カッコ悪い俺


みのりちゃんと初めてのデート。その時にキスくらい出来たらいいなと思っていた。だけど想像以上に水族館を楽しんでくれたみのりちゃんの姿を見ていたら別にキスとかそういうことが無くてもいいなと思った。
あと何回かデートを重ねて、それからキスをして、キスに慣れたら次は……なんて順番をしっかり踏もうとしていた俺の気持ちも無視してみのりちゃんはズカズカと俺の計画を踏み荒らして一直線にきた。


「帰りたくないです」
「今晩は一緒にいたいです」


そんなこと大好きな女の子に言われて断れるわけがない。その上おそらくすることに対して積極的な意識を向けた彼女をこれ以上自分の計画とか言って否定していたらまた泣かれてしまう。それだけは避けたかった。
とは言え先程からの近距離接近やキスで正直俺の息子は既に反応しかけてる。これは家までもたないと思い緊張しながらもそのまま近くのホテルに入った。ラブホみたいだが流石品川駅、ただのラブホよりも綺麗で普通のビジネスホテルのようだ。

その間ずっとみのりちゃんは俺の腕を掴んで離れなかった。まじで可愛いからやめてほしい、けど離れないでほしい。


「綺麗ですね」
「だね、夜景とかめっちゃ綺麗」
「………先にお風呂入ってきてもいいですか?」
「あっハイ!もちろん!喜んで!」
「ふふ、行ってきます」


っくぅぅ、笑われた。それすらも可愛い。まさに重症だ。
でも俺…大丈夫か?相手は人気のAV女優、そっちの手は年下だろうと絶対に知識豊富だ。一方自分はというと学生時代はずっとバレー漬けだったから童貞貫いていたし社会人になってから女性と付き合うことがあっても正直したことがある数なんて限られてる。大体ヤっても俺が連絡を返さないからと振られてばかりの恋愛音痴だ。だからこそみのりちゃんを、いや葉月ちゃんをおかずに自分の右手が長いこと相棒だった。


「はぁぁ…リードできる気がしねえ」


あ、やばい冷静になって葉月ちゃんとするのか、俺。あーーやばい、バカか、もう勃ってる。本当に彼女が先に風呂に入っててくれてよかった。
情緒もムードもクソもないかもしれない、絶対カッコ悪い姿を見せてしまうだろう。それでもみのりちゃんが俺のことを求めてくれた。それに応えないのは絶対男らしくない!


「日向さん?」
「あ」
「でました、日向さんもお風呂どうぞ」


やばい、やばい、やばい。
風呂上がりのみのりちゃん、やばい。破壊力が画面の中とは比べ物にならない。本当に股間がやばい。


「日向さん?」
「っ風呂!!!いってきます!!!!」


最高にカッコ悪い。逃げるように風呂に行く俺をどうか嫌いになりませんようにと秒速で着ていた服を脱いでシャワーを頭から浴びた。風呂で2回抜いた。