「そのネックレス、誰からもらったんですか?男に貢がせたんですか?」
ランスは私のネックレスを見て、質問してきた。
「違うよ。お兄様に買ってもらったの」
男に貢がせたって心外だなと思いつつ、私は兄に買ってもらったと事実を話した。
「次の誕生日プレゼントに貴女に似合うネックレスを私が買いましょう。」
とランスは私の誕生日にネックレスをプレゼントすると宣言した。
「楽しみだな」
誕生日当日になった。
「誕生日おめでとうございます。」
と恋人は祝福のメッセージと共に、私にプレゼントを差し出した。
「ありがとう!嬉しい!開けていい?」
「構いませんよ」
恋人から許可をもらい、プレゼントを開封した。中身を見ると
「首輪???」
首輪だった。
「そうですよ?貴女に似合うネックレスですよ?私がつけて差し上げましょう。」
恋人は、笑みを浮かべながら私に首輪をつけた。
「似合ってますよ」
「酷い。セクハラだーお兄様に言いつけてやる。」
プレゼントが首輪な上、似合ってると言われ心外だったから、お兄様の元に行って、恋人からのセクハラを言いつけてやろうと思った。焦ったランスは、
「待ちなさい」
と私を呼び止めた。
「は?」
「首輪は冗談です。」
「え?」
「本当のプレゼントは此方です。」
と言って、別のプレゼントを私に差し出した。中身を見ると、可愛らしいハート柄のネックレスだった。
「アポロさんみたいに高級ブランドのネックレスは買えませんが、貴女に似合うと思いまして…」
と照れくさそうに恋人は言った。
「ありがとう、嬉しい!」
首輪をもらったときは、焦ったけど、何だかんだで優しくて憎めない自称冷酷な私の恋人。