異世界から来た少女
星降る聖なる夜に舞い降りた小さな一人の少女……
気を失っていて二階のベッドでメロンパンナちゃんたちが介抱をしていた。
一回に集まっていたジャムおじさんやアンパンマンたちは彼女が何者なのか考えていた
ジャムおじさん「……うぅ〜ん、さっきの言葉どこかで聞いたことがあるような」
アンパンマン「え、ジャムおじさん何か知っているんですか?」
ジャムおじさん「いや、昔古い伝承の本を読んだときにその言葉も書かれていたような気がしたんだが……どの本だったか……」
二階から降りてきたバタコはジャムおじさんたちと合流した
アンパンマン「あ、バタコさんどうでした?」
バタコ「大丈夫よ…ケガもないみたいだし、気を失っているだけ見たい
すぐに目を覚ますわよ……」
でも、不思議ねぇ〜千年彗星と一緒に女の子が落ちてくるなんて…とぼやいた。
古い本をあさりながらジャムおじさんがそうだねぇ〜と答える。
時刻は深夜3時ごろ……メロンパンナちゃんやクリームパンだやチーズは疲れ切ってすやすやと雑魚寝しながら寝ていた。
バタコさんたちはその様子を見てくすくすと笑い静かに扉を閉めた。
翌朝……朝日が昇り始め草木が太陽にキラキラと照らされて美しい朝が迎えられると雀たちが鳴き声を上げる。
「……んぅ?」
長い夢を見ていたような気分だ瞼が重く感じられる。
ゆっくりと瞼を開くと見慣れない木でできた天井が視界に入った
体を起こすと雑魚寝しながらすやすや眠るパンの顔をした少年少女に首をかしげる
「?」
どこかで見たことがあるような…ないようなそんな感じ
だんだんとはっきりしてくる視界ベッドから窓にカーテンがかかっているカーテンに手をかけて開けるとアニメで出てくるような色遣いと風景と明るさにまだ慣れないまぶしさに思わず目を伏せる。
そしてだんだんと慣れてくると今まで見たことない草花の生える野原に思わずくぎ付けになる。
「……ここは…どこ?…なんて、綺麗なんだ…?」
メロンパンナ「あぁ〜、目が覚めたんだね!よかった〜!」
窓に釘付けになっていると扉が開いて人が入ってきたことに気が付かなかった‥‥。
メロンパンのような顔をした少女がやってきた。
「‥‥きみは‥‥?」
メロンパンナ「私は「メロンパンナ」っていうの!あなたは?」
「‥‥僕は、ソウマ」
メロンパンナ「ソウマちゃんか!いい名前だね!昨日彗星と一緒に落ちてきたから心配していたんだよ〜!!」
「‥‥ぇ、すい、せい?」
下に案内されると見たことのある顔のキャラクターのような人たちが、何かを作っていた。
こちらに気が付いた二人と犬一匹が僕を見てにこっと微笑んだ。
ジャムおじさん「あぁ、目が覚めたんだね!よかった」
バタコ「本当ね!元気そうでよかった!こっちへいらっしゃい、お腹すいたでしょう?朝ごはんできてるわよ?」
チーズ「アンあーん」
犬が‥‥二本足で、立ってる‥‥!
僕の視線は犬のほうへ向かっているとじっと見すぎたのかチーズが照れくさそうに頭をかいている
バタコ「‥‥クスッ)‥‥チーズのことが珍しいのかしら?」
「‥‥ぁ、す、‥‥すみません汗)」
ジャムおじさん「‥‥ふふ、大丈夫だよさぁ、まずは朝ごはんにしよう!今日もおいしいパンを焼いたよ」
「‥‥ぱん?」
メロンパンナ「うん!ここはパン工場って言ってね
ジャムおじさんがいつもおいしいパンを焼いてくれるんだよ!!」
「‥‥へぇ」
テーぶるにならべられた色とりどりのパンと温かいスープだった。
「うわぁ‥‥おぃし、そう」
僕が今まで見たことない豪華な朝ごはんにくぎ付けになっているとメロンパンナちゃんたちがお互いに見合ってほほ笑んでいることに気が付かなかった。
「「「「いただきます」」」」
モグモグ‥‥ゴックン
「っ!おぃ、しぃ」
ジャムおじさん「それはよかったニコニコ)」
メロパンナ「ふふ、ソウマちゃんも気に入ったみたいでよかった〜!」
バタコ「ソウマちゃんっていうのね?私はバタコよ
よろしくねこっちは、「チーズ」っていうの」
チーズ「アンアーン」
ジャムおじさん「私は「ジャムおじさん」だよ‥‥よろしくねソウマちゃん」
「よ、よろしくお願いします‥‥」
ぺこりと頭を下げてご飯を再開させる。
ご飯を食べ終えた後、パトロールから帰ってきた「アンパンマン」とじゃんけんのパーのような顔をした「クリームパンだ」と名乗る人?からも交えて事情説明となった。
「‥‥僕は何でこの世界に来たのか、覚えていないんです
ただ‥‥僕のいた世界では、この世界はアニメになっていたんです‥‥」
アンパンマン「アニメ?」
「はぃ、僕のいた世界では本になっていたんですよ‥‥だから、メロンパンナちゃんたちを見たときに驚いたんです‥‥僕は異世界に来てしまったんだと‥‥
アンパンマンは子供たちからもヒーロー的な存在なんですよ?」
メロンパンナちゃんたちはへぇ〜と感心したようにアンパンマンを見ると、アンパンマンは照れくさそうに頭をかいた。
アンパンマン「なんだか、‥‥てれるな」
「僕がこの世界に来た時どんな感じでしたか?」
ジャムおじさん「昨日はねぇ、壱〇〇〇年彗星が見える日だったからねぇ、私たちは夜に表へ出て、すい星を眺めていたんだよ‥‥そしたら不思議な声が聞こえたのと同時に一つのすい星が近くに落ちてきてね」
バタコさん「その中にあなたがいたのよ…」と続けて話す。
「不思議な声‥‥僕も聞こえました」
「「「「えっ?!!」」」」
君を待っていた……星空に願いをかける時、奇跡は起きる
アンパンマン「僕たちも似たような言葉を聞きましたよ」
≪……数百年に一度、一人の少女がこの地に舞い降りる‥‥ずっと…待っていた≫
ジャムおじさん「‥‥うぅ〜ん、千年彗星に関するものだと思うのだけど、調べてみないことには‥‥わからない」
「…そんな、僕は元の世界に戻れるんですか?」
ジャムおじさん「‥‥調べてみよう。
ソウマちゃん、元の世界に帰る方法がわかるまでこの世界を楽しんでみたらどうかな?」
バタコ「ここを家だと思ってくつろいでていいのよ?」
「‥‥ぇ、ぃぃんですか?」
僕が遠慮気味に聞いてみるとみんながニコニコとほほ笑んでいた。
メロンパンナ「じゃあ、まだソウマちゃんと一緒にいられるんだね!!やった〜」
僕の手を取り笑顔を向ける。僕もつられてほほ笑んだ。
クリームパンだ「川の付近に遊びに行かない!」
メロンパンナ「いいね!一緒に行こうよ」
「う、うん」