と返す。ゲシゲシとケツを蹴られた。あとなんか犬っぽい口に足を噛まれた感覚がした。式神が嫉妬すんじゃねえよ。
「で、つまりどういうことだ?」
「恵の術式の式神がヤンチャしてたって事だ」
「なんでまたあんなえっぐい惨状に?」
「…恵は、式神の犬に餌食わそうとしてたっぽい」
「やっぱり恵の教育に悪かったじゃねぇか!」
ぐぅの音もでねえ。
それ以降、殺しの時は大人しく孔に恵を預けるようになる俺が居た。
[newpage]
4
半年もすれば嫁を殺した連中、それに関わっていた全ての人間を殺すという目的も達成し、禪院の血筋だのなんだのと卑しく狙ってくる輩を片っ端から殺したら、いつの間にか来る者は居なくなった。平和って良いよな。なんて言ったら仕事仲間からドン引きされた。いや、お前らだって同じ穴の狢だろ。「甚爾と一緒にはされたくないな」満場一致で頷かれた。なんでだよ。
「だってお前のそれ、『世界を平和にするために悪人を全員処刑しました』みたいなヤツじゃん。どこの暴君だよ。ぶっちゃけイイぞもっとやれって思ってるけどな!」
「めぐちゃんを連れて行こうとした呪術師の腕がスパンッ!て空を舞ったのは爽快だったわ〜」
「あれどこの家だったっけ?」
「加茂の分家とかじゃなぁい?」
「後で呪詛送ってやろ」
やっぱ同じ穴の狢じゃねえかよ。あと手を出してきた連中には懇切丁寧に御礼参りしてやったからわざわざ手を出すな。藪突いて雑魚出てきても面倒だろ。「や〜ん、甚爾君ってば超クールぅ」野太い声が気色悪い。そしてツンツンと俺の頬を突いてくる太い指。オカマが触るんじゃねえ、手を叩き落とした。
この界隈で子連れというのは珍しい。煙たがる奴も居れば、興味津々で近づいてくる奴らも居る。こいつらは後者で特に恵を猫可愛がる連中だ。嫌な感じもしない奴で、恵の遊び相手にも丁度良い。たまに頂けない冗談も言うが。
「やっぱりめぐちゃんにはお母さんが必」
「帰れ」
「最後まで言わせなさいよォ!」
「帰れ!」
無許可で恵を抱いていたオカマ野郎から恵を取り上げる。お前もちょっとは嫌がる素振りをしてくれ。「…おい真逆、このオカマを母親にしたいとか言うんじゃ」「ちがう」「そうか安心した」恵が食い気味に否定してくれて本当に安心した。「ふ、振られたわ…」と肩を落とすオカマ野郎と「ぎゃははは!!」と馬鹿笑いするオカマ野郎の相方の男。うるせえ空間だな。
「やっぱり愛されている子供って良いわよねぇ」
「呪術界の子供なんか、殆どがゴミみたいな扱いだしな。俺も不良品でポイされた人間だし」
「そうそう、取り敢えず数を作るだけ作って碌な術式じゃなきゃはいはいゴミ〜だものねぇ」
やはりどこの家でも似たような扱いらしい。気分が悪くなる話だ。
通称『組合』と呼ばれるここは、そんな腐った呪術界から爪弾きにされた人間の集まりだ。フリーで活動している呪術師ではなく、所謂呪詛師と呼ばれる。当然のごとく呪術師とは折り合いが悪い。そりゃあ当然だろう。追い出されて、見限ってここに居るのだから。
最初は傷の舐め合いなんざ御免だと思っていたが、結構居心地が良いもので。随分と俺もここに馴染んでいる。
「愛すること、愛されることって素晴らしいことだわ。でもね、この素晴らしさって普通のことなのよ。普通に生きている人間は他人を普通に愛するのよ。恋人、家族、友人、ペットなんかも。愛の種類って沢山あるの。世界は愛で溢れているっていうのに呪術界といったら…。普通が普通じゃない呪術界なんて、見限って当然だわ」
「オカマに愛を説かれるって複雑だよな」
「余計なこと言わない!」
パァン!とオカマ相方が平手打ちされる。すげぇいい音したな。オカマの説法、割と心に響いたのに台無しだよ。恵がそいつの頬を撫でて「いたいのいたいの、とんでけー!」なんて言ってる。「俺の息子、天使だろ?」そいつはめちゃくちゃ頷いた。
「めぐちゃんは本当に良い子ね〜!お姉さんがよしよししてあげる」
「やめてやれよゴリラ」
「誰がゴリラよ!」
「恵、お前のひげの剃り残しがジョリジョリしてて嫌だって言ってたぞ」
「ひげの剃り残しなんてないわよ!」
随分と、平和な日常。
そんな日常がいとも簡単に崩れ去ることを、俺は知っている。
いとも簡単に、あいつらは尊い普通を壊していく。
「おい」
「あ、ら…と、じくん…」
