07
「じゃあ僕は職員室に行かないといけないから、紗良ちゃん、カルマ君、またね!」
「うん、またね!」
「じゃね〜渚君」
渚はこれからE組に関する説明を聞きに行かないといけないらしい。
去っていく渚の後ろ姿を見送った後、紗良とカルマは教室へ戻るために歩き出した。
「カルマ君、ありがとね」
「ん?」
「渚君と仲直り出来たのは、カルマ君のおかげだよ」
「俺は別に何もしてないよ」
「でも、後押ししてくれたのはカルマ君だから」
紗良がありがとうともう一度伝えると、カルマもどういたしましてと答えてくれた。
ふと窓の外を見れば、粉雪がちらついていた。
今年も残り僅かだと思うと、少ししんみりとした気持ちになる。
春にはもう三年生だ。
中学生活最後の1年はどんな一年になるのだろうと想像して、楽しみなような不安なような、なんとも言えない気持ちになる。
「来年は、カルマ君と同じクラスになれたらいいなあ」
紗良はぽつりとそうこぼした。
唐突な紗良の発言に、カルマは一瞬意表をつかれたような表情になったが、やがて満足気に微笑んだ。
「……嬉しい事言ってくれるじゃん。俺も、紗良と同じクラスがいいなって思うよ」
「うん! 一緒のクラスになれたらいいね」
この願いが思いもよらぬ形で叶うことになるとは、この時二人は知る由もなかった……。
落ちる時間 1時間目 end
2015.07.03
←prev next→
目次に戻る
ALICE+