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――




『ごちそうさま!おいしかった!』


「良かった」




すっかり定着した夕飯係は嬉しそうに笑う。
スープの作り方は無事メモを取ることができた、なんなら土日にでも作ってみようかなと思考をめぐらす。学校の日は時間的にリンクに作ってもらう方が都合が良いので仕方ないのだけど、お客さんにずっとご飯を作り続けてもらうのはそろそろ申し訳ない。




『あと明日行ったら土曜日だから…そうしたらリンクの帰る方法、真剣に探すからね』


「……、うん」


『…? どうしたの?』


「いや、」




私の言葉にどこか悲しそうな顔をした彼に首を傾げる。
半分嘘をついていることに気付かれたのかと思ったがそうでもなさそうだった。




「乃亜ってさ、…」


『?』


「……、いや、やっぱり何でもない。
風呂ためてくる」


『…? リンク?』




明らかに何かを言おうとしてやめたので気になって仕方がない。が、足早にリビングを立ち去った彼を引き留める暇はなかった。
数分もしないうちに戻ってきたリンクは何気ない顔で「今日は課題ないのか?」と聞いてきて、そういえば存在を忘れていたと急いで鞄をあさる。話題を切り替えた彼はどうやら話してはくれないらしい。




「風呂たまったら乃亜入ってくれ。明日も学校だろ」


『うん、ありがとう』


「先に寝てていいからな。昨日みたいに待っててくれなくても大丈夫…俺は嬉しいけど、朝つらいだろ」


『…、うん』




なんだかんだで気を遣ってくれるリンクは優しくて。
お先に、と髪をクリップで一つにまとめながら風呂場へ向かう。

上がったらすぐ課題の続きを片付けて寝なければと、ここのところ一定のリズムで変わらない一日は今日もまた終わりを告げた。








(徐々に日常化してるかなって)






END.






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