一軍就任決定

日本バレー協会にてマネジャーとして勤めて3年目。
それまで3軍で頑張っている人たちを中心に選手のサポートに回っていたが、令和元年ついにそれは本部から言い渡された。

「辻川、今日から1軍マネージャーに就いてくれ。」
「……い、いやですううう!」
「寮は選手と同じ社屋で、女性は君含め6名全て個室になる。今年はワールドカップもあるし100%のサポートで頼むぞ。」
「拒否権はないんですか!?」
「あるわけないだろ。」
「何で私!?もう少しベテランの方とか…!」
「加藤さんは産休、清水さんは海外遠征の付き添いで3年不在、最近までいた山下さんが寿退社なんだ次はお前以外いないだろう。」
「っひ……」
「お前、数年結婚の予定ないって言葉信じていいんだよな?」
「…島田さん、それセクハラに当たるんじゃ、」
「はいはいごめんなさい、で?」
「ないですよ!ないない!でも1軍は嫌です!」
「何でだ、そりゃ多少変わりもんは多いが一流のプレーもまじかで見れるしそれを支えるのはきっと楽しいぞ?」
「島田さんも知ってるでしょう!?あの1軍のアイドル的人気を…!」

そう、今や日本男子バレーはただのスポーツ選手なだけじゃない。
試合観戦はもちろん、ファンイベントなんかもあったりでファンとの交流の際にはもう数知れずの女性が集まり出待ちやファンサービスやらとにかくもうアイドルのようなのだ。
それはもちろん、メディアに多く出る1軍は群を抜いて多いことは教会も知っていて私はこれまで3軍にいたものの関係者カードを首から掛けてるだけで嫌な顔をされる始末…本当に女性は嫉妬深く恐ろしい。だから私は絶対に1軍メンバーには最小限しか関わらないと決めたのに…なんて恐怖。

「彼らがかっこいいから嫌なのか?」
「は?違いますよ。いや違わないけども!ファンの方になんといわれるか…。」
「そんなこと関係ないさ。いいか、俺たちの仕事を忘れるな。ファンなど関係ない、彼らが世界と戦うための居場所を快適にするために俺たちがいるんだ。いいな。」
「………御意、です。」

もう諦めて心を決めるしかない。どうか世のバレー男子ファンの女性の方々…私をお許しください。



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