見知った顔の人間が何人も何人も転がっていた、そこら中血に塗れていて。呪詛師は目障りだと、呪術師が乗り込んできて一方的に甚振って、それで。
俺が別件で居なくなりでもしなきゃ、あんな連中秒でぶっ殺してやるところだったのに。いや、数時間クソどもの寿命が伸びただけだ。
「恵のこと、見ててくれ」
酷だと思った。見ててくれ、だなんて。だってコイツはもう虫の息だ、時期に死ぬ。それを恵に見届けさせる。これが、呪術師ってやつだ。気を許すな、あいつらは敵だと刷り込ませる。恵は、恐る恐るオカマ野郎に近づく。
「おねえさん」
「…ふふ、めぐちゃんは本当に…良い子、ねぇ。こんな、アタシを…おねえさ、んだなん…て」
「恵、ここ頼んだぞ」
「…とう、じくん」
「ぶっ殺してくる」
だからもうゆっくり休め。と俺は背を向ける。いってらっしゃい、と恵が手を振った。
そして、殺す。殺し尽くす。俺の友人を、仲間を傷つけた奴全員。殺す。
どうして、いつも。
そうやって、また恵と二人ぼっちに、
◇ ◇ ◇
「なってないわよ。勝手に殺さないでくれるかしらん?」
「ゴリラの生命力半端ないわ。完全に死ぬアレだったじゃん」
「いやお前もだよ」
なんでか全員生きてた。「超珍しい反転術式を持った子が居たお陰よ」オカマ野郎の目線の先には気弱そうなセーラー服を着た女。そいつはつい最近ここに来た奴だった。廃れた呪術師の家で、だからこそ派閥争いやらなんやらに巻き込まれずに、まるで非術師の家のように、普通に平和に過ごしていた家だった。しかし反転術式を持つ娘が生まれ一変する。周りの家が騒ぎ出し、その術式を我家に!と未成年で孕み袋にされそうになったところを両親に逃してもらったという、まぁなんとも胸糞悪い話だ。
「お役に立てて、良かったです」
「お役にどころじゃないわよ!ほんっとに貴方はアタシ達の命の恩人よ!」
「ごめんねお嬢さん、こんな化け物顔が迫ってきて怖いだろ」
「誰が化け物よ!」
「怪我でヒゲ剃れてないからただのおっさんだぞお前」
俺は咄嗟に口を抑えた。ぷるぷると肩が震える。
セーラー服の嬢ちゃんが死なない程度にまで治したこいつらを俺が病院に運び込んで数日、恵はこいつらから離れようとしなかった…んだが、オカマ野郎に関しては2日目の時点で「…だれ」と恵に渾身の一撃を食らっていた。化粧なしのヒゲ生やしのおっさんだもんな。恵の言葉にオカマの相方は爆笑した。
「わ、私がもっとちゃんと上手く術式使えたら…良かったんですけど」
「お嬢さん、笑いたきゃ笑って良いんだぜ?」
「…そ、そんな」
「恵君全くオカマに近づかないしな。お前誰だよって目がまた。俺こっそり恵君に「おねえさん…死んじゃったの?」って聞かれたんだけど。あ、ゴリラは不滅だぜ!って言っておいたから!」
「ふ…ッ」
「アンタ、アタシに喧嘩売ってる?全快したら覚えとけよ」
「地声地声」
こいつら大怪我してんのに元気すぎねえか?他の奴らも誰一人死ぬこと無く、全員で顔を合わせていた。「ほんと、アンタには感謝だな」セーラー服の女子に目を向ける。その娘は苦笑いをした。
「私、この術式嫌いなんです。これを持って生まれたせいで、呪術師の家から狙われて…逃してくれた両親も、多分無事じゃないと思います。疫病神なんですよ、私」
「でもこいつらの命を救ったのは、紛れもないお前だ。誇れよ。全員お前に感謝してる」
「…はい。そうですね。ここの皆さんは、見ず知らずの私に良くしてくれてます。恩を返せて、良かったです。もっともっと、上手く使いこなせるようになって…この術式を持って生まれて良かったって思えるようになりたいです」
なんともまぁ、この界隈では生き辛そうな性格だな。恵が、その娘の足に抱きつく。「目線、合わせてやってくれ」といえば娘はしゃがんで恵と目線を合わせた。
「みんな助けてくれてありがと、お姉ちゃん」
「…はい、誰かに、みんなに喜んでもらえて…うれしいです」
「みんな大好きだから、いなくなるの、いや」
「はい」
「お姉ちゃんも、すき。だから泣くのいや」
「ふふ、泣き虫は嫌われますね。大丈夫、頑張って強くなります」
「がんばる!めぐもがんばる!」
今日も俺の恵は天使だろ。全員に目を向ければ満場一致で頷いた。
数日後、動けるレベルまで良くなったオカマ野郎が久しくヒゲを剃り、化粧をして恵の前に現れる。完全装備のオカマ野郎を見た恵が「お姉ちゃんすごい!死んだ人生き返らせた!すごい!!」とはしゃいで、そこに居た全員を笑いの海に沈めた。そしてオカマ野郎のゲンコツを食らって俺を含む、恵と反転術式の娘以外の全員が地面に沈んだ。
