海行くために彼女の水着を選ぶ緑間真太郎
※モブが話す/長いそもそも海に行くのに乗り気じゃない人。付き合うと、不器用で愛情表現が苦手なタイプのため、誤解されやすい。そのことで、今回も失敗して、彼女の機嫌損ねてしまった。
「なんで一緒に海行ってくれないの……
真太郎のばか」
そう泣きそうな顔で彼女に言われると、さすがに動揺する。はぁとため息を吐き、やれやれと言った感じで一緒に海に行くことにオーケーを出す。彼女にはなんだかんだ甘い。それから彼女の水着がないので、水着売り場に水着を買いに行くことになる。緑間くんは、水着売り場に慣れないので、彼女が選んでいる間「外で待っている」と言うが、彼女に腕を引っ張られ無理やり中に。眉間に皺を寄せながらも、彼氏であるので、水着を選んでくれる。
「これが似合うと思うのだよ」
恥ずかしそうに選んだ水着が緑。彼女にじーっと顔を見つめられ、自分が直感で緑を選んでしまったことに気付き、あわめふためきながら下手くそな嘘をつく。
「今日のラッキーアイテムは緑……」
くぃっと眼鏡のブリーチをあげる。
「いや、クマのストラップって言ってたよね?真太郎」
「むっ」
「……オレ色カラーに染めてやるよと」
「……うるさい。お前が選べと言ったのだろう。嫌だったら、選ばなければ良いのだよ」
「いや、試着している」
……そう彼女が言うので、少し挙動不審になりながらも後をついていく。彼女が試着中、女性店員に捕まる緑間くん。顔が引きつっている。
「彼女さんと水着買いに来たんですか」
「……はい」
「水着を買いに付き添ってくれる素敵なカレシさんがいて、彼女さんも幸せですね」
視線を逸らしながら言う。
「いえ、そんな素敵な彼氏じゃないです」
「え」
淡々と言う。
「あいつにはもっと良い男が選べた……
と思います」
自分が上手く彼女に言葉を伝えられなかったり、素直じゃないことを気にしている。
「……いや、彼女さんにとって、最高の人だからあなたを選んだんじゃないですかね?」
せっかく、水着に着替えて、お披露目しようとしたのに、試着室のカーテンを開けづらくなってしまった彼女。その会話は試着室から丸聞こえだった。
「……」
恐る恐るカーテンを開けると、店員さんが褒めてくれる。緑間くんも表情は変えないが、「似合っているのだよ」とぎこちなく褒めてくれた。彼女も気に入ったので、その水着を買うことになる。「デート頑張ってくださいね」そう会計の時、小声で店員さんに緑間くんは励まされ、二人は店を出ることになった。
「真太郎、さっきの丸聞こえだったんだけど」
「……あれは本心なのだよ。昨日は悪かった」
そう素直に謝るものだから、彼女があたふたし始める。
「いや、別にいいって」
「人事を尽くし切れていない。お前に見合う男になるよう頑張るのだよ」
「真太郎……」
彼女が驚いた目で緑間くんを見る。
女の子の扱い苦手だけど、悪いところを直し、良くなろうと努力する緑間くん。
(2022/08/04)