降る少女

星空が瞬くその夜今日は年に一度の千年彗星が流れるということでジャムおじさんや、バタコさんチーズ、アンパンマンとメロンパンナちゃんたちがパン工場の外に望遠鏡をセットして待機していた。

メロンパンナ「楽しみだね、チーズ」
チーズは「アンアン」と嬉しそうに鳴く。

アンパンマンたちは微笑ましそうに「うふふ」と微笑んだ。

ジャムおじさん「今日は年に一度の千年彗星が流れる日だから感謝をしながら見ないとね」

バタコ「そうね!楽しみだわ」
アンパンマン「そろそろですよ!」

何かを感じ取ったアンパンマンが星空を見上げてそういった。
タイミングを見計らったかのように千年彗星が流れ出した

その光景はとても美しいものだった、その場にいた者たちが感動の声を上げる。

アンパンマン「凄いですね」
バタコ「きれーい!」
メロンパンナ「うん!綺麗!」

ジャムおじさん「それにしても今回のは特別に多いね」

アンパンマン「そうなんですか?」
ジャムおじさん「あぁ、いつもより多いような気がするよ!」

≪……数百年に一度、一人の少女がこの地に舞い降りる‥‥ずっと…待っていた≫


不思議な声がその場にいた者たち全員が聴き取っていた

バタコ「なに!?今の声!!」
ジャムおじさん「バタコも聞こえたかい?!」
アンパンマン「僕にも聞こえましたよ!?」
メロンパンナ「わたしにも!」
チーズ「アンアン!」

幾千の流れ星の中でひときわ大きく輝いている流れ星がアンパンマンたちの元へ落ちてくる

アンパンマン「危ない!みんな逃げて!!」

うわぁあーと左右に逃げるバタコたち。

パァアアアアー

ドォオオん



辺りを照らすように瞬いたかと思えばお置き場爆発音が響いた。

ジャムおじさん「こ、…これは!?」

目を開けると流れ星が落ちた場所に小さな少女が眠っていたのだ。

アンパンマン「大丈夫ですかみんな!」
メロンパンナ「私たちは大丈夫」
バタコ「だけど、みて!」

ジャムおじさん「お、女の子?!」
アンパンマンが空を飛んで流れ星に近づき女の子に声をかける。
だが、少女は気を失っているのか眠っているように目を閉じていた。

空を見上げると、千年彗星が降り終わっていた。
バタコたちは少女を保護するために、パン工場に戻っていったのであった。