「おーさまトリックオアトリート!」

ハロウィンの騒ぎに乗じて、ギルガメッシュにそう言えば、紅玉の目が数度瞬く。それに笑いながらルーラはギルガメッシュの隣にへと腰を下ろした。

「おーさまお菓子持ってへんやろ?うちにイタズラさせて」

イタズラしようとギルガメッシュにへと手を伸ばせば、宝物庫が開けられる。そこから今日だけでかなり見慣れた小袋が取り出され、今度はルーラが目を瞬かせた。

「どうせ貴様が仕掛けてくると思ってな。1つ残しておいてやった」

そう言いながらギルガメッシュが封を開け、クッキーを掴むと、こちらに差し出した。そのまま口を開けば、ギルガメッシュによって口の中にクッキーが入れられる。
口の中に広がる素朴な味の、甘さ控えめのクッキーはわざわざエミヤやブーティカが作ってくれたのだろう。口の中のクッキーを飲み込んでギルガメッシュを見つめれば、ギルガメッシュの口角が吊り上がった。

「トリックオアトリート、だったか」
「へ、」
「貴様は先程子らに配っておったので終わりだったな」
「そ、やけど……」
「ならばイタズラされても文句は言えまい」
「は!?」

そう言いながらギルガメッシュに腕を引かれ、膝の上に乗り上げる。そのまま腰を抱かれ、ギルガメッシュの顔が近づく。親指で唇が撫でられ、息を感じるほど近づけられた顔に思わず肩がぴくり、と跳ねた。

「暫しの間、我に付き合ってもらうぞ」

楽しそうに笑いながらそう囁かれれば、ルーラはもう逃げることなど出来ないのだ。


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