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ー25話



客間を出て、操縦室へと行くと銀時達がいた。


「みんな…」
「おぅ、元気そうじゃん」

銀時が私の頭に手をおこうとした瞬間、沖田さんがそれを払った。


「触らないで下せぇ」
「え?はるばる宇宙まで迎えに来た訳だし、ここは許されるとこじゃない?」
「触らないで下せぇ」
「ここで同じ台詞繰り返す?大事だから二回言うの?ねぇ」


沖田さんが私の身体を引き寄せる。

「オレのになりやしたんで勝手に触んねぇでもらえますかィ?」
「お、沖田さんっ…」
「うわっ!オレおめでとうとか言わないからね!?」
「名前に男が出来たかの?」
「辰馬!ずっと会ってなかったのに…船、出してくれてありがとう。みんなも…来てくれて本当にありがとう」

銀時、小太郎、辰馬…懐かしい顔ぶれだった。

「アイツは?」
「高杉は…前に進めって」
「ふん、アイツらしいな」
「相変わらず不器用な男じゃのぉ」


窓を見ると高杉達の船はもう見えなくなっていて、青く綺麗な地球が小さく見えた。


帰ってきたのだ 。
私たちが住んでいる、たったひとつの星に。


ーーーーーー


しばらくして江戸に着いた。
ターミナルで皆とお別れだ。


「じゃあの。結婚式呼んでくれの」
「えっ!?」
「オレも呼んでくれよ、エリザベスと共に…」
「いや、気が早すぎでしょ」
「オレご祝儀無しでもいい?タダ飯食える?」
「銀時までやめてよ…」


からかう3人と別れを告げて、沖田さんの顔を見た。


「帰るかィ?」
「はい!」
「…で、いつにしやす?」
「何がですか?」
「結婚式」
「……は? 」





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