好奇心からプロイセンと初えっち
「プロイセン…?」
こちらが声をかけてもプロイセンは振り向かない、果たして何を見ているのだろうか、そう思って彼の視線の先、覗いているドアに目を向ける。そこにあったのはベッドと、裸で絡み付いている男女だった。それを見てはいけないものだと頭ではどこか感じていてわたしは目をパッとそらした。
「な、何見てるの…プロイセン…い、行こうよ」
「気になる」
「え?」
「何してんのか気になんねぇの?」
知的好奇心に満ちたその目にわたしはごくりと唾を飲んだ。気にならないと言えば嘘になる。けれど見ていいものなのだろうか。そんな思いに苛まれふいっと目を逸らした。けれどプロイセンはそんな私に構うことなく腕を掴むとわたしを逃げられないようにした。
「ちょっと…」
「まってろ」
プロイセンはそれだけ言うとまた真剣にドアの向こうで行われている行為に静かに目を向けた。腕を掴まれたわたしはどこに行くこともできず罪悪感に駆られながらもそちらに目を向ける。女の人はすごく良さそうな顔をしていてそれを見ていると体の奥が変な感じになった。トイレにいきたいような、そんな、腹の奥がわだかまる感じが。
「俺らもしたくねぇ?」
「え…」
「アレ」
不意に言葉を発したプロイセンに耳を疑った。彼が指差す先はドアの向こう。わたしが何を、と聞き返す前に彼は私の腕を強く引っ張ると廊下を進み、気づいた頃にはいつもの寝室の前に来ていた。
「ま、まって…?」
「いやだね」
ぼすんとベットに投げ飛ばされ、天井が見えたかと思えば次に見えたのはプロイセンの顔。あ、押し倒されてる。そう思ったすぐ後にプロイセンはわたしの唇に唇を乗せた。
「っん!?」
「あーもー暴れるなって…。俺様はちゃんと見てたから任せとけ」
「そんな、っんん…!」
ちゅ、ちゅ、と啄むようなキスに何をされているのか頭が理解しきれない。いつも横に見ていたプロイセンがわたしの上にいて、私に唇をくっつける。なぜだが顔がほてり、逃げなくてはと思うのに意思に反して体はぐったりとして力が抜けていくのを感じた。
「っひ、ぁ、」
「くち、あけろ」
「…?」
ぺろりと舌で唇をひと舐めされぎゅっと閉じていた目を薄く開く。プロイセンの綺麗な目がぎらついていてそれに当てられたように言われたままほんの少し口を開いた。するとぬるりと質感のあるものが口に入り込んできて思わず体をこわばらせる。
「ふぁ、あ……は、…ん」
それがプロイセンの舌だと理解したところで何をされているのかもわからなければなんの意味もない。ただされるがままに口内を弄られその舌に応じるのに精一杯だった。ぬるぬるしたそれに頭が変になってきて正常な思考が失われていく。次第に息が苦しくなってきて、プロイセンの胸を押すのに彼は全然やめてくれず視界がチカチカした。胸板を叩くと流石にプロイセンも離れてくれて浅い呼吸を繰り返す。
「はーっ、は、…、く、るし…」
「でも気持ちよくなかったか?」
「ん、んぅ…!」
息が整っていないのにプロイセンはまた唇にキスを落とした。今度のそれはただ触れるだけでわたしは安心し、また息を吸い込む。わたしが何も考えられないでいるとプロイセンはわたしの胸の上に手を置きなにかを探そうとしている。
「おまえ、胸ないもんなぁ…」
「なっ…」
失礼な物言いのプロイセンにむかっと来たが先程のドアの向こうでいたしていた女の人に比べたらないと言い切れるほどにない。何も言い返せずにいるとプロイセンはそのまま手を下に下ろしていった。
「っひぁ!」
腰のあたりに触れられたときにこそばゆいような変な感覚にぴくりと体を振るわせるとプロイセンはいつもの性格の悪そうな顔をして嫌な手つきで腰を撫でた。
「なんだよ、なんか感じんのか」
「ぅ、…っん…」
ぞくぞくする感覚に何も言い返せない。それがもどかしくて泣きそうだと思った。もっと直接的な何かが欲しいのにやんわりと触ってくるだけのプロイセンに請うように目を向ける。もっとさわってほしい。もっとちゃんと…。考えていることが伝わったのかプロイセンはぴたりと手を止めた。
