「…あれは?あ…デジヴァイスが反応、してる」
「じゃああそこにヤマトが!?」
「早く行こう、太一さん、栞さん!」
タケルに手を引かれ、二人は扉を押した。お世辞にもおしゃれとは言えないが、それでも可愛らしい家だった。
「おじゃましまー……あっ!ゴマモン!」
「ガブモン!」
必死に手を動かし床を拭いているゴマモンと、疲れきった様子を隠せず右手で多くの皿を持ったガブモンの姿を見つけ、太一もタケルも気分が一気に高揚する。
「太一だ!栞もいる!!」
「タケルも!」
「ガブモンっ!お兄ちゃんは!?」
「丈もいるのか?ここに?」
「うん、いるよ!…う、…でも、」
折角、太一や栞にまた会えた。タケルにも会えた。なのに、二匹は急に気分が沈んだ。ヤマトと丈のことを思い出して。
ゴマモンはそれ以上何も言わず、「こっちに丈がいる」と言って裏方へ案内してくれた。見慣れた後姿が目に飛び込んでくる。彼は必死に皿を洗っていた。
「丈さん、」
「…え?」
彼は、聞き覚えのある声に、一気に振り返った。まさかここに居るはずはない。夢、なのか――?ずり落ちたメガネを指であげ、ぱっと顔を輝かせた。
「栞くん!!それに太一!!生きてたのか!?心配してたんだぞ!?」
「ごめん。色々あってさ」
「ねえ!お兄ちゃんどこ?いるんでしょ?」
お兄ちゃんという単語で結びつくのはヤマトしかいない。丈は先ほどのことを思い出し、泳いだ視線は自然と裏口の方を向いていた。
「外だね!?」
タケルの表情は、花が咲き誇るように、輝いた。すぐに足が外へと向き、パタモンとともに裏口から出て行った。栞がその後を追う。
ヤマトは外で寝転んでいた。空を見上げ、何かを考えているようで、その横顔は憂えていた。タケルはすぐにその姿に飛び付いた。
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