「すみませーん!ここが有名な
"メルトダウン"ですかー?」
ある日。
リナ一行がやってくる。
彼等はどこか期待の眼差しで辺りを物色する。
「本当にここが有名なレストランなんですか?」
「さっき地図で確認したでしょ?アメリアもここで間違いないって言ってたじゃない」
「そ、そーですけど‥」
中はあまりにも殺風景で並べられたテーブルとイス以外何もなかった。
「何はともあれ、確認が必要ね。わたし奥の方見てくるわ」
「おい、リナ!!‥ってしょうがないか」
ガウリイは頭をかきながら仕方なくリナの後を追う。
「私達は二階の方を探しましょうか‥」
「そうだな」
アメリアとゼルガディスも呆れたようにそのまま探索へと向かった。
残ったのは、私とゼロスだけ。
「どうします?」
ニッコリ顔で彼は話す。
「しょうがないから私達も探そうか」
そう私達はキッチンへと足を運んだ。
「あれ?なんで鍋に火が‥」
入ってすぐに目に入ったのは火にかけられた大きな鍋。
ということはレストランのオーナーはいるということになるのだが‥。
「普通火の元離れるかな」
コンロの火を止めた。
「なんだか妙ですね」
顎に手をあてがいながら彼は言う。
「今回はゼロスの企みじゃないんだ」
「…そんな疑いの眼差しを僕に向けないでください」
「疑われるようなことばっかしてるからだよ」
「いや〜っはっはっは」
笑ってごまかすのは彼の専売特許。
呆れたように溜め息をついた。
それにしてもこの鍋からの香り。必然的にお腹がなる。
朝からこのレストランに行くため何も食べていなかったのだ。
「お腹減ったんですか?」
この香りを目の前にして腹が鳴らないわけがない。
お腹を押さえながらコクンとうなずく。
街先で売っていたパンを買って置けば良かったと後悔した。
「はい、ユウさん」
ゼロスに呼ばれたが、あまりの空腹に振り向くのもゆっくりで。
しかし彼はどこから取り出したのか箸を器用に使って中の具材を摘んでいた。
「‥なんのマネですか」
刺すような視線を向けながら言う。
「ユウさんに『あーん』してあげようと思いまして」
はい、と口を開けるように促す。
恥ずかしげもなく言うゼロスにこちらが熱くなってしまう。
しかしそれを手で制した。
「まずゼロスが食べて」
「ぇえ゛」
「だって何が入ってるかわからないし」
「‥毒味ですか」
額に汗マークを浮かべながらも
仕方なく先に口に運ぶ。
「‥ふむ。問題はなさそーです」
それを聞くとゼロスから箸を借りてそのまま具材を口に運ぶ。
オーナーに申し訳ないな、思いながら頬張ってすぐにユウの表情は固まった。
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