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夏休みの最終日、殺せんせーに誘われてE組の皆で夏祭りに行くことになった。
紗良が集合場所に着くと、カエデに声をかけられた。

「わ、紗良ちゃんも浴衣だ! かわいい〜!」

カエデに褒められ、紗良は少し照れながら答える。

「ありがとう、カエデちゃん。みんなも浴衣可愛いね……!」

女子たちは浴衣で来ている子が多かった。
カラフルな浴衣が並んでいるのを見ると、それだけで少しテンションが上がる。

「あ、カルマ君!」

紗良はカルマの姿を見つけると、駆け寄っていく。

「カルマ君に言われた通り、浴衣着てきたよ」

紗良は軽く両手を広げるようにして浴衣を見せる。

「……」

カルマは無言のまま紗良を上から下までまじまじと見つめる。
鮮やかな花柄の浴衣に、髪はアップでまとめていて、普段よりも少し大人びて見えた。

「カルマ君……? どっか変、かな……?」

「いや……可愛すぎて誰にも見せたくないぐらいなんだけど。このまま紗良の事連れて帰っていい?」

「え!? まだ帰らないよ……!」

「カルマ君! もう帰るとは何事ですか!! 先生みんなとお祭りに行くの楽しみにしてたのに……」

しくしくと泣く素振りを見せる殺せんせーをカルマは呆れたように眺める。

「冗談だってば」

「いやぁ、何人かにはお祭りの誘いを断られてしまいましたが、思いの外集まってくれて良かったです。中学生活最後の夏休み、最終日まで楽しみましょう!!」

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