「わーい!幸村の家ひっさびさー!」
「はしゃぎすぎなんだけど」
「えー?だって幸村んちのご飯めっちゃ美味いしお母さん綺麗だし特典が盛りだくさん」
「色々と図々しいのは変わってないね」
「幸村だからだよ」
「分かってるって」
「お礼は身体ではらいますって〜」
「ば、ばかっ!」
顔真っ赤にしちゃってー、かーわいっ!あー、やっぱり地元はいいなぁ。余計な気を使わなくていいっていうか変に自分を作らずに済むっていうか。自然体なままでいられる気がするんだよね。まあ、俺自身どこ行っても自由に生きてるとは思うけどね。そこは目を瞑ってくださいな…。
「ただいまー」
「お邪魔しまーす」
幸村に続いて家に入ると奥からパタパタと足音が聞こえてきた。
「名前くん!久しぶりじゃない、こっちへ帰ってきてるの?」
「はい!連休使ってちょこっとだけ」
「ゆっくりしてってね〜」
「はーい!」
幸村ママ可愛いな〜。俺はそのまま幸村についていって部屋に向かった。幸村ママからは鼻歌が聞こえてくる。
「俺ちょっとシャワー浴びてくるから適当にくつろいでてよ…って言わなくてもくつろいでるもんね」
「へーい、了解しましたー」
俺は幸村のベッドにダイブして枕元にあった漫画を横になりながら開いた。部屋から出て行く幸村からため息がもれたが聞こえなかった事にしておく。
131006
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