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5
「とーじ」
青空、建物の屋上で俺は大の字になって寝転がっていた。暇、そして平和。寝転がっていた俺の腹にドン、と飛び込んでくる恵に大袈裟に「ぐぇっ」と声を上げる。痛くも痒くもないが、随分大きくなったな、としみじみ思う。手摺に寄りかかってタバコを吸っていた孔が口を開く。
「息子に名前呼び捨てで呼ばれるのは父親としてアリなのか?」
「寧ろそう呼べって教え込んだ」
「なんでまた」
「まぁ、仕込み」
「お前の考えてることはわからん」
「わかんなくていいぞ」
どうせお前、怒鳴るだろうからな。俺の首に手を回す恵の頭を撫でてやる。「仲が良いことで」呆れ口調の孔。羨ましいだろ?と孔に視線を送れば鬱陶しいとばかりに顔を歪めた。
「取り敢えず、次の仕事だ」
「おー、いつ?」
「今日の夜」
「じゃあそれまで恵とゆっくりしてるわ」
「そのまま眠りこけるんじゃねえぞ。あと今日は殺しじゃないからって恵連れてくるんじゃねえぞ!」
「わかってるっつーの」
んじゃ後でな、と孔は去っていった。
青空の下、俺と恵だけ。「とーじ」恵が俺の名前を呼び、顔を覗き込む。頭を二三回撫でて、引き寄せる。口と口が重なる。ちぅ、と甘く吸う。これ見られたら全方位からぶっ殺されそ、なんて思いながら恵の口を舐める。そして、暫くしてから口を離した。てらてら光る恵の口元を親指で拭う。
「父さん、なんて呼ばれながらするのも背徳感あるけどな」
「はいとくかん?」
「こっちの話だ」
「…とーさん」
はむ、と下唇を甘噛みされた。一瞬だけ思考が停止する。「…はいとくかん、ある?」と首を傾げる恵に「あ、あー。ウン、ある」と思わず顔を手で覆った。俺の教育完璧すぎじゃないか?ここに他の奴らが居れば「いやお前最低だからな」と満場一致で罵られるだろうが、知ったこっちゃねえ。
「愛してるぜ恵」
「ん!めぐも」.
モブの登場人物。名前はない
・オカマ姉さん
二十代後半のみんなのおねえさん()
呪術師家系の出。家があんまりにもあんまりで出てきた。
呪力込めてぶん殴るパワータイプ。ゴリラ。
・オカマの相方
十代後半のノリの良い男。恵の良いお兄さんをしている。
良いところの呪術家系だが術式に恵まれず捨てられる。
呪力の扱いが上手く小回りがきくタイプ。
・セーラー服の女の子
反転術式を持つ。14歳の黒髪三編みっ子。
廃れた呪術家系の娘。家には恵まれたが周りがクソだったため両親に逃される。両親は死亡。
まだまだ未熟なので何でも完璧に治せるというわけじゃない。今後に期待。
その他沢山のモブが『組合』に所属しています
自分で仕事取ってきたり、孔が斡旋したりしてます。
夏油さんのとこの呪詛師の集まりとはまた違います。
シリーズタイトル『或るあいの顛末』
甚恵の甚爾生存IF話。
捏造を多分に含みますのでご注意ください。
食べちゃいたいほど(ガチ)恵を可愛がるパパ黒。がっつり腐向けになる予定なのでご注意ください。この章ではただただショタめぐを可愛がるパパ黒の話です。めっちゃほのぼの。
名もないモブがいっぱい出てきます。
孔さんをママァ…にしようとしたけど無理だった。
着地地点が『現在』なので、ショタァ恵が暫く続きます。
いつも見切り発車なんですが珍しく話の流れを考えました。流れだけで内容は全然考えてません。だから変わるかもしれない。あれ、見切り発車と変わらないな??いつもよりマシレベル。
プロローグ
第一章◀イマココ
第二章:〜恵小1まで
幕間:直哉高専1年と伏黒親子(倫理観クソ) - 時間軸星漿体編
第三章:恵小6、ほのぼの日常(倫理観クソ)
第四章:恵中2+パパ黒vs最強ズ
第五章:恵高1、宿儺の指事件
終章:高専へ
全年齢、たまに(...)下ネタでるくらい。
番外小ネタでR的なものを書くかもしれませんが予定は未定。思いついたら。
一応11月の妖言に出るつもり(出ません)で本を出す気で(出しません)更新予定。
嬉しいコメとかいいねとかブクマもらえると調子乗ります。(とても乗ります)
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