「ルーラさん」
名前を呼ばれ、振り向いたと同時に腕が引かれる。思いのほか強い力で引かれた体は、重力に従って声の主の方に倒れ込み、そのままなし崩しに押し倒される。
「ギ、ギルくん……?」
「ルーラさん、僕もギルガメッシュですよ」
あと少しで唇同士が触れそうな程近づけられた顔に、心臓がドクン、と跳ねた。いつもの子供らしい笑顔ではなく、王者としての気風を漂わせた笑顔に、彼も紛うことなくギルガメッシュなのだと思い知らされる。
「顔、赤くなってますね」
ギルガメッシュよりも小さくふっくらとした手が、頬に触れた。眦を撫でて、そのままするり、と唇を撫でられる。上唇を軽く押し上げられ、唇がゆっくりと近づいてくる。ぎゅ、と目を閉じれば、軽いリップ音を立ててながら頬に口付けられ、ルーラは恐る恐る瞼を開けた。
「さすがに口にすると、大きい僕に怒られるので」
そう言って、くすくすと笑う姿に、恥ずかしさで身体中の血液が沸騰しそうになる。まるで口にされるのを期待していたみたいで。ルーラはそれを隠すように、腕で顔を隠す。
顔の赤みは、いつまで経っても引いてくれなかった。
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