「いい顔すんじゃねーか」
「へっ!?」
プロイセンはそのままわたしの履いていたワンピースを捲ると容赦なくショーツをずり下げ脱がした。唖然としている間にプロイセンも自分の服を乱雑に脱ぎ捨てると床に落とす。
「やっぱお前も脱げよ」
「ぁ…え…」
「ほら」
プロイセンに腕を引かれベッドの上に座らされるとボタンを何個か外し、ばさりと脱がせられてしまう。目の前の肌色と、自分の肌色が視界を埋めて何が起きているの分からなかった。そのまままたベットに押し倒されて仕舞えばもう抵抗もできない。プロイセンは何を思ったのか直に胸に触るとピンクの先っぽをちろりと舐めた。
「っやぁ…!?」
なにしてるの、そう言いたいのに変な感覚に言葉が口から出てこない。たぶんやっちゃいけないことなんだ。裸で抱き合ってこんな…。そう頭ではわかるのに眼前の光景を何も処理できない。わずかにある膨らみを撫でるようにしてプロイセンの手が動く。もどかしい。きもちいい。ねっとりした舌でいじめられている胸がじんじんと熱を持っていた。私が浅い息を吐いているうちにプロイセンの片手はそのままお腹を通って下り、股の下に届くとくちゅりと粘着質な音が響いた。
「すっげー濡れてるけど漏らした?」
「ちっ、ち、ちが、あっ…!や…っ!」
プロイセンは湿っているわたしの秘部を興味深そうに見た。足を開かされてひどく羞恥のある体制にさせられる。はずかしくて足を閉じたいのにそこに割って入るようにいるプロイセンになす術がない。プロイセンは自分が触ったこともないようなそこをくぱぁと指で広げて見せる。
「うわ、ぴくぴくしてるぜ」
「ぁ、あ!や、やだっ、ぁ…!」
プロイセンはぬかるみから掬うように指を入れ浅いところをひと撫でする。しちゃいけないことなのにこの先がもっとしたくて、でも何をして欲しいのかなんてわからない。じんじんするお腹の奥や自分が見たことのないところを他人に見られている羞恥に頭がおかしくなると思った。プロイセンが何か動いて、それを視認した直後芯を持ったなにかがぬかるみに触れた。
「っは、ぁ…っ!?やっ、な、なにして、っ…!」
「ん、びみょうにあまい…?」
「やだ、ぁ、きたな、 んっ、や…!!しゃべ、ないで…っ!」
「舐めてもずっと出てくる…」
ぺちゃ、と犬みたいにそこを舐めるプロイセンを止めようと彼の頭に手を伸ばしても、彼を退けることは叶わず、手を乗せることしかできない。排泄のために機能しか知らないそこからねっとりと重い液体が滲み出てくることが怖く、その奥の奥が何かを欲してわなないていることすら恐ろしかった。泣きそうになってプロイセンの名を呼んでも彼が止まるわけもない。舌が奥を弄るように進んで一段と増した気持ちよさに獣みたいな声しか出せなかった。プロイセンがようやく離れたかと思えば彼はそのまま舌を入れていた場所に指を突っ込んできた。
「あ、ぁ……んぅ……!ゃ、っ!な、なに…っ!」
「いまいち突っ込む場所わかんなかったんだけどよー多分ここだよな?」
「っ〜〜…!? っぅ、やだぁ……!!ぬ、ぬいてぇ…」
プロイセンの指がつぷつぷと飲み込まれていく。自分の身体のナカを自分の意思とは関係しないものが蠢いていることにばくばくと心臓がうるさくなった。プロイセンが道を広げるようにくっと指を曲げると何かに触れる。
「ひっ、やぁあっ!?」
比べ物にならない気持ち良さに甲高い声が出た。今更手で口を覆っても意味はなくそれを見逃さなかったプロイセンはにやりと笑った。いつの間にか増えていた指にそこを不規則にトントンと押されると情けなく啼くことしかできない。胸を触られた時より、腰を撫でられた時より明確な気持ちよさに意識が吹き飛びそうだった。
「きもちいいか?」
「はあっ…あ、…!ん、きもちぃ、…う、うぅ…っ!」
