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――




「じゃあね乃亜!また学校で!」


『うん!』




昔から仲の良かったご近所さんの友達と曲がり角で別れる。
結局授業には遅刻しなかったけど、次も言われることになるかもしれないとか考えつつ。




『ただいまー』




言いながら後ろでバタンとドアの閉まる音が聞こえる。
重く感じていたスープの材料をどさりとおろせば肩が解放されて軽くなった。
友達も巻き込んで買いに行ったそれは明日の夕食になる予定。

靴を脱いで並べて、異変に気付いたのはその時だった。




『……?』




ここ数日で当たり前のように返ってきた声が今日はなぜかなかった。
聞こえなかったのかなと、もう一度声に出してみても結果は同じで。

そしていつもと違ったのはそれだけではなかったと、この時気付いた。
――彼の穿いていた茶色いブーツが、所定の位置にない。



ざわり。
瞬間感じたのは、妙に嫌な胸騒ぎ。
どくんと鳴った心臓の音はやけに大きく感じて。



そう、それは。
あの日のように、突然だった。




『……、リンク…?』




ひっそりした空間でぽつりと零れた私の名前に、反応してくれる人はいなかった。







(それは、突然終わりを迎える)



END.









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