03


チャイムの音を合図に、皆それぞれ自分の座席へと戻っていく。
紗良もあらかじめ渡されていた座席表を見ながら自分の席を探した。

紗良の席は、一番後ろの列だ。

(左隣はカルマ君かあ。右は……)

座席表の名前には寺坂と書かれていた。
紗良は自分の隣の席に座っている、背が高くガタイの良い人物に目をやる。

寺坂は紗良の視線に気づき、顔を上げた。

「あぁ? 何だよ」

少しきつい口調でそう言われ、紗良はビクリと肩を震わせた。

「な、何でもないです……」

(寺坂君、怖い……)

紗良は隣の寺坂に少々怯えつつ、縮こまって自分の席についた。




朝のホームルームの時間、E組の教室に担任の先生として現れたのは、黄色く巨大なタコ型生物だった。

「皆さん初めまして。私が月をやった犯人です。君たちの担任になったのでどうぞ宜しく」

(…………………え?)

月を爆発させた謎のタコ型生物がクラスの担任というまさかの展開に、E組の生徒たちは全員目を丸くして固まった。

防衛省の烏間という人が言うには、この生物は来年の3月、地球をも破壊するつもりらしい。
そうなる前に、この怪物をE組の生徒たちに殺して欲しいとの事だ。
成功報酬は、百億円。

余りにも非日常すぎる出来事に、紗良は自分の頬をつねった。
痛みがあるので夢ではないらしい。

(こ、この人(?)が担任の先生!? しかも、1年以内に殺さないと地球も爆発させるって……。そんなの目茶苦茶だよ……!)

驚きや戸惑いの表情を浮かべる生徒たちをよそに、教壇に立っている黄色い生物はとても楽しそうに笑っている。

「ヌルフフフ。さあ皆さん、残された一年を有意義に過ごしましょう!」

そして、謎のタコ型超生物"殺せんせー"との暗殺教室が、幕を開けた――。



暗殺の時間 end

2015.08.12

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