そんな問いかけに普段ならはぐらかすところを蕩けた頭でこくこくと素直に頷くと、プロイセンは気分良さそうに執拗にそこを嬲った。ぞわぞわとなにかが背を駆け上って出したくもない変な声が部屋に響く。気持ちよさが脳に届いて、ずっとこうしていて欲しい、そう思っていた。気持ちよさがはっきりしてきて、うっすら感じていた快感は明確に認識できるほどの束になっていた。それに縋ってもっと気持ちよくなりたい、そのことしか考えられずプロイセンのなすままに身体を開かれていく。
「あっあ~……っ!!も、や、なんか、だめっ、だめなのっ!ぅ、なんか、きちゃ、ぁ…〜っ!!…はっ、はぁ…っ?」
あと少しで何かが掴めそうだった。それなのにほんの少し手前でプロイセンはぬるりと指を引き抜いた。なくなってしまった快感にナカがそれを恋しそうにきゅうと締め付けたのがわかる。もう少しだったのに、それが苦しくて恋しくてプロイセンを無意識に見つめた。自分がどんな顔をしているかなんて想像もできない。もっとして欲しい。やめないで欲しい。
「物欲しそうな顔してんじゃねーか」
「っ…!」
言葉にされると恥ずかしいけれどそう思っていたことは紛れもなく事実だった。後ろめたさから彼から目を逸らす。けれど無くなった快感の代わりにぴとりと熱くて硬いものを押し付けられ、腰がびくりと引けた。先程の快楽を思い出し、期待した頭で押し付けられているものを見ると赤黒くグロテスクなモノが目に入る。それに少しだけ冷静さを取り戻した頭がひゅっと息を吸い込ませた。
「ゃ…な、なに…?」
「ちんこ入れるから」
「へ、な、まっ、まって…ぇ!」
「悪りぃけど無理」
お腹の奥の物足りなさを埋めてくれるかも、そう思ったものの指とは比べ物にならないその重量感がはいってきた瞬間、絶対無理としか思えなかった。めりめりと音がしている気がして、圧迫感に逃げようとシーツを堅く握り、いやいやと頭を振る。気持ちよさよりも痛くて情けない声が出た。
「おい…力抜けよ」
「むっ、むり、くるし、やっ、…!こわ、…」
「大丈夫だって、さっきのやつらも入れてたじゃねーか」
そう言われればそうだ。2人とも気持ち良さそうにしていた。でも明らかに入らなそうなそれに体が縮こまって動けない。こわいし痛くて涙が滲んだ。プロイセンは苦しそうな顔をしていてわたしはそれに申し訳なさをうっすらと感じたが無理なものは無理だ。そう思っていると不意にプロイセンの顔が近づいてきて、優しくキスをした。それは啄むだけのそれではなく、ねっとりした舌を絡ませるものだった。お互いの舌を絡めるような深いそれに少しだけ安心して力が抜ける。
「ふ、…んむ……は、…っ」
「こっちに集中しろ」
「っえ、ぁ…!ん、んぅ…!」
くちゅ、とお互いの舌が絡まるたびに鳴る粘着質な音が耳を犯す。生ぬるいプロイセンの舌は私の舌を逃してはくれない。プロイセンの腰が進むたびにびりびりとお腹の奥が痛くて泣きそうになったけれど、その度にプロイセンが私の胸の先を摘んだり焦らすように撫でたりするものだから意識が分散されて多少マシだった。ほんのり先程の気持ちよさが蘇ってきて熱いプロイセンのものを締め付けるのがわかる。お互いの舌が離れた時、もうどちらの唾液かも分からない銀の糸がつたってぷつりと切れた。
「は~…っ、やっと、はいったぜ…きっつ…」
「ぅ、うう…くる、し」
「動いていいか?」
プロイセンは何かを耐えるように口角をあげていた。それが苦しそうでまだ痛みの残る身体を無視して小さく頷いた。痛みに紛れて小さな快感を感じているのも紛れもない事実だった。頷いた私を見てプロイセンは私の頭をひと撫でするとおでこにキスをした。それからゆっくり動いたかと思えばそれは次第に大きな動きに変わる。抜き差しするたびにぱちゅと肌と肌のぶつかる音に変な生々しさを感じ耳を塞ぎたいと思った。
「っは、はぁ…!ぅ、あ…!はげし…ぁ…!ん、んぅ…~っ!!」
「はっ、さっきの、女と、おんなじ顔、してるぜっ…!」
