一年生の問題児の段



此処は忍術学園
忍びを目指す忍者の卵忍たまたちが学ぶ学園のことである。
その中でも下級生の一年生は組は土井先生の授業を受けていた。


土井「本日は焙烙火矢(ほうろくひや)についての授業を行う。

焙烙火矢(ほうろくひや)とは一種の手榴弾だ‥‥

我々の使う特色火薬は乾土が低く爆発力も小さいため導火線を使って爆発させないと爆発しないのだが‥‥」

と言いかけたところで一年は組の問題児
猪名寺乱太郎が間抜けな表情をしながらぼけーと窓のを外を眺めていた。

土井「こら、乱太郎!授業中にぼんやり外を見ているんじゃない!火薬の種類を言ってみろ」

と指摘すると乱太郎は当然のように答える

乱太郎「‥‥まだ、習ってないのでわかりません!」

土井先生は「なっ?!」と拳をぎりぎりと強く握りながらわなわな震えていた。

土井「昨日授業でやったばかりだ!

教えたはずだ!教えたはずだぞ?!」

そんな様子を見て乱太郎が「そ、そうでしたっけ?」と冷汗をかきながら頭をかいて苦笑いしていた。

そのころ隣に座っているしんべヱはというと「ぐぅーぐぅー」といびきをかいて机に頬を付けながら涎を足して寝いた。

土井「‥‥怒)しんべヱ‥‥授業中だぞ!?起きろぉお〜!!」

するとタイミングよくしんべヱが「んが!」といびきで返事をするのに対して最早嘆きながら土井先生が突っ込みを入れる

土井「いびきで返事をするな!!」

そろそろやばいと感じたきり丸は隣のしんべヱを揺さぶりながら起きろよと声をかけるがその拍子に落ちた小銭を目にした途端目を銭マークに変えて必死にそれを探していた

そして手に取って「あった〜、よかった〜!」と小銭を頬づりしながら喜んでいるのを見て土井先生の怒りゲージがたまりにたまった

土井「‥‥きり丸?」
きり丸「はい?」

土井「授業中だぞ!!?」

きり丸は反省の色が見えない普通に「すんません」と軽い謝罪を入れる。

土井「乱太郎、きり丸、しんべヱ!お前たちたるみすぎだ!!」

と怒鳴っていると静かに手を上げたのは一年は組の学級委員長「黒木 庄左エ門」だった。

庄左エ門「土井先生!」
土井「なんだ!庄左エ門」

庄左エ門はひるむことなく冷静に一言告げた。

庄左エ門「あんまり怒ると血圧が上がります」

それを聞いた土井先生は「ありゃあ〜!」と大げさにずっこけるかのように倒れた。

そして近くにいた同じは組の「加藤 団蔵」が小さく呟いた

団蔵「庄左エ門‥‥今日も冷静ねぇ〜」

その呟きが合図かのようにカンカンと授業終了の合図の鐘が鳴り響く

乱太郎「あ!授業が終わりの鐘だ!」

土井「はぁあ〜もぅ〜!‥‥っ続きはまた明日だ!本日の授業はこれまで!」

大きなため息を吐いて強く教科書を閉じると諦めたかのように投げやりで言う。
そしては組の生徒たちは元気よく挨拶をする。

「「「「ありがとうございました!!」」」」

土井「乱太郎、きり丸、しんべヱ‥‥あとで職員室に来るように!!」

三人「「「は〜い!!」」」

土井「返事だけはいいんだから〜」

頭を抱えながら教室を出ていく土井先生にふぅと肩の力を抜く三人‥‥

きり丸「乱太郎」
乱太郎「ん?」
きり丸「今日子守のアルバイトがあるんだけど一緒に手伝ってくれる?」

乱太郎「いいけど?」
しんべヱ「僕も手伝おうか?」

と名乗り出るしんべヱに苦笑いしながらきり丸が答える

きり丸「ありがたいけどぉ〜しんべヱはいいや」
しんべヱは納得いかないように「どうして?」と尋ねる

きり丸「しんべヱに手伝ってもらうとしんべヱの子守しなくちゃならないから」

というと便乗すかのように乱太郎が「そうだね」と答えるとしんべヱが怒ったような口調で「何がそうなの!!」と頬を膨らませる。

そんな三人が会話をしていると団蔵が声をかける

団蔵「乱太郎、きり丸、しんべヱ!どいてどいて!」

と声をかけると慌ててきり丸がその場を退く。
きり丸「おぉ〜、団蔵何?どうしたの?!」
団蔵「僕と庄左エ門は今日掃除当番!」
庄左エ門「教室に残っているのは乱太郎達だけだよ?」
団蔵「あ、そうっか!掃除手伝ってくれるんだねぇ〜」

とニヤニヤしながらいう団蔵にきり丸は「あっはぁ〜、遠慮しておきます」とやんわりと断りを入れる。

乱太郎は慌てたように二人に声をかける
乱太郎「きり丸、しんべヱ行こう!!」

慌てた三人は校庭の方へ逃げていった。
取り残された二人は( ゚д゚)ポカーンとしながら呟く

庄左エ門「あれ?あの乱太郎たち校庭の方に逃げていったけど職員室に呼び出されているんじゃなかったっけ?」
団蔵「すっかり忘れてるよ」
庄左エ門「ある意味羨ましい性格羨ましい性格してる」
団蔵「まったくだよ!でもそのせいで僕らが迷惑してるんだよなぁ〜」
庄左エ門「団蔵ぼやいてないで掃除しよう」

と掃除を再開する庄左エ門に対してはぁ〜とため息を吐きながら

団蔵「もぉ〜どうして庄左エ門はそんなに冷静なの?」

とボヤく。