反転術式
東京都立呪術高等専門学校。
私は今日からここの寮で暮らし、生きていく。
「……なんで着いてきたんだよ」
隣の伏黒恵くんと一緒に。
▽▽▽
「…………」
「……な、なに?」
「俺の話聞いてた? お前じゃここに入れないし、入ったところで…」
物凄い形相で私を睨みつける。出会った当初は確かに怖いと思ったが、今はなんてことない。本当に怒った時は、かなり怖いけど。
私はここ、呪術高専に入学したいと思っている。中学からの付き合いの彼、伏黒恵はそれを認めてくれない。彼が言うには、術式も使えない、ただ呪霊が見れるだけでは役に立たないし、フィジカル的にもあまりにも向いていないとの事だった。
けれど、私は、私の力が役に立つならここで人を救いたい。何より、伏黒くんを放っておけない。
「聞いてたけど、それでも入学したい」
「なんで」
ずい、と顔を近くに寄せられ、少しだけ気まづくなる。
「……秘密」
「……は?それ、どういう意味だよ」
「お〜い、恵〜〜!」
大きな門の前で言い合いをしていると、学校側から背の高い男性が手を振って歩み寄ってくるのが見えた。同時に恵は「げ」と嫌そうな顔。ああこの人が、と私も何となく察した。
「ん?誰この子?恵の彼女?」
「違います」
「即答?可哀想に…あ、僕は五条悟。よろしくね」
全力で秒速で否定されて、少しだけ悔しいけれど、私と伏黒くんは何の関係でもない。
──最強にして最悪と聞いた、五条悟。彼の事は伏黒くんから何となく聞いた事があるけれど、いまいち掴めなさそうだった。
彼に言うことはひとつ。
「私、ここに入学したいです」