「いぁ、はぁっ…!き、きもひ、ぅ、うう…、!」
ナカを擦られるたび小さかった快感を体が拾い上げていく。とんとんとお腹の奥を揺すぶられるたびに先程の女の人と自分が重なって快楽が増した。自分の身体を求め、自分しか見ていないプロイセンにお腹の奥がきゅう、と甘く苦しい。こんな気持ちいいことを人間はしていたんだと思うと今まで知らなかっことが勿体無いような、また反対に知ってはいけないことのような気がした。
「ひぅ…う、!んん~っ!!おく、おくやだぁ…っ!ぁ、おかしくなっちゃ、ぁ、…っ!」
「はっ、締め付けてんのはお前だろっ…!」
プロイセンに身体を打ち付けられるたびに頭のネジが外れていって、おかしくなっていく。先ほど感じていた快感をまた辿っていって、あと少しで何かに襲われることを予感していた。周りの音が薄くなって、口からは無意味な言葉しか出せない。涎を拭く余裕もなく上り詰めていくそれに必死に耐えていた。寸止めされていた先程の大きな快楽が今度こそ迫ってくる。
「ひ、ぁ、な、なんかくゆ、…ぅ、!ゃ、〜…だめ、も、~…っ!」
「はっ、俺も…!」
「ぅ、ぁ、!ぷ、ぷろいせ…!う、うぅ…き、きす、してぇ…!」
「っ!」
自分から願ったくせにプロイセンの噛み付くようなキスに頭がくらくらした。それからきてはいけないような大きな波が競り上がって身体を支配した。頭が真っ白になり、身体が大きくのけぞる。視界がチカチカして何も考えられない。プロイセンの身体を離さないようにぎゅうと絡みついて、生きるために浅い息を何回も繰り返した。生暖かいものが断続的にお腹の中に出される感覚にひどく安心して、蕩けるような頭のまま何分かそのままでいた。汗ばんだお互いの体をこの時ばかりは気持ち悪いと思わず、むしろ2人が一つになったような充足感にうっとりする。わたしはプロイセンの体温に安心し、ベッドに体を沈ませたまま静かに目を閉じた。
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徒野
こちらが声をかけてもプロイセンは振り向かない、果たして何を見ているのだろうか、そう思って彼の視線の先、覗いているドアに目を向ける。そこにあったのはベッドと、裸で絡み付いている男女だった。それを見てはいけないものだと頭ではどこか感じていてわたしは目をパッとそらした。
「な、何見てるの…プロイセン…い、行こうよ」
「気になる」
「え?」
「何してんのか気になんねぇの?」
知的好奇心に満ちたその目にわたしはごくりと唾を飲んだ。気にならないと言えば嘘になる。けれど見ていいものなのだろうか。そんな思いに苛まれふいっと目を逸らした。けれどプロイセンはそんな私に構うことなく腕を掴むとわたしを逃げられないようにした。
「ちょっと…」
「まってろ」
プロイセンはそれだけ言うとまた真剣にドアの向こうで行われている行為に静かに目を向けた。腕を掴まれたわたしはどこに行くこともできず罪悪感に駆られながらもそちらに目を向ける。女の人はすごく良さそうな顔をしていてそれを見ていると体の奥が変な感じになった。トイレにいきたいような、そんな、腹の奥がわだかまる感じが。
「俺らもしたくねぇ?」
「え…」
「アレ」
不意に言葉を発したプロイセンに耳を疑った。彼が指差す先はドアの向こう。わたしが何を、と聞き返す前に彼は私の腕を強く引っ張ると廊下を進み、気づいた頃にはいつもの寝室の前に来ていた。
「ま、まって…?」
「いやだね」
ぼすんとベットに投げ飛ばされ、天井が見えたかと思えば次に見えたのはプロイセンの顔。あ、押し倒されてる。そう思ったすぐ後にプロイセンはわたしの唇に唇を乗せた。
「っん!?」
「あーもー暴れるなって…。俺様はちゃんと見てたから任せとけ」
「そんな、っんん…!」
