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結局籍はすぐに入れた。
お互い大学を卒業してからでも良かったが早く高杉の家族になりたかったのだ。
そんなわけで私は10歩にも満たない同じマンションのお隣さんへと嫁ぐことになった。
私の両親へ報告すると「あら、良かった良かった」と喜んだ。
両親の海外生活は相変わらずなので私は実家と高杉の部屋を行ったり来たりと、高校生の時と変わらないような生活を送っている。
「お帰りなさい」
玄関へ迎えると高杉が穏やかな笑顔を向ける。
私はこの瞬間が好きだ。
「早かったな」
「今日授業午前だけだったから」
「ふーん」
「それにしても高杉さんって呼ばれるのは慣れないよ。返事出来ない」
そう言うと高杉はニィと笑った。
「名前」
高杉は優しくキスを落とす。
私は目を閉じてそれを受け入れる。
当たり前のように手を握り、当たり前のように笑い合う。
その当たり前が幸せだ。
こうやって私たちは二人でこれからもこの幸せを築いていく。
高杉が銀魂高校で高杉先生となるのはもう少しだけ先の未来のことだ。
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おわり
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