02
お祭の会場には様々な屋台が並び、たくさんの人で賑わっていた。
射的、金魚すくい、ヨーヨー釣り等、暗殺で培った技術でE組の皆は結構荒稼ぎをしていた。
紗良とカルマはというと、糸くじの屋台に居た。
「カルマ君、5000円分もくじ引くの?」
「まぁ見てなって」
くじの結果は、全部5等以下だった。
「全然当たらないね……」
「まぁ、予想はしてたけど。……ねぇおじさーん」
カルマは悪い笑みを浮かべて屋台のおじさんに話しかける。
「俺今5千円使って全部5等以下じゃん? 糸と商品の残り数から4等以上が1回も出ない確率を計算すると……なんと0.05%! ほんとに当たりの糸あるのかな〜。おまわりさん呼んで確かめてもらおっか?」
カルマに脅され、屋台のおじさんは焦った表情を浮かべている。
「わ、わかったよ。金返すから黙ってろ坊主」
「いやいや、返金の為に5千円も投資したんじゃないのよ。ゲーム機欲しいな〜」
カルマは最初から大当たりは入ってないと見抜いた上で5000円分もくじを引いたようだ。
そんなこんなで、カルマは特賞のゲーム機をちゃっかりゲットした。
「ゲーム機、貰えちゃったね……」
「そりゃ警察に連絡されたくないだろうしね。……あ、殺せんせー、これうちまで運んどいてよ」
「なんで先生がそんなことしなきゃいけないんですか!」
「だってゲーム機抱えてたら紗良と手繋げないし?」
「むむ……仕方ないですね、今回だけですよ!?」
色恋沙汰が大好きな殺せんせーは、マッハでゲーム機を運んで行った。
屋台のおじさんは、がっくりと肩を落としている。
「おじさん、可哀想に……」
「どこが? 当たり入れてないほう悪いんじゃん。子供相手の商売で詐欺みたいなことしてさ、1回ぐらい痛い目見れば良いんだよ」
「それは……そう、かも」
少ないお小遣いを握りしめてキラキラした目でくじ引きをする子供達の姿を見ると、騙すのは良くないなと思った。
「次からはちゃんと当たり入れてくれるかな?」
「さぁどうだろうね〜。あれ? 殺せんせーが屋台してる」
殺せんせーはE組が稼いで早仕舞いした店のスペースに入り込み、たこ焼きやらかき氷やらを売っていた。
「殺せんせー、分身して接客してる」
「マッハの無駄遣いだよね」
「あ、りんご飴も売ってる! 美味しそう」
つやつやと輝く赤いりんご飴に紗良は目を惹かれた。
「買う?」
「うん!」
***
「殺せんせー、りんご飴下さい!」
「ゲーム機の輸送代ってことで買いに来てあげたよ」
「一瀬さん、カルマ君、いらっしゃい。お祭り、楽しんでますか?」
「はい、楽しいです!」
紗良が笑顔で答えると、殺せんせーは満足そうな顔をする。
「それは良かったです。……君たちには特別に、このりんご飴をあげましょう」
「わ、ハート型だ」
一体どうやって作ったのか分からないが、りんご飴が綺麗なハート型になっていた。
「……変なところで器用だよね、殺せんせー」
「E組唯一のカップルですからね。末永く2人のイチャイチャが見れることを期待していますよ。ヌルフフフ」
「はいはい、じゃあね殺せんせー。」
カルマは適当に殺せんせーをあしらうと、りんご飴の屋台を後にした。
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