ちゅ、ちゅ、と啄むようなキスに何をされているのか頭が理解しきれない。いつも横に見ていたプロイセンがわたしの上にいて、私に唇をくっつける。なぜだが顔がほてり、逃げなくてはと思うのに意思に反して体はぐったりとして力が抜けていくのを感じた。
「っひ、ぁ、」
「くち、あけろ」
「…?」
ぺろりと舌で唇をひと舐めされぎゅっと閉じていた目を薄く開く。プロイセンの綺麗な目がぎらついていてそれに当てられたように言われたままほんの少し口を開いた。するとぬるりと質感のあるものが口に入り込んできて思わず体をこわばらせる。
「ふぁ、あ……は、…ん」
それがプロイセンの舌だと理解したところで何をされているのかもわからなければなんの意味もない。ただされるがままに口内を弄られその舌に応じるのに精一杯だった。ぬるぬるしたそれに頭が変になってきて正常な思考が失われていく。次第に息が苦しくなってきて、プロイセンの胸を押すのに彼は全然やめてくれず視界がチカチカした。胸板を叩くと流石にプロイセンも離れてくれて浅い呼吸を繰り返す。
「はーっ、は、…、く、るし…」
「でも気持ちよくなかったか?」
「ん、んぅ…!」
息が整っていないのにプロイセンはまた唇にキスを落とした。今度のそれはただ触れるだけでわたしは安心し、また息を吸い込む。わたしが何も考えられないでいるとプロイセンはわたしの胸の上に手を置きなにかを探そうとしている。
「おまえ、胸ないもんなぁ…」
「なっ…」
失礼な物言いのプロイセンにむかっと来たが先程のドアの向こうでいたしていた女の人に比べたらないと言い切れるほどにない。何も言い返せずにいるとプロイセンはそのまま手を下に下ろしていった。
「っひぁ!」
腰のあたりに触れられたときにこそばゆいような変な感覚にぴくりと体を振るわせるとプロイセンはいつもの性格の悪そうな顔をして嫌な手つきで腰を撫でた。
「なんだよ、なんか感じんのか」
「ぅ、…っん…」
ぞくぞくする感覚に何も言い返せない。それがもどかしくて泣きそうだと思った。もっと直接的な何かが欲しいのにやんわりと触ってくるだけのプロイセンに請うように目を向ける。もっとさわってほしい。もっとちゃんと…。考えていることが伝わったのかプロイセンはぴたりと手を止めた。
「いい顔すんじゃねーか」
「へっ!?」
プロイセンはそのままわたしの履いていたワンピースを捲ると容赦なくショーツをずり下げ脱がした。唖然としている間にプロイセンも自分の服を乱雑に脱ぎ捨てると床に落とす。
「やっぱお前も脱げよ」
「ぁ…え…」
「ほら」
プロイセンに腕を引かれベッドの上に座らされるとボタンを何個か外し、ばさりと脱がせられてしまう。目の前の肌色と、自分の肌色が視界を埋めて何が起きているの分からなかった。そのまままたベットに押し倒されて仕舞えばもう抵抗もできない。プロイセンは何を思ったのか直に胸に触るとピンクの先っぽをちろりと舐めた。
「っやぁ…!?」
なにしてるの、そう言いたいのに変な感覚に言葉が口から出てこない。たぶんやっちゃいけないことなんだ。裸で抱き合ってこんな…。そう頭ではわかるのに眼前の光景を何も処理できない。わずかにある膨らみを撫でるようにしてプロイセンの手が動く。もどかしい。きもちいい。ねっとりした舌でいじめられている胸がじんじんと熱を持っていた。私が浅い息を吐いているうちにプロイセンの片手はそのままお腹を通って下り、股の下に届くとくちゅりと粘着質な音が響いた。
「すっげー濡れてるけど漏らした?」
「ちっ、ち、ちが、あっ…!や…っ!」
プロイセンは湿っているわたしの秘部を興味深そうに見た。足を開かされてひどく羞恥のある体制にさせられる。はずかしくて足を閉じたいのにそこに割って入るようにいるプロイセンになす術がない。プロイセンは自分が触ったこともないようなそこをくぱぁと指で広げて見せる。
「うわ、ぴくぴくしてるぜ」
「ぁ、あ!や、やだっ、ぁ…!」
