安室透
三度の飯よりセックスが好きな私はポアロに通いつめて口説き落とした安室透さんとお付き合いをする運びになりました。これからどんなに楽しいセックスライフを送ることになるのかなあああああ!!!!と思っていたのに会おうにもいつも忙しそうでセックスどころかキスもまともに出来ていない事実に愕然としています。どうなってんだちくしょう!!
今日も安室さんと連絡がつかず、おいおいもしかして浮気でもしてんのか?浮気する前に彼女である私とやることが盛りだくさんあんじゃないのかなあ!!!ああん?!!!と怒りに任せて喫茶ポアロのドアを開いたところでちょうどバイトを終えたらしい安室さんに遭遇した。ナイスタイミング。
私が今までの不通の事情を問いただそうと眉を吊り上げ口を開いたところで手早く口を塞ぎ、引きずるように車の助手席へ押し込まれた。ああん!強引な安室さんも素敵!今日こそ素敵な一夜を過ごすことになるのかなぁと車の振動に揺られ流れていく街並みを眺めながら甘い夢を見始めていた。
安室さんのマンションへついて綺麗に片付いて……というより極端に物のない殺風景な部屋に連れてこられた。ソファーへ通され、安室さんはキッチンへ消えて行く。
ポアロにあるものと同じコーヒーメーカーが置いてあるのが遠目から確認できた。コーヒーの粉をセットしてメーカーのスイッチを入れるとコーヒーの香りが部屋中に広がっていく。
コーヒーの香りに包まれながらこれから物凄いことが…っ!と生唾を飲んでいると、重々しい雰囲気の安室さんが目の前に腰をおろした。
緊張しているのね?これから私といかがわしいことをするのに緊張しているのね!!!でもね安室さん落ち着いて。それは私も同じ。ついに幾度となく夢見たこのシチュエーションに胸の高鳴りがさっきから鳴り止まないの。
身体の内から溢れださんばかりの喜びにうち震えていると真剣な顔をした安室さんの瞳と目があった。私はいつでもオッケーよ!さあ!こい!!と構えていると「実は、」と切り出された内容に私は身を固くして聞くことになる。
話の内容を滔々と語る安室さんの綺麗なブルーの瞳が熱を帯び始めていくのに反して私の真っ黒な眼は暗く陰っていく。ちょっと待って!安室さん!!私はそんな話を聞きに来たんじゃないの。公安とか組織とか難しいことは置いといてまずは二人のことでしょう?というよりそんな大事な話をつい最近付き合い始めたばかりの私にしちゃいけないんじゃないの?しかもこの国?私のライバルはこの国の人達なの?分母が多過ぎてもうどうしていいのか…ううん、それより私は何番目の女なの?絶望的な展開に頭を抱えそうになったところで、名前を呼ばれ顔をあげるとふわりと私が初めて安室さんに心を奪われたあの笑顔で私を見つめていた。やだ、何度見ても素敵!!!
「それでも君は僕といっしょにいてくれるかい?」
眉を下げて自信がなさそうに微笑む安室さんに返事はイエスしか用意していません!ごっつぁんです!と心の中で叫びながら目の前に座る安室さんに飛び掛かった。
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