こわい
「私、ここに入学したいです」
沈黙。
「わ、ちょっとめんどくさいタイプだ?」
「……そんなところですよ」
「全部聞こえてるんですけど……!?」
耳打ちしながらコソコソと話す五条悟と伏黒くん。確実に、あらぬ勘違いをしている。
「実際ここ、人手不足だしすっごく助かるんだよね」
「! じゃあ……」
「五条さん、こいつは──、」
「まあまあ恵、そんなに焦らなくていいよ。僕がこの子が相応しいかどうか、見極める」
そんなこんなで、五条悟の試験が始まった。
▽▽▽
「あははははは!もう、も、無理!」
「…………はぁ……」
開始3分。私は五条悟に向かって走って行く途中で足を挫いて転んだ。それを見て、五条悟は大爆笑し、伏黒くんは頭を抱えている。
私は生涯、毎日転んでいると言っても過言じゃない。体が弱く、少しでも走ると息が切れて、足に力が入らなくなる。最近は、少しでも伏黒くんに追いつきたくて、トレーニングをしていたのだがやはり何も変わっていなかった。
「はー、君、そんなのでどうやって戦うつもりだったの?」
転んで膝を着く私を覗き込むように彼が問いかけてきた。捻った足と一緒に、胸の奥がずきりと痛む。彼に顎をぐい、と掴まれる。
「舐めてると本当に死ぬよ?」
「っ……あんまり、虐めないでください」
伏黒くんが、私のことを庇うように立ち塞がり、五条悟の手を取った。中学の時からいつも彼は私のヒーローみたいに助けてくれる。
「」