プロイセンはぬかるみから掬うように指を入れ浅いところをひと撫でする。しちゃいけないことなのにこの先がもっとしたくて、でも何をして欲しいのかなんてわからない。じんじんするお腹の奥や自分が見たことのないところを他人に見られている羞恥に頭がおかしくなると思った。プロイセンが何か動いて、それを視認した直後芯を持ったなにかがぬかるみに触れた。
「っは、ぁ…っ!?やっ、な、なにして、っ…!」
「ん、びみょうにあまい…?」
「やだ、ぁ、きたな、 んっ、や…!!しゃべ、ないで…っ!」
「舐めてもずっと出てくる…」
ぺちゃ、と犬みたいにそこを舐めるプロイセンを止めようと彼の頭に手を伸ばしても、彼を退けることは叶わず、手を乗せることしかできない。排泄のために機能しか知らないそこからねっとりと重い液体が滲み出てくることが怖く、その奥の奥が何かを欲してわなないていることすら恐ろしかった。泣きそうになってプロイセンの名を呼んでも彼が止まるわけもない。舌が奥を弄るように進んで一段と増した気持ちよさに獣みたいな声しか出せなかった。プロイセンがようやく離れたかと思えば彼はそのまま舌を入れていた場所に指を突っ込んできた。
「あ、ぁ……んぅ……!ゃ、っ!な、なに…っ!」
「いまいち突っ込む場所わかんなかったんだけどよー多分ここだよな?」
「っ〜〜…!? っぅ、やだぁ……!!ぬ、ぬいてぇ…」
プロイセンの指がつぷつぷと飲み込まれていく。自分の身体のナカを自分の意思とは関係しないものが蠢いていることにばくばくと心臓がうるさくなった。プロイセンが道を広げるようにくっと指を曲げると何かに触れる。
「ひっ、やぁあっ!?」
比べ物にならない気持ち良さに甲高い声が出た。今更手で口を覆っても意味はなくそれを見逃さなかったプロイセンはにやりと笑った。いつの間にか増えていた指にそこを不規則にトントンと押されると情けなく啼くことしかできない。胸を触られた時より、腰を撫でられた時より明確な気持ちよさに意識が吹き飛びそうだった。
「きもちいいか?」
「はあっ…あ、…!ん、きもちぃ、…う、うぅ…っ!」
そんな問いかけに普段ならはぐらかすところを蕩けた頭でこくこくと素直に頷くと、プロイセンは気分良さそうに執拗にそこを嬲った。ぞわぞわとなにかが背を駆け上って出したくもない変な声が部屋に響く。気持ちよさが脳に届いて、ずっとこうしていて欲しい、そう思っていた。気持ちよさがはっきりしてきて、うっすら感じていた快感は明確に認識できるほどの束になっていた。それに縋ってもっと気持ちよくなりたい、そのことしか考えられずプロイセンのなすままに身体を開かれていく。
「あっあ~……っ!!も、や、なんか、だめっ、だめなのっ!ぅ、なんか、きちゃ、ぁ…〜っ!!…はっ、はぁ…っ?」
あと少しで何かが掴めそうだった。それなのにほんの少し手前でプロイセンはぬるりと指を引き抜いた。なくなってしまった快感にナカがそれを恋しそうにきゅうと締め付けたのがわかる。もう少しだったのに、それが苦しくて恋しくてプロイセンを無意識に見つめた。自分がどんな顔をしているかなんて想像もできない。もっとして欲しい。やめないで欲しい。
「物欲しそうな顔してんじゃねーか」
「っ…!」
言葉にされると恥ずかしいけれどそう思っていたことは紛れもなく事実だった。後ろめたさから彼から目を逸らす。けれど無くなった快感の代わりにぴとりと熱くて硬いものを押し付けられ、腰がびくりと引けた。先程の快楽を思い出し、期待した頭で押し付けられているものを見ると赤黒くグロテスクなモノが目に入る。それに少しだけ冷静さを取り戻した頭がひゅっと息を吸い込ませた。
「ゃ…な、なに…?」
「ちんこ入れるから」
「へ、な、まっ、まって…ぇ!」
「悪りぃけど無理」
お腹の奥の物足りなさを埋めてくれるかも、そう思ったものの指とは比べ物にならないその重量感がはいってきた瞬間、絶対無理としか思えなかった。めりめりと音がしている気がして、圧迫感に逃げようとシーツを堅く握り、いやいやと頭を振る。気持ちよさよりも痛くて情けない声が出た。
