いっそ心の臓一突き

「名前先輩!どこか行くんですか?
佐倉と野崎と一緒に泳ぎに行きません?」

楽しそうな御子柴に「ごめん、暑いしちょっとかき氷買ってくるね」と伝えその場を離れる。

御子柴には悪いけれど
一緒にはしゃぐ気分にはなれなかった。
堀ちゃんと鹿島、本当に仲良いな
普段女の子扱いしているようには見えないけれど
堀ちゃんの鹿島に対する扱いが特別なことはわかる。
それがバイオレンスな扱いでも。



この間は期待させるようなことを言ったくせにずるいなぁ
そもそもあの言葉も私が勝手に期待しただけで特に深い意味はなかったのかもしれない。
そう考えると胸の奥がキューっと痛い気がする。

それにしても堀ちゃん、大道具やってるだけあって
結構筋肉ついてて引き締まってたな…
あの身体に触れたい なんて私ちょっと変態っぽいな




「すみません、
海の家ってどこかわかります?」


いやらしい笑みを浮かべ近づいて来た2人組は
わざわざそこに見えている海の家の場所を聞いてきた。

「えっと、そこに見えてますけど…」
「あ、ほんとだ〜
ていうか君綺麗だね 一緒にかき氷でも食べない?奢るよ」
「すみません、連れと来ているので」
「今1人だからいいじゃん 少し休憩しようよ」

名前を間に挟み話しかけてくる

それにしても距離が近い

「あの、もう戻るんで」

「そんなこと言わずにさぁ」

1人の男が名前の腕を掴む
離してくださいと抵抗するが
酔っているのか離す気配はない

どうしたものか…

戻っても堀ちゃんと鹿島を見ると
また嫉妬してしまう
それならもうこの人達に適当に付き合って
離してもらえた隙に戻ることにしようか

半ば投げやりに思いながらも
諦めて付いて行こうとした時

突然後ろへ引かれた体
腰には腕がまわされている

「すみません、こいつ俺のなんで
他当たってもらえますか」

聞こえた声に驚いて思わず見上げてみる
まさか気付いてくれるとは思わなくて

「連れって彼氏かよ」
「行こうぜ」
そう言って去っていく2人組の声は聞こえなかった

どうしよう
顔が熱くて堀ちゃんの顔が見れない

前 戻 次

トップページへ