部活が終わり部員達は片付けに入っている。俺も手伝おうとしたけど真田に止められた。まあ確かに俺が下手に手を出して部活の道具とか壊しても申し訳ないしね。って言ったら、「いや、お前に片付け中に怪我でもされたら幸村が黙っていないからな」だってさ。そっちかい!
「部活終わりかー。このあとどーしよっかな」
「名前は家帰ったの?」
「まだー。実家帰るって親に連絡したらちょうど旅行行ってて家にいないんだってさ。それでとりあえず家帰ろうとはしたんだけど実家の鍵忘れちゃって」
「え、じゃあ大阪からここにそのまま来たの?」
「そうなんだよね〜」
「じゃあどうするの?てか、手ぶら?」
「財布だけ持ってる」
「はあ…」
「えへへ」
「じゃあ俺の家来る?」
「え、いいの?!」
「なにその待ってましたみたいな目」
「嫌なら無理にいかないけど」
「や…来てよ…」
「お邪魔しまーす!」
な、なんと幸村の家に泊めてもらえることに。鍵を忘れてしまった時はやっちまったと思ったけど、まあ願ったり叶ったりだな。うん。幸村の両親とも何回も会ってて仲良いし。
「名前先輩、幸村部長の家泊まるんすか?!俺の家にして下さいよー!!」
「何を言っとるんじゃ、俺の家に来るに決まっておる」
「名前ー!ファミレス寄ったら俺んち来いよー!」
どんどんお誘いが入る俺。モテモテ過ぎてつらい。でも今日は幸村の家泊まるって決めたしなー。
「お前らんとこはまたお邪魔するわ。あと数日こっちにいるしな」
131005
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