「おい…力抜けよ」
「むっ、むり、くるし、やっ、…!こわ、…」
「大丈夫だって、さっきのやつらも入れてたじゃねーか」
そう言われればそうだ。2人とも気持ち良さそうにしていた。でも明らかに入らなそうなそれに体が縮こまって動けない。こわいし痛くて涙が滲んだ。プロイセンは苦しそうな顔をしていてわたしはそれに申し訳なさをうっすらと感じたが無理なものは無理だ。そう思っていると不意にプロイセンの顔が近づいてきて、優しくキスをした。それは啄むだけのそれではなく、ねっとりした舌を絡ませるものだった。お互いの舌を絡めるような深いそれに少しだけ安心して力が抜ける。
「ふ、…んむ……は、…っ」
「こっちに集中しろ」
「っえ、ぁ…!ん、んぅ…!」
くちゅ、とお互いの舌が絡まるたびに鳴る粘着質な音が耳を犯す。生ぬるいプロイセンの舌は私の舌を逃してはくれない。プロイセンの腰が進むたびにびりびりとお腹の奥が痛くて泣きそうになったけれど、その度にプロイセンが私の胸の先を摘んだり焦らすように撫でたりするものだから意識が分散されて多少マシだった。ほんのり先程の気持ちよさが蘇ってきて熱いプロイセンのものを締め付けるのがわかる。お互いの舌が離れた時、もうどちらの唾液かも分からない銀の糸がつたってぷつりと切れた。
「は~…っ、やっと、はいったぜ…きっつ…」
「ぅ、うう…くる、し」
「動いていいか?」
プロイセンは何かを耐えるように口角をあげていた。それが苦しそうでまだ痛みの残る身体を無視して小さく頷いた。痛みに紛れて小さな快感を感じているのも紛れもない事実だった。頷いた私を見てプロイセンは私の頭をひと撫でするとおでこにキスをした。それからゆっくり動いたかと思えばそれは次第に大きな動きに変わる。抜き差しするたびにぱちゅと肌と肌のぶつかる音に変な生々しさを感じ耳を塞ぎたいと思った。
「っは、はぁ…!ぅ、あ…!はげし…ぁ…!ん、んぅ…~っ!!」
「はっ、さっきの、女と、おんなじ顔、してるぜっ…!」
「いぁ、はぁっ…!き、きもひ、ぅ、うう…、!」
ナカを擦られるたび小さかった快感を体が拾い上げていく。とんとんとお腹の奥を揺すぶられるたびに先程の女の人と自分が重なって快楽が増した。自分の身体を求め、自分しか見ていないプロイセンにお腹の奥がきゅう、と甘く苦しい。こんな気持ちいいことを人間はしていたんだと思うと今まで知らなかっことが勿体無いような、また反対に知ってはいけないことのような気がした。
「ひぅ…う、!んん~っ!!おく、おくやだぁ…っ!ぁ、おかしくなっちゃ、ぁ、…っ!」
「はっ、締め付けてんのはお前だろっ…!」
プロイセンに身体を打ち付けられるたびに頭のネジが外れていって、おかしくなっていく。先ほど感じていた快感をまた辿っていって、あと少しで何かに襲われることを予感していた。周りの音が薄くなって、口からは無意味な言葉しか出せない。涎を拭く余裕もなく上り詰めていくそれに必死に耐えていた。寸止めされていた先程の大きな快楽が今度こそ迫ってくる。
「ひ、ぁ、な、なんかくゆ、…ぅ、!ゃ、〜…だめ、も、~…っ!」
「はっ、俺も…!」
「ぅ、ぁ、!ぷ、ぷろいせ…!う、うぅ…き、きす、してぇ…!」
「っ!」
自分から願ったくせにプロイセンの噛み付くようなキスに頭がくらくらした。それからきてはいけないような大きな波が競り上がって身体を支配した。頭が真っ白になり、身体が大きくのけぞる。視界がチカチカして何も考えられない。プロイセンの身体を離さないようにぎゅうと絡みついて、生きるために浅い息を何回も繰り返した。生暖かいものが断続的にお腹の中に出される感覚にひどく安心して、蕩けるような頭のまま何分かそのままでいた。汗ばんだお互いの体をこの時ばかりは気持ち悪いと思わず、むしろ2人が一つになったような充足感にうっとりする。わたしはプロイセンの体温に安心し、ベッドに体を沈ませたまま静かに目を閉じた。
徒野